格闘家の減量について

2日後の9月18日はKー1が開催されます。

明日出場するファイターは計量を行います。なのでおそらく今晩は飲まず、食わずでしょう。

格闘技について興味のない人でも体重を落として試合に出ることは知っていることが多いです。

少し興味がある人であれば、サウナに行って体内の水分を絞り出して体重を落とす、いわゆる水抜きも知っている人がいます。

私はプロのファイターでないので前日計量も水抜きも経験したことはありません。

今回触れたいのは当日計量のアマチュアファイターの減量についてです。

たまにアマチュアの選手で水抜きをした、10キロ以上落としたという人がいます。

そういう話を聞くと、この人は弱そうだなと思ってしまいます。

もっと言えば、格闘家ぶりたいんだろうなと思います。

水抜きや10キロを超える減量は前日計量で計量後に約1日間の回復の時間を与えられたプロだから成り立つと思っています。

アマチュアは計量後、遅くても数時間で試合をしなければなりません。

私自身、何度かアマチュアで試合をしていますが、一度不摂生な食生活をし、体重が増えてしまった3週間後に試合が決まり、あまり体重が落ちなかったため最終的に飲まず、食わずでなんとか体重を合わせたことがありました。

その時は相手の攻撃に対する反応も良くなかったし、集中力もいつもより劣っていました。

普通に考えて空腹、脱水症状でフラフラの人間が計量後に食事と水分補給を行った数時間後に完全回復してバリバリ動けるかといったら無理でしょう。

だから私はアマチュアの選手の減量は練習とロードワーク、規則正しい生活に健康的な食生活を行った時に落ちる体重までにすべきと考えています。

アマチュアで減量自慢をする人は競技として勝ちたいわけではなく、格闘技やってる感を出したい人です。

ここまでアマチュアの減量について書きましたが、プロのトップ選手でも過酷な減量で苦しんだという話はあまり聞きません。

Kー1の武尊が55キロに落としていた時に苦労したという話は聞きましたが、その時はKー1に出るためにそれまで出場していた58キロからさらに減量したというもので元々厳しい減量をしていたわけではないようです。

ボクシングのフロイド・メイウェザーやKー1の魔裟斗、MMAの青木真也など私が知っている限りでこれだけのトップファイターが過酷すぎる減量はしていないようです。

そもそも減量を行うと強くなれるのか?

個人的には違うと思います。

そもそも減量とは相手を如何に小さくするかが目的です。

しかし、自分も減量すると当然ですが軽く、小さくなります。

実際に階級を下げて爆発的に実績を伸ばしたファイターを見たことがありません。

ピーター・アーツが97キロまで減量した試合で京太郎にKO負けしたり、11連勝中だった不可思が階級を下げて望んだKnock Outライト級トーナメント1回戦で敗退、久保優太が新生Kー1に合わせて階級を下げた結果、戦績が悪くなるなど階級を下げて良くなった例は知りません。

逆に階級をあげて良くなった選手はいます。

例えばKー1MAXにも出場していたニキー・ホルツケンなどはその代表例でしょう。

Kー1時代は70キロでした。ガリガリでブアカーオに子供扱いされていましたが、GLORYでは77キロで絶対王者として君臨していました。


話が大きく逸れましたが、相手を小さくして弱くすることではなく、自分が一番強い体重を知り、そこに合わせることが重要だと思います。







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