言語リハビリを受けても卒業していかない矛盾
言語聴覚士の中に、言語リハビリ卒業できる段階なのにだらだらと訓練風のリハビリをしているダメな奴等がいます。その理由を考えました。
「言語リハビリ終わらない問題」の答えが見つかりました。
言語リハビリがいつまでも終わらないのは障害を持った本人のせいではない。
誰のせいかと言えば、「気づけなかった言語聴覚士」と「動いていなかった家族」だということがわかりました。
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『リハビリをすれば100%元の状態に戻る』
『もっと話せるようにしてください』
ことばの機能なんて我々専門家が関われば本人の能力は簡単に上げられます。検査の点数でも伸ばせます。最大限能力を引き出す誘導方法を場面毎に切り替えて実践しているからです。
だけれど、日常生活には役に立たないことを覚えてください。なぜか、
引き出す家族側のスキルが「0」のままだからです。
リハビリと言えば、本人と専門家(理学療法士や作業療法士)の2人でやっているイメージがありますよね。身体はそれでいいんです。本人さえ動かし方を知っていれば日常生活で相手に迷惑をかけることがないからです。
たとえ麻痺があっても、目で見て不自由さがわかるのでそれをわざわざ怒ったり不機嫌になる心の狭い人はほぼいないと思います。
ことばの問題は、目に見えません。
ことばの問題は、相手がいて初めて障害になります。
極論を言えば、コンビニのレジで首振って受け答えする程度しか生活で人と関わらないのであれば言語の問題があろうがリハビリの必要はありません。
相手と会話のラリーをしたいと思ったときに、相手に不自由をかけたくないという心理からリハビリ意欲が出てきます。
なかには問題があっても一方的に会話して満足している方達もいますが、たいていの場合聞き手側が会話として成立しないことを訴え、言語リハビリの重要性に気づくことで依頼されるケースも多くあります。
要するに、言語のリハビリには会話したい相手が必ずいます。
障害によって本人の能力に限界があったとしても、聞き手側の誘導で会話はできます。
聞き手側になる比率が多いのは、断トツで「家族」です。
家族のスキルを上げなければ言語リハビリに終わりはやってきません。
言語リハビリの時間を買い物等に有効活用されるのは全然良いです。
ただ、言語聴覚士と本人間の会話能力が向上したからと言って家族とうまく話せるわけではありません。
家族も会話したいのであれば人任せにせずに勉強しましょう。
言語聴覚士の皆さんは、家族をリハビリ時間に参加させることから始めましょう。本人とだけリハビリする考え方はもう古いです。
言語リハビリとは、本人と家族が同時にスキルアップすることで終了できます。それさえ知っていればどんなことにも対応できるからです。
障害を「障害」でなはく、「苦手」にしてしまう。
その姿勢が、一番大事。
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