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中小企業診断士の実務補修で心がけたいこと

もうすぐ実務補修という方も多くいらっしゃると思いますので、私の実務補修時の思い出を振り返りつつ。もう6年前になりますが、、、

実務補修の概要

※私は2014年2月の15日コース@大阪で受講しましたので、場所や時期によって異なる可能性があります。

6人でグループを作ります。(指定されるので選べるわけではない)

15日コースだと5日コースの内容を3回連続で行うことになりますが、班のメンバーは同じでした。指導員の先生は5日毎に変わります。

おおよそ下記のような流れでの活動となります。エリアによって「2日-(平日)-3日」の構成もあれば「3日-(平日)-2日」の構成もあるようです。

1日目(金):
 訪問先企業の概要を指導員から聞き、ヒアリング内容を班で整理。
 その後実際に企業へ訪問しヒアリング。戻って役割分担や提案方針の整理。
2日目(土):
 1日目の続き。
平日(日~金):
 各々作業。随時オンラインでやり取り。
3日目(土):
 平日の間の作業内容や調べものの共有。各自の作業内容の擦り合わせ。
4日目(日):
 3日目の続き。報告書の印刷・製本。
5日目(月):
 企業に訪問し、診断内容や提案のプレゼン。

製造業の診断の際は企業訪問時に工場見学もありました。

実務補修の成果物

先ほど少し触れましたが、wordで作成し印刷・製本する「報告書」が成果物になります。(私は無かったものの、指導員によってはパワポのプレゼン資料を別に用意させる場合もあるようです)

内容は守秘義務もあるのでお見せ出来ませんが、量はだいたいA4で85Pくらいです。確か行数や文字数も定められていたかと思います。

6人1班くらいなので、おおよそ1人で14~15Pくらいを1週間で書き上げる計算です。

役割分担は診断士の一次試験の科目で分けるイメージです。「経営戦略」「生産・技術」「新製品」「販売」「人事労務」「財務会計」などですが、診断先の業種にもよります。

経営戦略は他担当とのやり取りが必然的に多くなるため、私の班ではリーダーが経営戦略を担当していました。(リーダーは挙手制)

その他は各々が自信のある分野ややってみたい分野に手を挙げる流れでした。

業務繁忙の時期に実務補修をするとかなり厳しい

報告書の作成は平日作業になるため、残業が多い時期にやると睡眠時間がどうしても削られます。

私は閑散期だったので普通に寝てましたが、決算月に被っている方もおりかなり大変そうでした。

いずれにしても普段の仕事+実務補修で稼働が増える上に、15日コースはほぼ丸一ケ月の長丁場です。しかも2月は寒く、インフルエンザのリスクなどもあります。

高い研修費を払って途中リタイアになってしまうのももったいないので、過度な無理をせず体調管理は最優先に取り組んでいただきたいです。

実務補修で学ぶべきこと

まず「研修」という意識は捨てた方が良いです。

二次試験で出てくる企業は架空の企業ですが、今回は実在の企業です。もちろん財務値その他も生の数字です。

診断先企業も徒に時間を浪費するつもりは無く、何かしら経営のヒントになればという気持ちで参加されます。

限られた時間で先方にどんなメリットを提供出来るか考えて取り組むことが先方にとっても、ご自身のスキルアップに取っても重要かと思います。

また、「実際に自分が中小企業診断士としてお金を貰って業務が出来るか」を測る場にもなります。

今回は実務補修なので先方の費用負担はありませんが、本来であれば診断業務の報酬相場は「10.5万円/日」です。※(一社)中小企業診断協会による

実務補修で提供した価値が10.5万円/日に見合うものなのかも考えつつ取り組むと良いと思います。(実際にここまで短いスパンで対応することはあまり無いですが)

独立するにしてもしないにしても、せっかく試験に合格したわけですから選択肢として「診断士活動」を持っておくのは良いことです。

「資格」として診断士登録するだけのレベルに留まらず、「診断士としての業務が出来る」レベルにあるか否かの最初の指標がこの「実務補修」ではないかと考えます。


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