ゆっくり起床。有休だ。そしておでかけだ。先に起きてごはん食べるよと言いながら2階に上がっていった夫に部屋あったかくしてようとお願いする。

そろそろあったまったかなという頃合いを見て部屋から出た。2階にあがっておはよう、と言うとおそよう、と返された。餅を焼く。途中でひっくり返したら全体が柔らかくなっておいしく焼けた。お醤油と海苔でいただく。

夫が靴がボロボロなので駅の方に靴を買いに行った。戻ってきたら支度して出発しようということになったので先にシャワーを浴びて身支度を進める。まだかなと少し心配になったくらいで夫が帰ってきた。バトンタッチで夫がシャワーを浴びて支度を進めた。電車の乗り換えを調べて目標にした時間よりも少しだけ早く出発。

乗り換えも順調にできて目指した電車に無事乗られた。あとは座っていれば着く。寝たりボーっと外を見たりしていたら思っていたより早く着いた。1年半ぶりの鎌倉だ。

まずは一番の目的で来ていた叙序圓という台湾料理のお店へ。朝ごはんのお粥のみを間借り営業でやっていたお店がとうとう移転してフルタイムの店舗に生まれ変わった。ずっと楽しみにしていたところにコロナがやってきて動けなくなってしまい、じりじりと待ち焦がれてようやく来られた。

期待に胸を膨らませて新しい住所に到着。勢いよくお店に入ると「ごめんなさい、今日はもう終わってしまいまして…。」そんなばかな…。

ショックに打ちひしがれてお店を出た。そんな…。そんな…。いやいや！なにくそ！！鎌倉おばちゃん舐めんな！即座に切り替えてリストアップしている行きたいお店のストックからOXYMORON（オクシモロン）を選んですぐに向かう。ここもずっと行きたかったけど、来ると毎回行列がすごくてなかなか選べなかったお店だ。平日。そしてまだ人手が戻り切っていない今だからこそのベストなタイミングで入ることができた。

夫と2人、悩みに悩んで和風キーマカレーとスリランカ風マトンと大根のカレーにした。デザートに夫は栗のプリン、私は普通のカスタードプリンも頼む。

大変、たいへんおいしかった。怪我の功名。七転び八起き。禍を転じて福と為す。叙序圓は明日の朝でも行ける。オクシモロンは今日じゃなければ来られなかっただろう。出だしからめちゃめちゃツイてるぞ。

おなかいっぱい、大満足でお店を出た。小町通りを少しぶらついてから宿にチェックイン。最近できたばかりのホテルメトロポリタン鎌倉をgotoで予約させてもらった。

新しくてすごくきれい。スタッフも丁寧でとても感じが良かった。色々説明を受けてからお部屋に入る。スタンダードタイプだったのでそんなに広さは無いけどよく考えられた作りで快適だった。とりあえず荷物だけ置いてすぐにコトリへ向かう。

久しぶりに入ったコトリはやっぱりかわいくて熱に浮かされたように次々レターセットや紙袋やメッセージカードを手に取った。夫も負けじと雑貨を手にたくさん持っている。スタンプカードを集めてもらえるという非売品のマグカップを一発でもらうまで買い込んだ。ずっと新しいマグカップが欲しくて探していた中でこんな出会いがあるなんて。ほくほく顔でお店を出る。またホテルに戻った。夜ごはんに狙っていたお店があったけどまだお腹減ってないよねと夫と言い合って部屋でのんびり過ごすことにした。前日まで猛烈に仕事が忙しかった夫はすぐ寝息を立てていた。私もいつの間にか一緒になって寝ていた。

目覚ましの音で目が覚めた。そこまでお腹は減っていなかったが、あまり遅くなるのもね、と言って出発。残念ながらお店は満席だった。そっかー。と諦めかけたところに女将さんらしき方が出口までお見送りに出てくれつつ少しお時間かかるかもしれませんが、空いたらお電話しましょうか…？と言ってくれた。はい！ぜひ！！

ありがたいねぇと夫と喜びつつ夜の鎌倉をふらつく。観光地の夜らしい暗さと寂しさだった。あちこちきょろきょろ見ながら歩き、数年前に友人と入ったことのあるバーへドリンクオーダーギリギリに飛び込んだ。

飲み物だけで時間を潰し、そのお店のクローズに合わせるように席が空きました、と電話がきた。よっしゃよっしゃとお店へ戻る。

おいしい。どれを食べても後頭部からじんわり快楽物質が出てくるおいしさだった。たまらん。

初めてムカゴを食べた。小説でしか聞いたことのない食べ物でずっとなんだろうと思っていたものだ。私は躊躇なくそういうものを頼む。夫は絶対にそういう冒険をしない。頼んで良かった。すごく好きな味だった。夢中でぱくついた。

お腹が破裂しそうなほど食べた。絶対また来ようね、と夫と誓った。お店の方に何度もお礼を言って外に出た。

宿は目と鼻の先だ。途中のコンビニで夫がお酒を買い足し部屋に戻る。ダラダラ過ごし、お風呂に入って眠った。良い1日だった。