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衝撃の悪党たちが織り成す!ハラハラドキドキの韓ドラ「元カレは天才詐欺師~38師機動隊~」全話見た感想

あいどうも、韓国ドラマにはまっているライターです。

韓国ドラマ「元カレは天才詐欺師~38師機動隊~」を全16話完走したので、感想など書いてみようかと。

公務員おじさんとイケメン詐欺師が悪に立ち向かう物語…もう少しスカッとしたかったかも

「元カレは天才詐欺師~38師機動隊~」は、税金徴収局で働くおじさん公務員・ペク・ソンイル(マ・ドンソク)が高額滞納者たちの税金をとりたてるため、詐欺師の青年・ジョンド(ソ・イングク)や他の詐欺師仲間たちとあの手この手で立ち向かっていく物語。

個人的な感想としては、星5つ採点だと3・5くらいかな。

魅力的なキャラクターも多かったし、ストーリーに引き込まれる要素もあった。

ただ…少し物足りなかったです。

期待していたほどにはスカッとできなかった感じ。もっと詐欺師たちが悪人をギャフンと言わせてくれるかなと思ったら、予想していたほどではなかったなあ…という印象。

税金滞納者たちはそろいもそろって相当ひどい悪人ばかりだったので、彼らをもう少しきつくこらしめてもよかったんじゃね?と思います。

美人局にクールな秘書…女詐欺師たちの素顔に魅せられた

このドラマで特に心に残ったのは、主人公のソンイルとジョンドに手を貸す個性的な詐欺師たち。

当たり屋のハクチュ(ホ・ジェホ)にハッカーのジャワン(コ・ギュピル)、美人局のミジュ(イ・ソンビン)闇金の女ボス・ノ先生(ソン・オクスク)とその娘で秘書のジヨン(キム・ジュリ)。

それぞれがいい味を出していたんですが、特に美人局担当のミジュちゃんはかなり魅力的でしたね。

最初に出てきたときは生意気そうで若干すれっからした印象。でもソンイルやジョンドに協力していく中で少しずつ人間味が感じられてきました。

基本無愛想で立ち居振る舞いもいたってクールなミジュちゃん。でも、彼女なりに仲間たちに心を開いていってるのがわかったし、意外と素直だったりピュアだったり、実は恋する乙女だったり…みたいな素顔が垣間見えるたびにどんどん彼女が好きになりました。

それこそ、ドラマの後半で美人局としておっさんを相手にしないといけない彼女を、えらいな、頑張ってね~と心から応援してしまうほどに。

そして、もう一人、いいなと思ったのがこちらもジヨン。

彼女も最初はノ先生に従うクールな秘書という印象だけだったんだけど、母親に付き添う中でソンイルの情に厚い人柄を感じとったのか、ソンイルを見つめる目が少しずつ変わっていった。

結果、ノ先生の秘書という立ち位置は崩さず、でも自分なりに能動的にソンイルたちに協力するようになっていっていくジヨンの姿がとても気持ちよかったです。

ミジュとジヨン。二人ともセリフは決して多くないのに、それぞれの心情がすごく伝わってきて、おかげで、ドラマが進むほどに彼女たちに親しみを覚えていきました。

なので…ごめんなさい。ドラマの実質的なヒロインのヨンヒ(スヨン)も全然悪くはなかったんですが、こちらは物語が進む中でもずっと優等生が抜けきらない感じが若干退屈に思えてしまいました。まじめでいい子なんだけどね。うーん。

とにかくひどい高額滞納者たち

「元カレは天才詐欺師~38師機動隊~」でもう1つ強烈だったのは、税金を滞納する悪党たちのとにかくひどい悪人ぶり

もうね。巨額の滞納に平気で知らんぷりできるだけあって、どいつもこいつもお金の亡者。大金を得ることや財産を守ることがすべてで、そのためなら卑劣なことも残酷なことも平気でやってしまう輩たち。

演じた役者さんたちが素晴らしかった…ということでもあるのだが、お金がすべてだ…みたいな悪党たちの顔つきや態度があまりにリアルなだけに、見てて勝手に落ち込みかけるときもありました。お金にまみれてふんぞり返ってどんなひどいことでもやってしまう巨悪が本当にいるんじゃないか…という妙な恐れを感じたし、お金に群がる悪党を見て、「お金って結局こういうお金に命かけてる輩のところに集まるのかなあ」という虚しさにも襲われもしましたね。

まあ、だからこそ、ソンイルとジョンドが彼らを出し抜いたときがすごく痛快だったし、それをもっとたっぷり見たかったなあと思ってしまったんですよね。

邦題は確かに違うと思う

巨悪があまりに強烈なだけに、悪人たちをこらしめるスカッと感がもう少し欲しかったかな…と思うこの作品。

とはいえ、面白くもあったし上手い役者さんの演技も見られたので、楽しかったです。演技が特に印象的だったのは、税金徴収局の悪徳キツネ局長のアンさん役のチョ・ウジンさん。表情の抑揚や切り替えがとにかく秀逸な方でした。また、別のドラマでもお会いできたらいいな。

あと、もう一人驚かされたキャストがソンイルの親友で刑事のトッペ役のオ・マンソク。「愛の不時着」で主人公カップルを付け狙う北朝鮮の軍人・チョ・チョルガン少佐を演じていた方ですね。

「愛の不時着」のときのこの方の憎しみに燃えた眼光は忘れられない。それこそ本物の犯罪者が演じているんじゃないかっていうくらい恐ろしかったんですが、この作品では全然顔が違った。熱血だけど爽やかなかっこいい刑事さん役で、いいなあこの人…と思ってたら、あの少佐?って気づいてびっくりしました。韓国ドラマ、役者さんの層も本当に厚いですね。

そして、最後にやはり言いたい。

ネットのレビューでも皆さんが言ってることですが、
邦題の「元カレは天才詐欺師」…確かにこれじゃないと思うわ。

確かに、詐欺師のジョンドがヨンヒの元彼ではあるのだが、元彼がどうたらこうたらみたいな色恋沙汰はそんなない。なんだったら恋愛要素、そういうのを期待して見たらおそらくがっかりするだろう…ってレベルの少なさです。

もともとの原題の「38師機動隊」だけでも良かった気がするんだけどね。なぜ、この邦題になってしまったのだろうか。



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