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2023/01/22

くら寿司を全種類食べ切るまで終われないという企画だったのに「あと10分だよ急いで!」と言われた瞬間、勢いで誰か殺すところだった。とりあえず企画としては盛り上がったが、やっぱり食べ物系企画は苦手。どうにも食べることが作業化してしまうことに抵抗がある。いただきます、美味しい、ごちそうさまの形は極力崩したくないのだ。
食べ終えてからはみんなに胃薬を配り、飲んでもらった。トイレでゲボ吐く者もいれば寝っ転がって動かなくなる者がいたり、放心状態で座りこむ人もいたので、この企画は一体誰が得をしたのかと僕は悲しくて泣いた。後片付けを行い、少し休憩。日の差す部屋でテーブルの周りに各々自由に寛ぎ、学生のようにみんな雑談をした。夜の店は表メニューと裏メニューがあるとか、虚飾くんのリスナーは添い寝サービスをしてるリスナーが多い説とか、パチンコでいくら負けたら絶望するかとか、取り止めのない話。少しお腹も休まった頃に移動して、ライブ練習。普通に吐いて死ぬかと思ったけど僕の中の生きようとする細胞がとても良い仕事をしてくれたようで、幸い死には至らなかった。

帰りはすっかり夜になり、練習したぶんの自信と疲労感でフラフラと帰路につく。あと一週間で本番だけど、不思議と緊張していないし気持ちは落ち着いている。それどころか、早く楽しみたいという心持ちだ。帰りの電車でそんなことを思いながら、目の前に座るハゲた中年男性を眺める。眠っているが、よだれがマスクに染み込んでるのが見える。お疲れさま、おじさん。

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