見出し画像

「超電子バイオマン」第1話「謎の巨大ロボ出現」〜ミカちゃんの仕事道具は「カメラ」じゃなくて「●メラ」らしい


【あらすじ】

総統・ドクターマン率いる新帝国ギアが世界征服を開始。日本の科学都市・テクノトピアを攻撃し、人々を苦しめるが、そこに突如巨大ロボットが現れ、郷 史朗ら5人の若者を連れ去る。彼らが連れていかれた場所に待っていたのは、小型ロボット・ピーボ。ピーボは5人がバイオマンとして戦う宿命にあることを告げ、変身アイテムであるテクノブレスを託すのだった…

【ai的レビュー】

1984年放送、スーパー戦隊8作目となる「超電子バイオマン」。

この作品の一番のポイントは、女戦士が2人になったこと。イエローが女性のカラーになりました。そして、「バイオマン」でこの試みは一応成功を収めたのか(ま、事件もあったんだけどね)、以降、タイプの違う女性を2人というのが戦隊シリーズの定番になりました。

ほかにも、戦士の名前の中に戦隊名が入らず、「レッドワン」「グリーンツー」「ブルースリー」「イエローフォー」「ピンクファイブ」と、カラーとナンバーだけ、いわゆる名乗りも「1」「2」と番号だけで非常にシンプル。このあたりからも、これまでとはちょっと違うものを作ろうとしているのがよくわかります。

バイオマンのメンバーは以下5人

レッドワン/郷史朗 (阪本良介)

グリーンツー/高杉真吾( 太田直人)

ブルースリー/南原竜太 (大須賀昭人)

イエローフォー/小泉ミカ(矢島由紀)

ピンクファイブ/桂木ひかる(牧野美千子)

バイオマンのメンバーは、レッドワン役の坂本良介さんと、イエローフォー役の矢島由紀さん以外はほぼ新人さんだったと聞きましたが、演技の面では、やはりレッド、イエローの安定感が目立つ。変身時の、矢島さんの声は、とてものびやかできれいです。

「バイオマン」は変身したスーツの電子頭脳に「戦闘マニュアル」があるという設定で、戦士になりたての彼らが、戦闘シーンで戸惑ってるのがいいですね。マニュアルを頼りに戦いに挑む彼らの初々しいこと。ピンクファイブがめっさ敵を怖がり、いやがってるとことか、そりゃ、普通の女の子がこんなとこ巻き込まれたら、そうなるよなってのをがリアルに描かれています。

敵となる新帝国ギア。合言葉は「フォー・ザ・マン!」ええ、大ボス・ドクターマンのドクターマンによるドクターマンのための組織です。

ドクターマンの側近にメイスン、ファラ、モンスターの3人の幹部からなる「ビッグスリー」。その下に、メッサージュウ、サイゴーン、メッツラー、ジュウオウ、アクアイガーの5人のジューノイド。ジューノイドたちは、ビッグスリーよりも下の場所から忠誠を誓っていて、初回で力関係がはっきりわかります。

なお、バイオマンはいわゆる「ゲスト怪人」が存在せず、このジューノイド5人が毎回交代でバイオマンの相手になり、これもまた新機軸。ただ、こちらは女戦士2人体制のように、のちも定番とはならなかったよう。そして、お約束の巨大怪人は、名前に「~カンス」がつくドクターマン様作のメカジャイガンで。

第1話でギアの先鋒となったのは、メイスンとメッサージュウ、そしてカブトカンス。

このメッサージュウが、私、お気に入りなんです。造形はもちろんのこと、空中戦を繰り広げ、光る目からビームを出すところまで、とにかくかっこいい。この回も、ギアの恐ろしさを人々に知らせてふるえあがらせ、非常にいい仕事をしていて、この作品のまさに“つかみ”といえるキャラクターだったと思います。

【今回の突っ込みどころ】

細かいところでいえば、世界征服のわりには、なぜ小さい日本のテクノトピアしか攻撃しないんだとか、ザコキャラは爆発するときになぜマネキンポーズとってるんだろうとか。ロボットの操縦席、せまくね?とかいろいろあるんですが、とりあえずそれはおいといて。

第1話の突っ込みどころは、やはり彼女、イエロー・フォー、小泉ミカです。

登場時からカメラを抱えて撮影を繰り返す彼女。そして、ラストでもいつの間にかなくしたカメラを気にして探す。しかも、なぜか、ここでカメラではなく「キャメラ」と言ってます。
そして、カメラを手にして、「冗談じゃない、私は帰らせてもらう」とピーボやみんなに背を向けて去る彼女。

登場時からこの最後の流れで、彼女はカメラマンで、カメラのほうが戦いより大事なのだろうと察しがつきます。

しかしだね。

ミカちゃん、あんたキャメラで敵をぶったたいてたやん。

私事ですが、私もカメラマンじゃないけど、カメラを仕事道具にしてます。それだけに、「ああ、あんなことしたら、間違いなくカメラ壊れるって!」と、リアルにひやひやしちゃいましたよ。

とりあえず、キャメラが大事なら、ぶっ壊さないように扱おうよ。

サポートでいただいたお金はライターとしての活動費に当てさせていただきます。ありがとうございます!