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塾の先生との距離感がイマイチわからない。

私が中学生や高校生の頃、知り合いの紹介で某学習塾の講習を受けたことがあった。

小学生の頃は学習塾など行ったことがなくて学習塾の雰囲気がわからず、何となく学校の延長線上みたいな雰囲気かと想像はしていたが、実際に行ってみてそれとはまた違う独特な雰囲気を感じた。

塾に来ていた人は、私と同級生の人たちばかりで学校のクラスメートと年齢は同じ人だし学校と大して雰囲気は変わらないような印象を受けたが何だか絡みづらい。
というより、何を話したらいいかわからない。
私の通う学校と雰囲気が違う。
話のテンポが早くて付いていけないし、
会話の内容もあまり面白く感じない。

それに、塾講師がフレンドリーに接してくるから、どう対応していいかわからない。

周りを見ていると先生にタメ口で喋っている人もいた。友達のような近所の兄ちゃんのような感覚。

良い意味でも悪い意味でも年上の先輩には敬語で話す習慣がついていたので、塾講師と生徒との馴れ合いのような感覚には違和感を感じていた。

私が行っていた塾の講師のなかには、当時20〜21歳の大学生のアルバイトがいたそうだ。今でも学生アルバイトを雇っている塾はたくさんあると思うが、当時は塾講師に学生アルバイトがいること自体もよく知らなかった。
女子中学生や女子高生と話したかっただろう。もちろんそこに邪まな感情はないと信じているが、単に私たちとコミュニケーションをとって仲良くなろうとフレンドリーに接してきたのだろうか。
互いに友達みたいに仲良くなっているほうが、塾講師にとっても仕事がやりやすいだろうし。

受験を制するために、塾講師たちも生徒たちと戦っている。そう考えたら、大人とか子供とかの関係ではなくチームの仲間の一人だと互いのことを意識するようになるのか。
私が大学受験を受けに行った大学で目にした、生徒と塾講師の会話のやり取りが印象的だった。塾講師は大学の門あたりで塾の生徒たちを待っており、受験を終えた生徒が講師の方へ走って行っていた。
生徒が泣きそうな声で「あそこの問題が解けなかった、どうしょうー」と言うと、講師は「大丈夫、大丈夫。あの問題はみんな解けていないから大丈夫。明日の試験に備えよう」と懸命に励ましていた。
生徒と講師の信頼関係が見えた気がした時だった。
単なる馴れ合いの関係ではなく、生徒と塾講師というチームが一丸となって試験に臨んでいるように思えた。

私が目にした塾講師は教える時もヘラヘラしていて、講師自身の魅力といえば「若さ」しか浮かばないような感じの人が多かった。
塾講師もアルバイトでやっている人であれば、なかには生徒と真摯に向き合うのではなく、ある程度の高いバイト代がもらえるからいいと思って働いている人もいるだろう。
気に入った生徒とは馴れ合いの付き合いをしている塾講師があまり好きではなかった。別にあんたと仲良くしたいからお金を払ってこの塾に行っているわけでもないのにとイライラするほどだった。

だが、受験を制するべく、時には厳しい言葉をかけるも、生徒の成績を伸ばして試験に合格させるために、励ましてくれたり本気で向き合ってくれる塾講師がいることを知って、私もそんな塾の先生と出会えればよかったのかなあと思った。


もし、中学生や高校生の頃にそんな塾講師に出会っていれば、今の私の未来も何かが変わっていただろうか。


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