ドキドキ!プリキュアについて【1】


いよいよ今日から、TOKYOMXでドキドキ!プリキュアの再放送が始まります。

そこで、作品の思い出をそこはかとなく書き綴ってみようと思います。

東映の柴田Pから話をいただいたのは2012年の春頃。一緒にデジモンセイバーズを作り上げた「仲間」だったので、喜んで参加させていただくことにしたのですが、その一方で、プリキュアという超人気ブランド、しかも10作めという節目の年を担当するのは、物凄いプレッシャーでした。おまけに、純粋な女児向け作品を書くのは2001年のだぁ!だぁ!だぁ!以来でしたので、最近の流れとかサッパリ判らない! 監督の古賀さんも似たような状況だったようなので、柴田Pと三人で、顔合わせの後にAKB48の総選挙を観て、最近の女の子たちがどういう考え方をするのか、勉強したりしていました(笑)。

さて、古い資料を引っ繰り返して見ると、一番最初にマナたちの設定を書いたのは、2012年6月6日。キャラクターの名前は、相田愛(マナがまだ漢字のまま)、剣崎真琴、菱川舞、四葉美衣となっています。アイ、マイ、ミイで韻を踏んだつもりだったんですね。なんて適当なんだ(笑)。おまけにこの稿では、ジコチューは「美少年軍団」と書かれています。しかも四人。マナたちとのラブコメ要素でも入れるつもりだったんでしょうか? 恐ろしいですね。

しかし、この時点で既に赤ん坊=王女の片割れという記述が残されてます。プシュケーという名称が決まる以前から、魂を二つに分割するギミックは決まっていたのです。

その後、何度か改稿を重ね、ジコチューはトリオになります。これは「敵はタイムボカンシリーズの悪玉トリオのような、憎めない感じが欲しい」という古賀監督のオーダーを受けてのものです。オフィシャルコンプリートブックにある「中年三人組」のアイディアもこの時点で見事にボツになり(笑)6月29日付けでイーラ、マーモ、ベールの名前が確定しています。ですが、まだベールが美少年(今のイーラのポジション)だったり、イーラがオカマ(リーヴァ?)だったりして、今見返して見るとちょっと面白いです。

その他、細かい差異を見て見ると、初期稿ではマナたちが通う学校の名前が「黒雀中学」に、トランプ王国が「デッキ王国」になっています。学校の方はブラックジャックにしたかったんだけど、何処かから「学校の名前に黒が入ってると可愛くない」みたいなことを言われて変更になったんですね。デッキ王国もカードゲームみたいだからやめてくれと(笑)。まあ、これは瑣末な事なんですが。

そんなキャラクター設定の作業と平行して、7月17日に13話までのシリーズ構成案と一年間の大まかなスケジュール、さらに第一話のプロットを提出していますが、これ以降のお話は次の機会に。

それでは、また。

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