がんばるっていいことだって思っていたのに
中学生の頃、手書きの日記をつけていた。
大好きだったスヌーピーのノートに、その日に何をしたかとか、何にムカついたかとか、気になる男の子と話せてうれしかったとか、ほんとに他愛もないことばかり書くのは、楽しかった。
そして、当時いつしか、思春期特有の感情の揺れ動きの激しさみたいなのが、生まれていったのか、何かと悩みがちになった。
友人と楽しくしててもこれは本当の自分だろうか?とふと思ってしまったり、「今、自分はこれでいいのか?」「今の自分はだめなんじゃないか」みたいな不安をなんとなく抱えこむようになって。
ただ、そうなってから、日記書いているときに少しでも自分をたてなおしたかったのか、いつの間にか、日記の最後を「がんばる!」と書いてしめくくる日が多くなってきた。
そして、そのころから、日記を書くのがしんどくなってきた。
「がんばる」というのは、自分としては自分を奮起させて励ますつもりで書いていた。
けど、結果的には、
「がんばらないといけない」
「がんばる!って前向きな気持ちでいないといけない」
という方向に、当時の私は自分を追い詰めていっていた気がする。
結局、日記を書くのがどんどん苦しくなって、私の日記は、スヌーピーのノート一冊で終わってしまった。
そんなつもりなんかなかったのに。
がんばるっていいことだと思って、よかれと思って書いていたのにね。
サポートでいただいたお金はライターとしての活動費に当てさせていただきます。ありがとうございます!