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続けてきた者こそ強い、と思わされた話。

JUDY&MARY時代から大好きで憧れの存在、YUKIが昨年ソロデビュー20周年を記念した全国ツアーを行っていました。コロナ禍とあり、残念ながらそのツアーに行くのは諦めたのですが、最終日の武道館公演がBlu-ray&DVDとして発売されたことで、全国の映画館で上映会が開催されました。

たまたま前日に映画の時間を調べようと映画館の上映スケジュールを見ていた際に見つけ、即チケットを購入。実は、行ってみるまで(既に映像化されている作品の)上映会だと知らず、ライブビューイングだと思っていました。

かつてライブビューイング反対派だった私。やっぱり音楽は生で聴くのが一番だと思っているし、地方に住んでいるのでライブに行くには“わざわざ”県外へ遠征しないといけないことがほとんどなのですが、だからといって近隣の映画館でのライブビューイングで満足するようになってはいけないぞと、強い戒めにも似た気持ちをずっと持っていました。

ただそれも、長引くコロナ禍の中で変わってきました。どれだけライブに行きたい気持ちがあったとしても行けないときもあるし、今までは“都会の映画館”でのみ行われていて私たち地方民には縁がなかった舞台挨拶という機会が、コロナ禍でリモート中継されるようになったりもして、映画館という場所は新たな機会を提供してくれる存在にもなりました。
なので今は、“機会があれば活かせばいい”と思っているし、生だろうがなかろうが“いいものはいい”。そう考えています。

さて、前置きが長くなりましたが、今回の上映会も私にとっては“金曜の仕事終わりに近隣の映画館でゆったりと座りながら武道館ライブを堪能できる”という貴重な体験をもたらしてくれたのです!

もう発売されている作品なので若干ネタバレしますが、ライブは20周年記念ツアーということでデビュー曲から最新曲までヒット曲満載の超豪華なセットリストになっていました。

特に、20年に渡る期間の中でも一段と勢いがあったと個人的には思っている時期に発売された「鳴いてる怪獣」〜「JOY」〜「長い夢」あたりと、終盤で“YUKIのWAGONに乗りたいか〜?!”と煽ってきてからの「WAGON」は圧巻。映画館のスクリーン越しでもイントロの段階でブワッと鳥肌が立つ瞬間があり、もし会場にいて生で聴いていたらどうなっていたんだろう・・・と思うほど。

そしてこんなことを言うのはとっても恐れ多いと思いながらも絶対に言っておきたいのが、全体を通してYUKIはとても“いい顔”をしていたということ!それはきっと、バンド時代も含めると30年弱のキャリアを持つ彼女だからこその、何かを続けてきた人しか出せないようなオーラを放っていました。キャリアがある分、重みもあるけど同時にどこか吹っ切れたような軽やかさもあって、なんだか誇らしげで。歌を聴くだけでなく、YUKIの表情を追うのも忙しくて、それを映画館の大画面で観られたのは今回の機会があったからこそだなとありがたく感じました。

続けてきた者は強い。

それが、この上映会を通して私に伝わってきたメッセージです。「強い」は「尊い」とも「美しい」とも言い換えられそう。ライブ本編ラストが『鳴り響く限り』だったのも、21年目を迎えたYUKIのこれからの覚悟が伝わってきたような気がしました。

何かが起きる 予感が 鳴り響く限り
笑いながら 命が 鳴り響く限り

YUKI 『鳴り響く限り』(2022.5.11リリース)

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