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ニンダイのたびガルモ5は?!と騒いでいた人間のファッションドリーマー感想

ガールズモードシリーズは「わがままファッションガールズモードよくばり宣言!」から遊んでおり、タイトルの通りニンテンドーダイレクトのたびに「ガルモ5は?!!!!」と言い続けていた人間によるファッションドリーマーの感想になります。ファッションドリーマーの発売は第一報からとても楽しみにしていました。発売日に買ってからX(旧ツイッター)で色々騒いでいますが、一応エンディングが流れるところまでは遊んだので改めて記事にまとめました。不満が多いものの一応楽しんでいる側の感想です。
好きに書いているだけですが、ガルモは遊んでいたけどファッションドリーマーはどうなの?と気になっている方、ガルモは未体験だけど単純に本作が気になる!という方の参考に少しでもなればいいなと思います。


悪いと思ったところ

◆ 不親切で説明不足かつ、わかりやすい目標が設定されていない
自分のミューズ(アバター)を作成したらその後は世界観の説明がほとんどないままゲームが始まります。簡単なストーリーもないためいきなり放り出された感を強く感じました。私が序盤から放任主義すぎるゲームがそんなに得意じゃないのもあり、第一印象はあまりよくありませんでした。

ガルモの頃は薄味ながらもストーリーがあり、ストーリーを進めていくうちにできることが増えてゲームの世界に入り込むことができました。しかしファッションドリーマーにはそれが一切ありません。ただでさえ世界観が説明不足なのに、ストーリーがないとますますゲームの世界に入り込みにくい。
また、ストーリーがないということはわかりやすい目標が設定されていない状態でもあるため、より「なにがなんだかわからないまま放り出された」と感じやすくなってしまってると思います。
個人的にはストーリーがないならないで別にいいと思うのですが、それならますますゲームの世界観への導入が親切であって欲しかったです。

このガイドキャラ、もう少し仕事して欲しかった…!

操作やシステムについても説明不足だと感じました。「Aって操作できないかな〜」と適当にボタンを押してたらまぐれでAができて「あっ!Aってこうやればできたの?!」みたいなことが多い気がします(私が適当にしか画面や説明を見てないところもあるかもしれないけど、それにしても多い…)
公式が一応オンラインマニュアルというものを出していたのでそれが参考にはなりますが、できるだけゲームの中で理解させて欲しかったです。

◆ アイテムの検索機能がない
これはほとんどのプレイヤーが感じた欠点かと思うのですが、膨大な数のアイテムを所持することになるのにアイテムの検索機能がないのが不便です。

一応ざっくりフィルターはかけられるけど、これじゃあ物足りない…!

このゲームは他プレイヤーやNPCの要望…例えば「水色のスカートのコーデを提案して欲しい」といったものに応えることになります。で、例に挙げた水色のスカートを含めたコーデを組もうとする場合、「このアイテム、私は水色だと思うけどゲーム側はこの色水色って思ってる?青だと思ってる?」みたいなことが結構発生します。そんなとき、ガルモは検索機能があったので「水色」で検索をかければ一発だったのですが、本作はそれがありません。

紫のアイテムも「これゲーム側はピンクと思ってる?」と悩むことがあります…

ただ、ガルモの頃は要望から外れたコーデを提案するとNPCに提案を拒否されていましたが、本作はコーデの提案を拒否されることはない(=緩くなった)ので、そんなにガチガチにこだわらなくてもいいよ!というスタンスなのかなあとも思いました。
でも単純に不便だからやっぱり検索はさせて欲しい…!ただでさえアイテムの数が膨大だから…

◆ 男女共通で使えるアイテムが少ない
ガルモはプレイヤーキャラは女キャラで固定でしたが、本作では男キャラも作成できるようになりました。それはいいのですが、男女共通で使えるアイテムが少なすぎます。
例えば男キャラにロリータのワンピースを着せることはできません。ただ、これは「シルエットが変わってしまうから」とかそういった事情による制限かなとも想像します。なので百歩譲ってスカートやワンピースを男キャラに着せられないのはまだ納得できるのですが(でも着せられるなら着せたいよ)、ダサセーターや変な柄のシャツ、MA-1ジャケットがだいたい男専用なのは納得がいきません。現実だと男女ともに着るのが珍しくないアイテムだし、ガルモの頃は変な柄の服だってプレイヤーキャラが着られたのに。

※男キャラです
このダサセーター男しか着られないの、本当に納得できない…

CMや公式サイトからは「男女問わず可愛いアイテムや格好いいアイテムで楽しめる!」という印象を受けていたのに、蓋を開けてみれば6年前のゲームや現実より制限があるってちょっとなあ…と思いました。


良いと思ったところ

◆ とにかくキャラやアイテムが可愛い

いや、ほんと可愛い…

見出しのとおりです。
ストーリーや説明がありゲームに入り込みやすい、わかりやすい目標がある、操作性やアイテムの検索機能という点においてはガルモ4の方がファッションドリーマーより優れていると思います(発売直後の2023年11月現在)。しかしガルモ4は6年前なのでさすがにアイテムもグラフィックも古い。公式サイトを見れば一目瞭然、ファッションドリーマーはハードが変わってグラフィックがきれいになり、アイテムも今の流行に合わせていて、キャラの髪型も今どきになっている(もちろんこれもいずれは古くなるでしょうけど…)。着せ替えのゲームなのでやっぱり見た目の占めるウェイトは大きいです。ファッションドリーマーのキャラは、特に髪の毛がツヤツヤなところが気に入っています。

フィールド内の明らかに撮影スポットだろ!な場所、一例
撮影スポットその2。でもカメラの操作はもう少し簡単にして欲しい…

そんな可愛いキャラに今どきの可愛いコーデを着せて、しかも小道具を持たせて写真撮影がし放題なのが嬉しい。ゲーム内のフィールドに「これ撮影スポットのつもりで作られてるんだろうな」という場所が結構あるのも良い。同会社のアーケードゲーム「プリチャン」のパシャリングステーションがとても楽しかった人間なのではまらないわけがなかったです(あと、キャラのポージングや仕草にプリチャンのゲーム内キャラの面影を勝手に感じることができたので、そこも個人的には懐かし嬉しかったポイントです。プリチャンはもう稼働終了しているので…)

実質パシャッとアイテムだ!!となりました

◆ ガルモとは別の楽しさを体験させようとしている
「説明不足だし不親切」というのがこのゲームの第一印象でしたが、オンラインに繋いでからはだいぶ印象が変わりました。
このゲームは他人のコーデを「いいね」すればそのアイテムが手に入るので、オンラインに繋いだらアイテム集めのために他プレイヤーのコーデに「いいね」しまくることになります。それはつまり、自分のコーデも他プレイヤーに「いいね」しまくってもらえるということ…「いいね」をするのに何かアイテムを消費するわけではないので、「いいね」はする側にもされる側にもメリットしかありません。
なので、オンラインに繋いでるときは基本「なんとかさんがいいねしました」という通知がひっきりなしに来ます。これって「SNSでバズって通知が鳴りやまない!」という気持ちよさをゲームで再現しようとしてる?!

オンラインにしてると左上に通知がどんどん来ます

この点はガルモにはなかった、かつ今どきっぽい楽しさだと思います。キャッチコピーの「今日も世界でほめられろ❤️」ってそういうことだったのか〜と勝手に納得しました。ニンテンドーオンラインに加入していなくてもオンラインモードで遊べるのも嬉しい。絶対にオンラインで遊ぶことをおすすめします。


「良いところ」より「悪いところ」の方が文章長いじゃん!って感じですが、それくらい改善して欲しい部分や不満はあるゲームです。でもキャラやアイテムの可愛さで総合的には私は楽しめています。ただ、ガルモ以上に人を選ぶゲームになっているなあとも思いました。また、第一印象が大事なのは間違いないので、オンラインに繋いだら楽しいんだからはじめが不親切でもいいだろ!とも私は思えません…

総評

  1. ガルモと同じものを求めてはいけないが、ガルモにはなかった楽しさもある

  2. 絶対にオンラインに繋いで遊んだ方がいい

  3. 改善して欲しいところは大量にある!

1については、ガルモにあったストーリーやお店要素はなくなっているものの、おなじみの「着せ替え遊びの楽しさ」に「SNSでバズる疑似体験」という楽しさが加わっているのは新しさを感じました。

2については、前述の通りオンラインに繋いでからは印象が良い方に変わりましたし、このゲームのやりたかったことってこういうことかな?と感じることができました。なので、興味のある人は発売直後でオンラインが一番賑わってるであろう今こそ遊んだ方がいいと思います。

3については、記事の最後に長々と箇条書きにします。

色々書きましたが、もっともっとオンラインが賑わって欲しいし息の長いゲームになって欲しいとは思っています。この記事で挙げた欠点があることは頭に入れつつ、それでも興味のある人、着せ替え好きな人にはおすすめ…かも…!(合わなかったらスマン!!)というのが2023年11月5日時点での感想です。大丈夫そうなら…ぜひ!

以下、可愛いから見て見てコーナーです。

フィールドで撮影した写真はおしゃれに加工できます
撮影スタジオで撮った写真はステッカー等でデコれます。これも楽しい
素材を組み合わせて自分のブランドのマークも作れます
なんで板わさのイラストが…?!
色々書いたけど、久々にゲームに熱中してはいるんです…

改善して欲しい点、要望

以下、ネットで他のプレイヤーにも言われまくっていることも含めて自分が思いつくだけ要望の箇条書きです。

・アイテムはカテゴリ別にタブ分けして欲しい
いちいちフィルターをかけるのが面倒くさい

・お気に入りのアイテムや全身コーデのセットを登録できて、パッと着替えられるようにして欲しい

・アイテム検索機能が欲しい

・コーディネート中キャラをアップにさせて欲しい

イヤリングや眼鏡をかけさせてもよく見えないので…
あと、アイテムが作り込まれてるのによく見えないのはもったいないと思います

・自分の作成したミューズ同士や、相互フォローの他プレイヤーのミューズと並んで写真撮影ができるようになって欲しい

・せめてトップスとアウターとシューズくらいは男女共通にして欲しい

本当はどのアイテムも男女共通にして欲しいです

・キャラメイクのパーツ(ヘアカラーなど)をもう少し集めやすくして欲しい
一応エンディングは見たけど、まだ全然集まってません。そもそもどれくらいあるんだ…?パーツに振られているナンバーを見る限りかなり種類はありそうです。

・アウターの影響でパニエが潰れないようにして欲しい
これはガルモの頃から散々言われていたことで、グラフィックが向上した本作でも解消されてないということはもう難しいのかも…?

思いつくだけでもこれくらいですが、たぶん遊んでいくうちにもっと出てくるとは思います。とりあえず今後のアプデに期待…!!


余談

【2023年11月9日追記】
余談ですが、ファッションドリーマーの評価が分かれている点、不親切さについては「社長が訊く」のガールズモード(一作目)の記事で言われていることがかなり当てはまると感じました。

山上
開発がはじまって1年たった頃は、
おもしろさを増すために、服をつくり続けて、
ただただ時間が過ぎてしまっていたという状況はありましたね。

田島
ただ、コーディネートする部分のシステムは
いちばん最初に取りかかっていましたので、
最初からうまく動いていたんです。
だけど、どうすればゲームらしくなるかという部分で、
試行錯誤したのが、開発期間が長くなってしまった理由だと思います。

岩田
ゲームらしくするというのは?

田島

わたしは、お洋服を組み合わせるだけで楽しいんです。
自宅でファッションショーをするくらいですから。

岩田
・・・はい(笑)。

田島
でもそれだけじゃ誰もが楽しめるものにはなりませんよね。

岩田
つまり、田島さんのように
ファッションに詳しい人だったら楽しめるけど、
洋服について、一般的な知識しか持たない人にとっては、
おもしろさをなかなか見つけることができないということなんですね。

社長が訊く『わがままファッション ガールズモード』

田島さんという方は、ガルモ一作目のディレクターを担当されています。
この部分を見て、ファッションドリーマーはひたすら自宅ファッションショーで喜べる人とそうでない人の間で感想が分かれてしまっているのかなあ…と思いました。そこにお店運営、接客という要素を足して…このインタビュー記事の言葉を借りるなら、『ゲームらしくして』後者の人も惹きつけたのがガルモだったのかなと。
あと、自宅ファッションショーを楽しめる素養がある人だって、説明もなくいきなり「はい!じゃああとは自由にしてください!」と放り出されたら戸惑いますよね…平気な人もいるでしょうけど、私は戸惑う側です。お店運営や接客というゲーム側から与えられる目的は、そういった人を戸惑わせないためにも機能していた気がします。

チュートリアルについては以下のように言及されています。服部さんは、田島さんから引き継いで開発の後半にディレクターを担当された方です。

服部
わたしはもともとファッション雑誌を
積極的に読むようなタイプではないんです。
山上さんと同じで、どちらかと言うとファッションに疎いほうで・・・。
だから、そのときもソフトを触っても
どうやって楽しめばいいのかわからなくて・・・。
しかも、「なんとか3ヵ月で仕上げることができないか」って
山上さんから言われて、途方に暮れてしまいました。

岩田
でも、途方に暮れっぱなしではなかったんですよね?

服部

はい。女の子ってファッションにはすごく興味がありますけど、
みんながみんな、田島さんのように詳しいわけじゃないですよね。
ファッション用語や色の組み合わせに詳しいわけではないですし、
ブランドの着合わせのような知識は
大人になってからどんどん身に付いていくものだと思うんです。
ですから、大人のわたしでさえ楽しめないのに、
親からお洋服を買ってもらうような女の子たちは
なおさらそうだと思ったんです。
そこで、どうすれば誰もが楽しめるようになるかを考えて、
チュートリアルのような導入部を入れることにしました。

社長が訊く『わがままファッション ガールズモード』

岩田
具体的にはどんなチュートリアルになってるんですか?

服部
プレイヤーはまず「ルミナ」というお店に
見習い店員として入ることになります。
自分の把握できるくらいのアイテム数が置かれていて、
不慣れな方でもこなしていけるような指示から始められるようになっています。
これによってプレイヤーのファッションセンスのレベルを
ある程度判定できるようになっていて、
知識のある方はとにかくほめられて、どんどん次のステップに行けますし、
あまりファッションに詳しくない人は、ミスをしても、
ていねいなアドバイスを受けられるようにしました。

社長が訊く『わがままファッション ガールズモード』

こういう丁寧なチュートリアル、ファッションドリーマーにもすごく欲しくなかったですか?私は欲しかったです。
「大人の女性や男性にもぜひ遊んで欲しい」とインタビュー内ではまとめていますが、ガルモのメインターゲットは小さい女の子だったのもあり特に配慮が必要だったのかもしれません。ファッションドリーマーはX(旧ツイッター)の公式アカウントのキャンペーンの景品(ドライヤーやコスメ)を見る限り大人の女性がメインターゲットなのかな?と思ったのですが、実際のところどうなんでしょうね…

2008年時点での記事なのに、あまりに本記事で「悪いと思ったところ」として挙げた点へのアンサーだったのがとても興味深かったので追記、引用してみました。余談は以上になります。ここまで読んでくださってありがとうございました。

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