RIDE ON TIME~プロフェッショナルとしてのアイドル2~

前稿で、RIDE ON TIMEというドキュメンタリーについて、プロフェッショナリズムが根底にあると記した。では、他のグループは日々どのように仕事に邁進しているのだろうか。今回取り上げたいのは、平均年齢14.4歳でデビューを飾り、すでに10余年のキャリアを持つSexy Zoneだ。ちなみに年長の中島健人と菊池風磨は、95年3月生まれの私とほとんど同世代である。デビュー前からテレビや雑誌を通して見てきたので、一緒に年齢を重ねたような感覚を勝手に持ってしまう。前回触れたKAT-TUNは10歳前後年上の、いわばお兄さんとして見て楽しんできた。そのため同じ男性アイドルでも、中島や菊池を見る感覚はKAT-TUNのそれとは全く異なる。ほとんど年の変わらない彼らの努力やプロフェッショナリズムは、見聞きする度に、自分を奮い立たせるきっかけにもなっている。

 今回見直した2022年制作のSexy Zone編では、それぞれの持ち味や才能を活かした個々の活動の充実と、グループの到達点としての東京ドーム公演が描かれていた。個々の活動では、全員が高い目標を持って精進してきたことが、手に取るようにわかった。最年長の中島は、コンサートの映像のディレクションも手掛けており、プライベートでも映像を撮影しているそうだ。遠い目標としていつか映画のメガホンをとりたい、と語っていた。持ち前の才能とたゆみない努力で、いつかその夢は叶うのではないかと感じさせる。菊池は高い演技力が認められ、俳優業が活性化し、加えてバラエティーのMCもこなす。バラエティーは、ヒリヒリ感が楽しいと語っていた。演技とも歌とも違うフィールドで恐れず楽しむ胆力、そこでしっかりと成果を出すことは簡単なことではない。佐藤勝利は、帝国劇場で2ヶ月に渡り堂本光一のライバル役を務め上げた。「14歳の頃に初めて見た『SHOCK』からあの時の光一くんを追いかけてきてる」と語っており、長年の努力を結実させた。松島聡はそんなメンバーを見続け、自身も舞台とドラマ、地元の観光大使と多忙な日々を過ごしている。そしてカメラに「目標を持てたのはメンバーのおかげかもしれないです。間近で一つ一つメンバーが実現させていっている状況を見て、自分もそう言う大きい目標を持てたらその目標に向かってひたすら努力すれば、いつかは夢は叶うのかな、っていう・・」と語っていた。この松島の発言が何より、彼らが長年にわたって研鑽を積んできた証左であると感じられた。

 最後の4回目で描かれていたマリウス葉の卒業にも、彼らのプロフェッショナリズムが滲んでいた。

アイドルの解散や脱退の背景は、ファンには計り知れないほど、おそらく複雑である。そんな中、マリウス葉の卒業は一貫して、とにかくメンバー皆で温かく送り出す、という形で描かれていた。
それも5人のメンバーそれぞれの、今までのプロフェッショナルとしての頑張りの結果に違いない。カウントダウンライブの直前、中島が「後悔のないようにな」とマリウスに声をかけているシーンも印象的だった。このようにメンバーが温かく卒業を見守れることも、それをファンが番組の1シーンとして見れることも
非常に貴重だと感じた。

今冬の新曲やドーム公演、そしてグループ名変更という大きな節目を迎える彼らのこれからを、楽しみにしたい。