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僕は何者にもなれない

新年度が始まりました。

進学、就職など、新しい生活が始まった人も多いのではないでしょうか。
個人的な話になりますが、僕が学校という物を卒業してから約7年、そこから割と色々な仕事をして、今のデザイン会社に入社してから3年半経ちました。

人が何かを始める時、不安はもちろんありますが、ピッカピカの希望だったり野望だったりが少なからずありますよね。
漠然とした「大きな何かを成し遂げたい、何だかそれが自分には出来る気がするんだよなぁ」という謎の自信。壮大かつフワッとしたビジョン。
これ、ほとんどの人が気付くんですよね。ある程度勉強や仕事を続けて、各々のタイミングで「あぁ、無理なんだなぁ」って。理想と現実の狭間で何者にもなれない自分の可能性に気付いて呆然としてしまう瞬間があるんです。

でも、何かを成し遂げた人って、何者かになれた人って、この「何者にもなれない自分」にしっかり出会って、受け入れて、めちゃくちゃ努力した人だと思うんです。
目を背けたら、本当に何者にもなれない。何者かになれた人は、自分の事を「何者かになれた」とは思ってないんですよね。物事に、謙虚に真摯に向き合って、成長を続けている。

仕事をしている最中、定期的に自分の出来る事の範囲の狭さに気付いて打ちひしがれる瞬間があります。本当に、ふとした瞬間。

僕は何者にもなれない。

この言葉って、呪いのようでもあるけど、救いだと僕は思います。伸び代が山ほどあるって、もう楽しみしか無いですよ。
大変なこと、辛いこと、沢山ありますけど、何者にもなれない自分とずーっと付き合えるのは幸せなことだと思います。

一番悲しいのは「なれた気になって」成長を自分で止めてしまうことです。
歩みを止めずに自分と向き合いながら生きていれば、少なくとも「信用できる奴」にはなれると思うんだよなぁ。

4月は新社会人をよく見かけるので、こういう事を考える機会が多くなりますね。
何も考えずに、漠然とした希望だけで生きていた数年前の自分からしたら考えられないことです。
ちょっと説教くさい奴になってきてしまったなぁとも思いますが、これは「オッサンになった自分」との出会い。ずーっと向き合って、丁度良くフィットする感じになる時を待ちたいと思います。




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