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新幹線が好き


子供のころ、新幹線はあまり好きではなかった。

車体はかっこよかったけど、トンネルがとにかく多くて退屈だった。だからあんまり思い入れもなかったのだが、10年乗らないとさすがに乗りたくなって就活のとき乗った。

するとどうだろう、なんとすばらしい、昔の俺はなんてひどいことを思っていたのかと反省した。東海道新幹線は、風景と高速移動が見事にマッチした装置だった。

ちなみに、トンネルが多いのは山陽新幹線である。福岡に住んでいた時代、山陽と東海道を一つの新幹線というジャンルでくくってつまらないと評価していた自分を省みた。新幹線は大好きだ。もうこれは不動の感情。今後色んなものに乗るだろうが、のりものの中でベスト3はかわらないだろうね。

車体ももちろんカッコいいが、何よりいいのは音と風景だ。どれも非日常でしか聞かない音ばかりでワクワクするし、頑張りすぎなのではないかと思うほどギィギィなるし、巨大なパンダグラフは常にバチバチとおおきな稲妻を伴う。(夜にパンタグラフのそばの席を選ぶとよく分かる)
風景は、在来線と一線を画すところだ。在来線だと速度もゆっくりで、大量の文字量もいちいち「読めてしまう」ところが何より疲労感を伴う。特に東京は文字量も多く、疲労の極みである。しかし、新幹線の風景は田園風景と、洗練された企業ロゴが田園からひょっこり覗く。1964年、まだ得体の知れない超特急に想いを馳せ、伝えたいものをロゴマークの中に集約した集大成が次々と現れる、異様な音と速度とともに。

乗らなくても楽しんでいる外国人もいた。そういう楽しみ方もあるんだ!と、関心したものである。有名な動画はこれか。https://www.youtube.com/watch?v=JF-aKl7_gHg

日本臭いところを通るのがまた良いのだろう。京都、新大阪、神戸、米原、岐阜など、西日本はなかなかの古来からの都市だ。最近の新興地になんか目を向けていないところがとても清々しく、まさに新たな幹線として堂々として鎮座されているのだ。

あさっては北陸新幹線に乗る。とても楽しみにしている。