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本気出して部屋探しした

フルリモートになって、一年以上が経過しました。
元々今住んでるところは、2019年の転職を機に職場の近くに行こうということで引っ越したところでした。
部屋の間取りとしては1Kで、風呂トイレ別で、独立した洗面所がついていて、一人暮らしの物件としては、悪くないと思っていました。

ただリモートワークする拠点としては、ワンルームというのがそもそもキツくて、仕事部屋と生活部屋をわけたい気持ちが強くなっていきました。また物件自体に細かい不満も積み上がっていました。

そんな中、物件の二年更新のタイミングが来て、思い切ってリモートワーク全振りで部屋を探すことにしました。この記事にそのときの知見を書き残せたらと思います。

部屋探しの基本的な流れ

賃貸物件を探す流れは、一人暮らしなら、基本的にこんな流れだと思います。

1. 住みたいエリア・家賃を決める
2. SUUMOなりホームズなりで条件入れて、物件を検索する
3. 良さそうなところに内見を申しこむ
4. 内見行ってよかったら契約する。微妙なら2.に戻る

今まで僕は4回引っ越しを経験しています。今回が5回目の引っ越しとなります。

今までテキトーに選んでいた、というわけでもないですが、正直住めればどこでもいいかという気持ちがあり、「ちょっと不満はあるけど、ここでいいか」で選んでいました。

基本的には通勤しやすさ・家賃の二つが大前提になっていて、他の要素はオプションという感じでした。

フルリモート全振りで部屋探しするまでの思考

ただこれがフルリモート前提になると、通勤しやすさを考えることは意味がありません。僕の知り合いにも、思い切って湘南あたりに引っ越した夫婦がいます。

しかしながら、今のパンデミックがどこまで続くのかは不透明で、リモート全振りにすべきだろうか。

こう考えました。

・ソフトウェアエンジニアに関しては、収束後も週五で出社という風にはならないんじゃないか
・仮に週五物理出社に戻ったらまた引っ越せばいいだけの話
・むしろフルリモート体制が続くリスクに備えた方が良い

というわけで、会社からはいくら離れてもいいから、純粋に物件の条件を見ました。

とはいえ一都三県の範囲

どこに住んでもいいのであれば、理想は沖縄に住みたいんですが、なんだかんだで東京に日帰りで出られるぐらいにはしておきたい気持ちがあります。

離島や海外からフルリモートしてる人もたまにインターネットで見ますが、うらやましいとは思うものの、色々リスクが高いので、自分でやろうとはあまり思いません。

最近はそういう人に、そんなにうらやましさも感じなくなった気もします。なぜかは自分でもわかりませんが……素朴に、日本で仕事するなら、東京に近い方が絶対いいよね、というのはあります。
(この辺は人によって価値観だいぶ違うと思いますが)

「一都三県どこでもいいから、とにかく住環境いいところ」

というのが僕の今回の部屋探しの条件になりました。これが思いのほか難しかったです。

賃貸物件探しの方法論を模索した

SUUMOで探しました。
リクルートはあまり好きじゃないので、リクルート系のサービスはなるたけ使いたくないのですが、SUUMOとホットペッパービューティーはどうしても使わないといけない場面が出てきますね。

今まではエリア・家賃で絞って、多ければもうちょっと条件つけて更に絞って、あとは一個一個見ていって、良さそうなところに内見申しこむという流れでいけたのですが、エリアという縛りがなくなると途端に絞れなくなります。

「いい物件」だけで絞りたいなあと思った僕が考えたのが、「新着物件」を中心に見ていく、という方法です。SUUMOには、ちょっと行き方がわかりづらいですが、新着物件だけを見られる導線があります。

都道府県別になっちゃうのがちょっと使いづらいです。エリア別に探すこともできるんですが、単位が関東エリアになっちゃって、一都三県の新着物件という絞り方はできなさそうでした。
なので、東京・神奈川・千葉・埼玉をそれぞれ探しました。

僕は食洗機に異常なこだわりがあって、今の物件でも導入しようとして失敗した↓ので、叶うならビルトインの食洗機つき物件がいいと思っていました。

SUUMOでこだわり条件(または「さらに条件を追加する」)を指定すると、「浴室乾燥機」とか「ロフト付き」とか「システムキッチン」とか「温水洗浄便座」とか「床暖房」とかを選べます。

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ただこの中に食洗機はなくて、フリーワードで食洗機を入れてもダメなんで、ビルトイン食洗機で探す方法はないんだと諦めていました。

ただ調べてみたら、どうやらワードが間違っていたようで、「食器洗乾燥機」というフリーワード検索で、ビルトイン食洗機付きの物件で絞ることができました。絞るというかほとんど物件消えます。

考えてみたら当然で、ビルトイン食洗機は普通共働きの夫婦に需要があるもので、一人暮らしでビルトイン食洗機欲する奴はそんなにいない、という話ですね。家賃の上限を解除すればそれなりの物件数出てくるんですが、家賃15〜20万円台になります。子持ちの家族を想定してそうな物件です。あと戸建てが結構出てきます。

リノベ済物件を内見に行く

上述の条件でヒットする物件は、どこも癖が強い物件が多かったです。

標準的な賃貸マンションで、ビルトインの食洗機を設置するところはないので、そういう設備つけるということは、立地か何かしらに問題があるんでしょう。

ただその中で、神奈川に一件思っていたような条件の物件がありました。

1980年代建設のマンションで、所謂リノベ物件というやつでした。

駅からは離れていて、自転車・バスが必須でしたが、その分住環境は良くて、スーパーも近かったです。カーシェアステーションがすこし遠いのが難点でしたが、そこにも自転車で行けばまあ5分ぐらい……という感じでした。

何より部屋がめちゃくちゃ広かったので、生活部屋・仕事部屋・寝室でわけられそうなので、リモートする環境としてはとてもいいところでした。それでいて家賃も今住んでいるところと一緒でした。

ただ実際に物件を内見して見ると、クリーニング入る前だったというのもあいまって、思った以上に古さを感じました。
SUUMOで見たときはそこに決める気満々でしたが、いざ現場を見ると、「え、俺マジでここに住むの……?」という感じがありました。

そういうシビアな違和感は、住みはじめたら増幅していくものだと思うので、悩みましたが、その物件はやめました。スペックはけして悪くなかったんですが……

あとSUUMOには食洗機つきって書いてありましたが、実は嘘で、ついてませんでした。写真に明らかについてなさそうだったので、そうじゃないかとは思ってました。

近所に家賃的には手の届く食洗機つき物件があったので、そこも一緒に内見行ったのですが、そこは陸の孤島みたいな感じで、厳しさを感じました。交通アクセス悪い分、内装を頑張ったのかな、という感じの部屋でした。

車必須に見えるのに、駐車場ついてなくて、しかも神奈川特有の交通渋滞がエゲツないという環境で、うーんと思いました。

物件選びは婚活に似ている

婚活したことはないんですが、した人の話聞くと、スペックは足切りで、実際に会った印象が大事、みたいなことを聞きます。

物件選びもそれと同じだな、とその神奈川の物件の内見の帰りに思いました。

たくさんの選択肢があって、その中に絶対の正解というものはなくて、「あなたはどれを選びますか?」という類の選択。

最後は自分のフィーリングを信じるしかありません。

神奈川の内見で条件を絞って、近くの物件に決めた

その内見の翌日、僕は部屋探しの条件をもう少し明確化しました。

最初はiPadに手書きで思いつくままに条件書いていって、Notionにもうちょっとちゃんとまとめました。

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こんな感じですね。

「いいスーパーが近い」という条件は、神奈川の物件で感じたことです。そこも別に普通のスーパーなんですが、なんか今通ってるイトーヨカドーよりも質が落ちると感じてしまいました。

食洗機、というのはもうオプションにしました。これで絞ってると、何か大事なものを見誤るな、と思ったからです。

結局↑の条件に合うところって、別に土地勘ない神奈川に飛びこまずとも、今住んでるところ周辺で頑張って探せばあるよな、と気づいて、探してみたら、いい感じの物件があったのでそこにしました。

条件からは落としてたんですが、結果的にそこはビルトインの食洗機入ってる物件だったので、そこも達成できてよかったですね。

以上で、僕のやったことは終わりで、ここからは不動産豆知識みたいなことを書き残して終わりたいと思います。

一都三県で狙い目のエリアと感じた場所

昔何かで、関東の不動産価格は皇居からの距離で決まる、と聞いたことがあります。

厳密には諸々の条件がありますが、ざっくりはそう言えるのではないかと思います。

リモート全振りで部屋を選ぶとなると、だいたい東京駅から電車で1時間程度を見ると良さそうです。
具体的なエリアで、僕が部屋探してて、気になったのは下記ですね。

(東京)
・調布
・三鷹
・立川
・府中
・西武線沿線
(神奈川)
・川崎(川崎でもちょっと都会から近すぎると個人的には感じました)
・鶴見
・横浜
・横浜駅〜金沢八景ぐらいまでのエリア
・大船
(千葉)
・流山
・柏
・松戸
・千葉駅〜錦糸町のあたりのエリア
(埼玉)
・川口
・大宮
・浦和
・和光市

土地勘ないところも多くて、色々ごちゃごちゃになってますが、ざっくりで。

一個注意点としては、「穴場」的な場所を見つけようとして、敢えて知名度ない土地を選んで部屋探しても、結局そういう土地は賃貸物件自体があんまり出てなくて、
出ていたとしても結局設備が微妙だった、というところですね。

賃貸物件の情報はレインズに集約されている

有名な話なのかと思ってましたが、知らない人も多かったみたいなので。

不動産賃貸はレインズという不動産仲介会社向けのシステムに全情報が集約されています。

ちょうどタイムリーに↓こんなツイートもバズってました。

SUUMOに載る物件というのは、レインズの中から、仲介会社の担当者が転載した情報となります。

ゆえに、SUUMOには同じ部屋が何個も載ってますが、これはその物件を登録した不動産会社の数分ということになります。

レインズを直で見られたらいいんですが、宅地建物取引業者認定がないとたぶん見られないのだと思われます。

とはいえ、イマドキだいたいの物件はSUUMOに載せると思うので、基本的にはSUUMOで探すでいいと思っています。

賃貸物件の季節性

賃貸物件の動きというのは、季節性が強くて、基本的には入学・入社イベントの山場となる3月を中心に動きます。それ以外のタイミングでは、ポツポツとしか動かないようです。

なので物件の大きな動きとしては、1〜3月に大きく動いて、他の月は空き家のまま滞留する物件があって、たまに何かの都合で引っ越しすることになった人の出した物件が出る、という状態になっています。

いい物件というのは、すぐに借り手が見つかるものなので、SUUMOに情報が出ている期間もそんなに長くないはずです。

「新着で絞る」という戦略は、そういう意味では理にかなってるんですが、一つ問題があって、SUUMOはその仕様上、滞留している物件でも一週間なり十日なりでまた新着物件として再登録されるというところですね。

消費者が本当に知りたい「新着」と、SUUMOのシステムに登録された「新着」は微妙に違います。

ただ同じエリアを一ヶ月程度見続けると、くりかえし「新着」として再登録されている物件も見えてくると思います。

おとり物件の見抜き方

あと部屋探しのとき、おとり物件という問題があります。

これ、学生のとき部屋探ししたときに思い切り引っかかって、旧ブログに怒りの記事を書いたこともあります。

ただ消費者側で、見抜くことはある程度できます。

まずおとり物件の特徴として、相場より明らかに1〜2万円安い、ということがあげられます。あと写真が不鮮明だったり、住所がおかしかったりします。
この特徴に合致したら、かなりの確率でおとり物件です。

更に見抜くための方法としては、

・他の会社が同じ物件を出していることを確認する
 (条件がいいのに独占物件ということはそうそうないはず)
・不動産会社名で検索する
 (だいたい新興不動産企業で、実績がない。2010年だとミヤビハウジング、プロスペリート、アエラスといった会社がおとり物件を掲載していたのを確認。今もあるんだろうか?)
・住所をGoogle検索して、物件が実在することを確認する

という三つの方法があります。これをやるようになってから、おとり物件は回避できています。

この方法でも、実在する物件で、実際は内見希望を受けた段階では契約が決まっていたのを隠されて、「せっかく来店されたので、別の物件をオススメします」に持ちこまれるのは防げません。

まともな不動産会社だったら、契約が決まった段階で連絡くれると思うので、この対応された時点でそこの不動産屋は見切った方がいいですね。

マンションノートで住民の雰囲気をつかむ

マンションノートというサイトで、一都三県のそこそこの規模のマンションだったら情報が見られるので、参照するといいと思います。
もちろん書き手の方に問題があるケースも散見されるので、そこは読者側にリテラシーが求められます。

ホームズの家賃相場は便利そう

ホームズには、家賃相場調べる機能があるのを今回の部屋探しで知りました。使いませんでしたが、便利な機能だと思いました。

公共団体による情報サイト

自分が使ってないやつを最後に二連続で紹介して終わるのも恐縮なんですが、折角知った情報なので、紹介します。
レインズを運用しているのが、不動産流通機構って組織(公益財団法人)らしく、その下部組織がなんかやってる不動産情報サイトがありました。

物件情報は役に立たないと思いますが、↓こういう物件広告の見方とかは勉強になるかなって思いました。結構なんとなくでやってるので。

(了)

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