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ふさわしい場所

2023年8月11日〜9月20日の期間、当アトリエにて夏のカフェ営業と共に陶芸家 新見麻紗子さんの作品展示を行いました。
ご参加いただき、楽しんでくださった皆さん、ありがとうございました。

今回の展示は今年の6月くらいに、私のアトリエで展示をしてみたいと新見さんからご相談いただいたことがきっかけで開催に至りました。

元々私は新見さんの器のファンでお店では器を使わせていただいていて、「Écumeなペッシュメルバ」 を提供するカフェ営業がやってくるベストなタイミングだったので、夏のカフェ営業で展示をしてみましょうということですぐに話が進みました。

新見さんの器にて
Écumeなペッシュメルバ

いいですね!やりましょう!とは返答したものの、私のアトリエで展示することが新見さんの作品にとっていいことなのか、心の片隅にすこしだけひっかかりがあったのも確かでした。

そんな気持ちも持ちつつ、あっという間に夏がやってきて仕込みに追われながら新見さんが搬入にきてくれたりしていました。

さすが作家さんご本人という感じで器の並べ方にも痺れました。
私にはできない。。それはそう。







会期の途中で『Écumeなペッシュメルバ』を召し上がられたお客様から「デザートが盛られた器の世界観が、つい最近国立新美術館でみた蔡國強の美術作品とすごく通じるものがあった。作品が持つエネルギーも似ているように感じる。」とお伝えいただいたことがありました。

次の日が仕込み日だったのですぐに国立新美術館へ。

夏のよく晴れた日だった。
《銀河で氷戯》2020年
幅9m以上の作品で写真に収めきれず。



あぁ、なるほど。
最初の頃に感じていた違和感はこれだったのかぁと思いました。

私が新見さんの器を展示するのにふさわしいと思っていたのは美術館のような場所だったのです。
作品たちときちんとじっくり向き合えて、温度、湿度なども作品に適した環境。作品から発せられるエネルギーを正面から感じられる場所。
訪れる人も作品のために足を運ぶような場所。
新見さんの器にはそういう場所が似合うと思っていた。

ただ今回私のアトリエで開催してみてよかったと思えることもたくさんありました。
アトリエを訪れ、作品に触れてくれた方々の表情がひとつの答えでした。

追納で制作いただいた丸皿
新見さんと一緒にやって来たモミジバフウ
秋色

開催できてよかったと思っています。
ありがとうございました。

またいつか新見さんと何か一緒にできたらいいなと思います。
それまでに私ももっといいものが作れる様に進んでいきたい。

新見さん、一ヶ月間おつかれさまでした。

アイディア尽きるまでずっとパフェ作ります