法定三帳簿 整備しておきましょう

法定三帳簿とは「労働者名簿」「出勤簿」「賃金台帳」の3つの必須帳簿のことですが、これ、要するに「誰に」「どのくらい働いたから」「いくら払ったか」の記録のことです。

これらが実際に使われるのが行政の調査のときと助成金申請のときです。経営者が従業員にきちんと給料を払っているかどうかのチェック資料ですね。
よほど怪しいことがない限りは従業員一人一人に聞き込み調査なんかしませんからこの帳簿がちゃんと整っているかどうかがほぼ全てになるわけです。

経営者が従業員にきちんと給料を払っているかなんて当たり前でしょ?と思われる方も多いと思いますが、細かく見てみると法令違反なく適正に給料を払えている会社って思っている以上に少ない印象です。

法定三帳簿を完備していないと罰金ペナルティがありますのでほとんどの会社は備えてあると思いますが、もしまだ完備できていないよ、という会社さんがありましたら至急作成しておいてください。体裁は特に決められたフォームがあるわけではないので、とりあえず厚生労働省のホームページからダウンロードできるデータで十分です。

そしてたまには適正に記録・運用できているかどうかを、できれば社労士さんなどにチェックしてリスクを洗い出してもらっておいてください。未払賃金発覚など、思いがけないタイミングで大きな出費になるケースをちょこちょこお見受けしておりますので・・・。

【労働基準法第107条】
使用者は、各事業場ごとに労働者名簿を、各労働者(日日雇い入れられる者を除く。)について調製し、労働者の氏名、生年月日、履歴その他厚生労働省令で定める事項を記入しなければならない。

【労働基準法第108条】
使用者は、各事業場ごとに賃金台帳を調製し、賃金計算の基礎となる事項及び賃金の額その他厚生労働省令で定める事項を賃金支払の都度遅滞なく記入しなければならない。

※「出勤簿」は法的に明記されてはいませんが賃金台帳の計算根拠基礎資料になることから必須とされています。

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