シナリオライティングと情報整理
■シナリオライティングに慣れた
この1年で自分で書いているシナリオが(シナリオ集に収録しているシナリオも含めて)4本、そして書きかけのシナリオが3本。それから編集したシナリオは総計で18本になりました。わーしゅごい
シナリオ集に寄稿してくださったひとが6人自分を含めて7人。
つまり7人分のシナリオを編集したんですが、もちろん7人ともシナリオの書き方が違います。ですがシナリオ集と銘打っていますので、体裁は整えなければならない。
というわけで、デザインを組む際、体裁を合わせるためにシナリオライターに表記を合わせてもらっていました。
■読みにくいシナリオとは
恥ずかしい話、2年セッションをして40回程度しかシナリオ回したことないし、全てのシナリオを見たわけではないのでこんな大きな声で言うことではないんですけれど。
私はほとんどのシナリオを読んでいる時、目が滑ってしまう。流れるように文章が書かれているものがあるが、読み込む時間があまりなく、回しながら理解する私のようなタイプは情報を見落とすということが良くあるのではないでしょうか。(回す前に読み込んでくれとは私でも思うし、今は気をつけている)
それはライターが悪いとかではなく、シナリオのライティング方法が統一されていないというのが現状であり、最適解というのが人によってそれぞれの感覚に任されているのが現状だからだと思う。
(ここだけの話、私は基本ルールブックに載っているシナリオが読みやすいとは思えないし、それはデザインの移り変わりや「本」と「オンラインの文章」とそもそも形態が違うということにもつながる。本来のシナリオのあり方がこうだ!という方にはこの話は向かないかなと思われる)
どうしてもいろんな人が書いている以上それが統一されないのは当たり前の話なのだ。
デザインの正解がこの世にない。それはつまり、これから正解に近づけるのではないかということなのだと思います。
■情報小分け法
そこで、わたしのように目が滑ったり、読解力が足りないかもと思う人に易しいシナリオの書き方とは何か?を考えて、考えた結果「情報整理を小分けする」という表現方法にいきつきました。
具体的には記号を使って視覚的にどの情報か視覚的に判断できるようにする方法ですが、メリット・デメリットは下記の通り。
◎メリット
・「読む」という行程が減る
・接続詞が減り、文字数が減る
・ある程度テンプレート化してその中で量産できる
◎デメリット
・機能的になりすぎて雰囲気が伝わりにくくなる
・ニュアンスの部分が伝わりにくくなる
・探索の流れをプレイヤーに強要しがちになる
これは私なりの考察ですし、私が読みやすい書き方というのを追求した結果、このようになったので、これを強要するものではありません。(シナリオ集を出す時は別ですが…)
それぞれの書き方で、わかりやすく工夫されていればいいなと思います。
■健忘録
シナリオの書き方は多種多様ではありますが、じゃあ具体的にお前どうやって書いてるの?となりますので、サンプルテキストと一緒にここに健忘録として書き残しておきます。
あくまで一例なのでこの通りにみんなしてほしいというわけではなく、「どうやって書いたらいいかわからないよー」という人の道標になればいいと思います。
これはシナリオ本文の書き方ではありますが、この前に基本情報やシナリオ背景、出てくる呪文や地名等を洗い出ししておくとKPが管理しやすいかなと思います。
使用する記号一覧
・【重要アイテム名】
・【呪文名】
・▷秘匿情報
・▼場所(大見出し)
・◎予想できる行動や探索箇所(中見出し)
・●その中の場所や選択肢、行動(小見出し)
・<技能値>
・[そのほかのくくりたい項目]
・SANC0/0D0の統一(すべて半角大文字)
・1D3のDは半角大文字に統一
・■大きな項目(タイトルのようなもの)
・※KP情報
オンラインセッション時に共有したい文面がある場合は
———
———
に囲んで表記。
下記がシナリオ文中の参考テキストです。
※この参考テキストは架空のものです。
参考テキスト
■00.屋敷到着
屋敷はみすぼらしい外観に似つかわしくないきれいに磨かれた調度品が置かれているのが散見できる。探索者が屋敷に近寄ると店員らしき人物が「お好きなお席へどうぞ」と探索者たちを席に案内してくれる。
屋敷1F
▼喫茶コーナー
喫茶コーナーにはエレガントな音楽が流れており、客は上々に入っているようだ。ふと見渡せば、ひとつだけぽつりと空いている席がありスタッフはそこに通そうとしているようだった。
◎探索者がNPCを観察する場合
NPCは探索者の様子を伺っているようである。
<目星>
NPCのポケットから【紙切れ】が落ちるのあなたは見逃さなかった。
【紙切れ】は英語で書かれているらしい。<英語>に成功すると下記のようなことがかかれていることがわかる
▷【紙切れ】※紙切れを手に入れた探索者のみ開示
「彼らを連れてきなさい、そうでなければ君の命はない」
命を狙われていると感じたあなたはSANC0/1
<歴史>
NPCが着ている着物が明治時代に良く見られる柄であるということがわかる
・・・・・・・
◎椅子に座ろうとする
NPCが相席しようと話しかけてきた。
●拒否する場合
NPCが突然殴りかかってくる。回避不可。1D3のダメージを受ける。
→[03.戦闘]へ移行
●同意する場合
NPCは笑顔で「ここは紅茶が美味しいのよ」と【メニュー】を見せてくる。
———
【メニュー】
・紅茶
・オレンジジュース
・コーヒー
・ミルク
———
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屋敷2F
▼カウンターキッチン
みすぼらしい布がかかっているがそれ以外は普通のキッチンのように見える。
探索箇所[流し台/冷蔵庫]
◎流し台
磨かれた流し台は水垢ひとつついておらず綺麗だ
・・・・・・・
◎冷蔵庫
上が冷凍室、下が冷蔵室に分かれている1人暮らし用の冷蔵庫。
●冷凍室
氷がやたら多く、そのほかは何も入っていない。
●冷蔵室
【マニキュア】だけがそこにポツンと置かれている。
※後述の【呪文名◯◯】に使用するアイテムになります。使用方法は[03.戦闘]に記載
<知識>
〇〇で生成されているマニキュアだということをあなたはしっているだろう。
▷HO2
あなたの脳内に直接「神はあなたがあの場所に来られる」という声が聞こえてくる。
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■04.エンディング
■END-A
【条件】〇〇を破壊する等、条件等あれば箇条書きで
全員が倒れ込み、室内に笑い声がこだまする。→全員ロスト
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●SAN報酬
・生還→1D10
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