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音楽シーンが様変わりしようとしている。


札幌は短い秋の真っ盛りだ。

もうすぐ11月になるというのに、暖かい日が続いている。おかげで札幌市内では雪虫が大量発生していて、本当に雪に覆われたかのごとく視界が曇ってしまうほど。しかしこの雪虫、容赦なく顔に当たるわ服にまといつくわで、えらく迷惑がられている。白い分泌物がなければただの黒い虫なんだから、まあ仕方ないのだけれど。
 
東京はこれからベルリン・フィルやウィーン・フィルなど海外オケが目白押しで、愛好家は狂喜しているに違いない。札幌でも内田光子が指揮振りするマーラー・チャンバー・オーケストラの公演が終わったばかり。11月にはアンドリス・ネルソンスが指揮するライプツッヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の公演が控えている。ドイツが誇るこの老舗オケを聴くのは初めてだから、いまから楽しみだ。

10月中旬、東京でオスロ・フィルを聴くことができた。

指揮はフィンランドの新鋭、クラウス・マケラ。まだ27歳だというのにオスロ・フィルとパリ管弦楽団の音楽監督を務め、次期コンセルトヘボウの音楽監督も決まっている大注目の指揮者だ。

モデル並みのルックスで、チェロまで弾いてしまう才人。実は6月にパリで、彼が指揮するパリ管を聴いている。そのときの100人近いコーラスを従えたウォルトンの「ベルシャザールの饗宴」には圧倒された。今回はシベリウスの交響曲第2番と第5番というご当地もの。期待した。

テンポ感もリズム感も実にダイナミックだった。音の強弱も細かい陰影も入念に仕掛けられている。オスロ・フィルの暗く情熱的な弦の音色がそれを支える。池袋の東京芸術劇場の背景に札幌の白樺並木が透けて見えるような一夜だった。
 
たぶん、世界の音楽シーンは転換期を迎えているのだろう。

クラウス・マケラのような若い指揮者がヨーロッパを席巻し、日本でも若いアーティストが次々と登場している。石田組の札幌公演は多数のスタンディング・オベーションが出るほどの盛り上がりだったし、ピアニストの藤田真央や角野隼人はクラシック以外のファンも巻き込んだ一大ブームを作っている。

わがクリークホールも、そんな若手実力派アーティストをお呼びして、こけら公演を打とうとしている。

クラウス・マケラに劣らないルックスと実力を兼ね備えたその男性ピアニストの名前は、もうすぐ公開できるはずだ。

ちなみにオープン日は来年3月31日(日)に変更になった。彼がその日なら札幌に来られるというからだ。

ほかにもオープンに合わせて様々な公演を企画中。決まり次第、真っ先に報告します。

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