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スマホゲーム業界の逆境にどう向き合うか|STAND FY24 下期 全社会レポート

こんにちは!STAND人事総務のいわきです。

STANDでは定期的に全社会を実施してます。
10月が期初のSTANDは4月から下半期がスタート!早くも1年の折り返しです。
今回は、そんな全社会の様子をレポートでお届けします!

今回も前回お借りした『アルマリアンTOKYO』にて開催

スマホゲーム業界を取り巻く厳しい現実

直近のスマートフォンのゲーム業界は、4年続いたコロナが明けたことや昨今の社会情勢、技術の進化により、業界全体が大きな変化を迎えています。

■社会情勢

  • コロナ禍に突入し、巣ごもり需要によりスマホゲーム以外のエンタメコンテンツが増加

    • ゲームに課金していたユーザーが違うコンテンツへ

  • 昨今の国際状況により続く物価高→生活のためにおサイフのひもを締める必要がある..

  • 日本の人口が増えない→スマホ人口も停滞→新規ユーザーはどんどん増え辛くなる

■技術/経済面

  • 通信技術の進歩や端末性能の向上により、より高クオリティな体験を求められるように

    • 開発コストの増加 

      • 特に技術者の工面に苦戦

      • 人件費の高騰、開発費の高騰、開発期間の長期化 等

  • 海外(特に中国)タイトルは非常にクオリティが高く、開発も早い。マルチプラットフォーム展開。

    • 開発人口も多く、日本では労働法の規制もあり対抗することが困難

    • ゲームそのものも面白いため、ユーザーがそちらに流れる

  • 中国の新規タイトルが日本のスマホゲーム売上ランキング上位を占める

    • 国内だと、パズドラやFGOのような長期運営タイトルはユーザーが定着しており安定しているが、新規タイトルはユーザー獲得が以前よりも難しい状況

といったような様々な要因により日本のゲーム会社、特にスマートフォンゲームをメインに開発/運営してきた会社が、厳しい状況に追いやられています。

ザックリまとめると
「新規タイトル開発にとにかく時間と金がかかるが、思ったより売れない。」
「海外タイトルや他コンテンツにユーザーを奪われ、赤字運営。もう無理。」

という状態です。

具体で言うと、長年スマホゲーム業界を牽引してきたタイトルのサービス終了や、大型タイトルの移管が相次ぎ、その結果スマホゲーム会社が異業種の会社に買収されたり、親会社に吸収合併されたり...と、日本のスマホゲーム業界そのものが縮小してしまっています。

そこで働いていたクリエイターは職を失う上、そもそもの日本のゲーム会社の数、タイトルの数が減少しているため、次の就業先が中々見つからない…。
求人数に対して求職者数がとても多い状態、いわゆる「買い手市場」になってきています。

今までのゲーム業界、特にスマートフォンのゲーム業界の人員状況は、「常に人手不足」と言われており、ゲームクリエイターはある程度自分の志向性に沿って、就業先を選択できていました。

しかし今はそうではありません。

この状況は、ゲーム業界に特化した人材会社であるSTANDにとって大変厳しい状況でもあるため、そのことを社員全員にきちんとお伝えすることを今回の全社会の目的としました。
そんな、今回の会では「現状を知る」をテーマに、今後のSTANDが会社としてどのように向き合っていくのか、社長、営業部長、管理部長の3方向から方針を新たにお伝えしました。

【第1部】クリエイターとして「立ち続ける」ために

成果を出し続ける人、成果を出すために努力を続けていく人に還元していく

厳しい状況下にあるスマホゲーム業界ですが、その中でもSTANDでは【クリエイターが「自分らしく」「立ち続けられる」状態をつくること】を引き続きミッションに掲げていきます。

買い手市場になった今のゲーム業界では”立ち続けられるスキル”が特に重要になってきています。
今までのようなテクニカルスキル特化、ポータブルスキル特化だけでは難しく、変化への対応力やどちらのスキルも一定水準以上のものが求められるようになってきました。

そのような状況を見て、STANDでも2月からオンライン講習(Schoo)を導入し、半月ごとに受講実績をリリースしたりと、ポータブルスキルの強化にも力を入れるようになっています。

職種の専門性以外に、業種や職種が変わっても持ち運びができる職務遂行スキルのこと

新・営業チームの本格始動

続いては、営業チームへバトンタッチ。
営業チームからは、先ほどまでの厳しい業界状況に対し、STANDはどのような取組みを行っていくのか、より具体的に発表していただきました。

現在の市場ではどのような人材が求められるのか…日頃からクライアントのニーズをヒアリングしている営業チームだからこその視点でキャリアとスキルについてお話しして頂きました。

更には2月にまた新たにメンバーが加わり、昨年から追加採用を行っていた営業メンバー全員がようやく揃いました!
新・営業チームとなったこのタイミングで体制の見直しを行い、「クライアントチーム」、「開拓チーム」など、それぞれの役割を明確にして今まで以上に連携力を強化してまいります。

新メンバーの大森さん。好きなゲームは「#コンパス」で、かなりのゲラとの噂が。

組織文化の醸成を目指して

最後は管理部から3ヵ月を振り返りながら今後の方針の発表を行いました。

FY2024の管理部の方針は『土台作り』。組織再編が1月に行われ、組織の健全な運営と成長を支えるため、主に4つの軸に沿って様々な課題の改善を行ってまいりました。

属人化の改善ではマニュアルや社内ポータルサイトの作成により、社内の細かい手続きやルールが誰でもわかりやすく見ることができるようになったり、リスク管理の改善では、契約書管理ツールの権限見直しにより過去の契約書の参照や、社内規程の参照が今までより容易にできるようになっています。

日頃の業務では中々実感しづらい部分でもありますが、小さい成果を着実に積み重ねることができた期となりました。

これからは、人事制度プロジェクトの立ち上げや、社内の活性化コンテンツの企画などを進めてまいります。
中には長期的に時間がかかるものや、そもそも初めて行う取り組みなども多く、日々頭を悩ませながら検討を進めていますが、少しずつ組織としての価値を高められるよう、一丸となってチャレンジしてまいります。

裏話:どの部署もプレゼンに熱が入り、超タイトな進行に切ない目をするタイムーキーパーいわき

【第2部】あなたは肉より魚派?自己紹介ビンゴ

第1部終了後、食事会を合間に挟んでからは、毎回恒例のゲームレクリエーションタイム!
前回はNintendo Switchから出ているパーティーゲームを2チームに別れてプレイしましたが、
今回は少し趣向を変えたゲームに。

その名も…
『自己紹介ビンゴ』

ルールは簡単、配布されたビンゴ用紙には項目がかかれたマスがあり、
その項目に当てはまる人を会場から探しだして、一列埋められたらビンゴ!というもの。

ビンゴ用紙は全部で3種類あり、
内容も「肉より魚派」「休日はアウトドア派」「犬より猫が好き」といった王道なものから、「PCのキーボードはUS派」「実は多国語喋れます」「X(Twitter)のアカウントが5個以上ある」というニッチなものまで幅広く存在。
内容は運営委員会のメンバーで案を出し合いながら決めました。

配られるや早々、ルール説明も待たず早速テーブル上で質問タイムが行われ、卓内で一通り話し終わると他の卓へ移り、卓を超えての交流が始まっていました!

左:質問タイムが始まる卓
右:ルール説明が終わるやいなや受付に報告にくるメンバー

早い人は卓内で見事にマスが埋まり、ルール説明が終わる前に「ビンゴ!」と受付まで持ってくる人も!
特に、普段社内のメンバーと交流する機会が多い営業メンバーは「この項目はこの人!」とねらいを定めてビンゴする人もいました!これもまた戦略ですね!

今回は、先着20名に景品も用意しました!先着順での受付だったので、時間がたつと大行列に!
皆「景品をよこせー!」とカードを掲げながら列に並んでいくので、
勢いそのまま、あっという間に景品がなくなってしまいました!

景品を求めて大行列になる社員たち

景品がなくなった後も、ビンゴに書いてある項目をネタに卓ごとに交流が盛り上がり、
デザイナーが多い卓では、ビンゴカードの空きスペースを使ってポケモンやカービィのお絵描き大会なども行われているのが印象的でした。

最後には、もはや恒例となってしまった石井社長によるジャンケン大会を開催。
見事、最後の一人になるまで勝ち残った人には石井社長からプレゼントが贈呈され、今回も交流会は無事盛り上がって締めくくられました。

さいごに

今回の全社会は、現在のゲーム業界の状況を伝えるために、厳しい言葉を伝える場面が非常に多い会となりました。

一方で、全社会後に回収したアンケートでは、

「業界で生き残っていくためには成長し続けないと改めて感じた」
「クリエイターの将来を考えるのであればゲーム業界にこだわらず、多方面でマルチに活躍できた方が良いと思った」

など、現状を踏まえた上で前を見据える建設的な意見も多く見ることができました。

クリエイターを取り巻く環境は、4年に一度大きく変化が起きると言われています。
今は厳しい状況が続きますが、再び変化が起きた際に取り残されることのないよう、クリエイター、営業部、管理部それぞれが現在できることに誠意取り組んでまいります。