雪花(SSQuest)

創作プロジェクト「SSQuest(エスエスクエスト)」の雪花です。 小説、歌、絵、写真、朗読などで物語を表現しています。 呟き:https://twitter.com/SSQuest_YI 小説:https://m.magnet-novels.com/users/13659

愛し君へ(掌編小説:お題「朝焼け 夕顔)

真っ赤に染まる雲は、燃え盛る炎にでも包まれているようだ。
ふ、と息を吐いて横の少年を見る。自分から「朝焼けが見たい」と言ったくせに、呑気に欠伸をしている。

呆れながら、朝焼けに視線を戻す。あの雲に触れたら熱そうだな、と思った。そりゃあ、あの綺麗な白い花も萎んでしまうわけだ。

「眠い」

隣の少年が呟く。人をこんな所まで連れてきて何を言っているのやら。失礼だと思わないのか、と溜息を吐く。

「呆

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【更新情報】SS「大好きなあの子にサヨナラ」アップ

こんにちは。
【小説×歌×朗読】中心に活動している「SSQuest」の首領・雪花です。

……とはいえ、まだ小説しか書いていないのですが。
近々朗読をYouTubeにアップしようと思います。オリジナルは、また後日。笑

さて、ホームページやマグネットで小説をupしました。

今回は「大好きなあの子にサヨナラ」です。

「サヨナラの玉手箱」ということで、「サヨナラ」に関するお話を3つ書かせて頂きまし

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小さな世界のお話(掌編小説:お題「雨降る日の怪談」)

梅雨の日だった。しとしと雨が降っていて、休業中のお店の屋根を借りて雨宿りをしていた。小雨なら傘がなくとも帰れはするのだが、その日は何となく、のんびりと雨が止むのを待とうと思った。

(……天気予報士はよく嘘を吐く)

全てはデータではないということか、はたまたデータの読み違いか。どちらでも構わないけれど、信じている身にもなって欲しい、と内心ごちる。

「こんにちは。雨、止まないね」

不意に、横か

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「人と同じものを見よ」(掌編小説 お題:クオリア)

「無理でしょ」

当たり前だといったトーンで、少女は言い捨てた。一蹴された少年は呆気に取られてから、ふっと息を吐いた。苦笑を浮かべる。

「冷たいな」
「そう?でも、無理なものは無理だわ」

「人は同じものを見られるか?」というのが、本日の二人のお題だった。少年が持ってきた題なのだが、それを口にした瞬間元も子もない結論を言われるのだから、少年は乾いた笑みを浮かべるしかない。

「だって

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自分を押し殺さない人生を歩くために:自己紹介

「せっちゃんって優等生だよね」
「さすが、模範的な生徒だわ」
「いい子だよね」
「大人しくて、全然怒らないよね」

とにかく、そう言われ続けたと思う。
小学校に入学して、中学卒業までは多分ずっと。
高校の時は、中学の部活で受けたいじめのトラウマがあって、正直それどころじゃなかった。

大学ではどうだったかな。そこでは勉強が楽しかったから、模範的な学生でなくても、積極的に学ぶ学生ではあったかもしれな

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