上達の約束

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「上達の約束」の公式アカウントです。囲碁の上達から得た気付きなどをnoteで更新していきます。プロフィールはこちらからhttps://peraichi.com/landing_pages/view/jotatsu-promise-igo

最近の記事

上達は周りの人が気づかせてくれる

上達していると充実感を得られます。 何も知らない状態からスタートして、努力するうちにできることが少しずつ増えていく。一つひとつの技が磨かれていく。前に進んでいる感覚は心地よいものです。 しかしある段階で壁にぶつかると、その感覚がなくなります。本来、努力していれば少なからず進んでいるのだけど、実感がなければ充実感もなくなってくる。 スポーツなど数値で評価できる分野ならば、自分の状態を把握しやすいものの、そうでない分野に取り組んでいると自分への評価は難しい。 そういうとき

    • 「普通」が上達をさまたげる

      起業したばかりの頃、経験豊富なシニアに こんなアドバイスをされた。 成功したければ、打率より打数を気にしよう。 何打席はいったか。これが大事だというシンプルな 教えは、上達を目指す人にもあてはまる。 量をこなさなければ上達できない。 上達には「質より量」。簡単にわかる理屈だ。 だが実際は、上達を目指すときこう考えてしまう。 効率よく上手くなりたい。 失敗したくない。 忘れたくない。 これらのベースにある考え方は、「量より質」だ。 このなんの変哲もない「普通」の考え

      • 期間を決めて集中する

        上達の道のりには終わりがありません。 1つの課題に直面してようやく克服したと思ったら、また別の課題が出てくる。それが1つならまだしも2つ、3つと同時に出てくるので、時には何から取り組んだら良いのか迷ってしまいます。 そんな時は課題を一度整理しましょう。ただ闇雲にあれもこれも同時にこなそうとすると、どれも解決できないままになりかねません。 課題が明確になったら「この期間はこれだけに集中して取り組む」とルールを設け、1つの課題を徹底的に克服したほうが良いでしょう。 取り組

        • 心のチューリップ

          いいことを言っているつもりでも、相手にしっかり伝わらない。 言う内容を色々変えても伝わらない。 教える現場で僕は数々の失敗を重ねてきた。 完全にひとりよがりのシーンも多かった。 そこで学んだことがある。 笑顔にさせるのが先だ。 昔懐かしいパチンコの例えで恐縮だが、 ユーモアには、人の心をあの「チューリップ」のように 大きく開かせて、同じ言葉でも心の奥深くに届ける力がある。 まず心のチューリップを開かせよう。 伝えたいことはそのあとだ。 相手のチューリップが見えるよう

        上達は周りの人が気づかせてくれる

          【憧れを抱いて模倣する】

          2月8日、囲碁の世界棋戦「第22回LG杯朝鮮日報棋王戦」の決勝三番勝負・第3局が開催され、日本の井山裕太七冠が優勝を目指しました。 結果は残念ながら準優勝でしたが、井山さんと相手の謝さんが全力勝負している姿に多くの囲碁ファンが心を打たれました。 上達を考えるにあたり「誰かに憧れを抱くこと」は、切り開かれた一本の道筋を見つけたのと同じです。その人が進んできた道のりを目印に取り組んでいけるからです。 伸び悩んでしまうのは、目の前の坂をどう登っていけばいいかわからないときです

          【憧れを抱いて模倣する】

          暗記は忘れるためにある

          前回、『倉庫から工場へ』で上達する頭の使い方についてふれた。 では頭に情報を「搬入」する暗記は必要ないのか。 そんなことはない。暗記は大事だ。なぜか。 それは「捨てる」ためだ。 詰めこまないと捨てられない。 禅問答のようだがこういう例で見てみよう。 常識を知っているから常識をはずせる。 常識をしらなければ単なる非常識だ。 型があるから型を破れる。 型がなければ単なる形なしだ。 常識はずれや型破りは「奇想天外」「独創的」につながる。 だが「非常識」「形なし」にポジテ

          暗記は忘れるためにある

          基礎を見直す

          1月31日は約3年ぶりの皆既月食でした。21時頃から月が少しずつ欠けていく様子が見られました。 今回の皆既月食は、1ヶ月で2回目の満月であることなどから「スーパー・ブルー・ブラッドムーン」と呼ばれます。 その珍しさにカメラを構える人も多く、私自身も上を見て歩いていました。 しかし道路には先日の雪がまだ凍結しています。下を見ずに歩いていたので危うく転ぶところでした。危ない、危ない。 上ばかり見ていては、下の様子は見えにくい。そして下にこそ問題が残っている。 上達にも同

          基礎を見直す

          倉庫から工場へ

          頭をどう使うと上達するのだろう。 シンプルな問いながら深く考える機会はあまりない。 教える側が楽なのは「覚えなさい」だ。 やるべきことも明確で、結果のチェックも簡単だ。 だがこれでは上達はのぞめない。 「覚えなさい」ということは、 「覚えたことを出しなさい」もセットになる。 「頭を倉庫として使いなさい」という意味だ。 入れたものをそのままの状態でまた出す。 上達に役立つ面はあるがすぐ2つの限界がくる。 1つは「もう覚えられない」という能力の限界。 もう1つは「出し入れ

          倉庫から工場へ

          余計なことに取り組んでみよう

          余計なことはやりたくない。 上達するのは前提として、できれば効率よく時間をかけずに上達したい。 普通の人であれば、誰もが思うことだ。 しかし上級者であればあるほど、そんな楽な道はないことを、実体験をもって知っている。 好きなことだけ取り組んできたとしても、どこかで壁にぶつかって試行錯誤を求められる。今まで苦手と思って避けてきたことと向き合う必要がでてくる。 苦手なことを始めるのは少したいへんだけど、気合いで「えいや!」と挑戦してみる。 その繰り返しがあって、ついに

          余計なことに取り組んでみよう

          体温を測ろう

          ―ではまずお熱を測ってくださいね。 診察の前に看護婦さんが言う。 現状を正確に知ることから治療は始まる。 教える場でも同じだ。 相手がどの程度の「熱」をもっているのか まず知る必要がある。 それはなぜか。 教える側の熱は、相手よりも「少し上」が丁度いいからだ。 教える側が松岡修造もびっくりのテンションで 情熱をぶつけてしまったらどうだろう。 日本一を目指すテニス少年ならともかく、 普通の趣味の場、仕事の場では相手はついてこれない。 相手が38℃のぬるま湯で こち

          体温を測ろう

          1月24日(水)19時から「上達の約束」セミナー開催です!

          「上達の約束」は毎月第4水曜の夜に、上達について考えるセミナーを開催しています。 レッスンしている「囲碁」の上達法について話すわけではありません。仕事から趣味までさまざまな分野に通用する「上達」そのものについて考えます。 1月のテーマは「モチベーションとつきあう」です。当セミナーでは生徒・先生の両サイドの視点から、座談会形式で参加者のみなさまと一緒に話し合います。 習いごとや勉強に取り組んでいる方だけでなく、講師業を務めている方、教え方を悩んでいる方まで、ぜひご参加くだ

          1月24日(水)19時から「上達の約束」セミナー開催です!

          カスタマイズしよう

          前回「うまい例え」の話をしたが、上達を促すトークで もう一つポイントがある。それは「カスタマイズ」だ。 囲碁でいえば、その人にとって囲碁とはどんなものか、 こちらが相手にあわせて話をする。 技術を伝える場合は、本に書かれているような一般論に終始せず、 相手の反応に瞬時にカスタマイズして届ける。 こちらが話したいことを相手に投げるのではなく、 相手が受取りやすいようにこちらで加工して投げる。 これは前々回の「ドッジボールとキャッチボール」だ。 カスタマイズの方法だが、ま

          カスタマイズしよう

          きっかけを渡す

          初心者の上達について。 始めたばかりの初心者は「上達したい」と強く思っているわけではありません。どんな楽しみ方やおもしろさがあるのかをまだ経験してないので、自分のペースでまずは慣れることを優先します。 そこから「上達したい」と思ってもらうためには、こちらからどんなきっかけを渡せるか考えなければいけません。 きっかけとして大きく役立つのは、「レベルがほんの少しだけ高い課題」を渡すこと。 課題を提示されれば、相手もどう解決できるか考えるようになります。漠然と始めた段階から

          きっかけを渡す

          うまい例えは丁寧な説明にまさる

          売れている芸人には共通点がある。 例えがうまい。 わかりやすい。おもしろい。おどろいた。 こんな感情が動く裏には、かなりの確率で「うまい例え」が登場している。 これは「教える」「上達させる」でも活用できる。 なぜなら、上達とは、 まず感情が動き 次にやる気が沸いて 最後に行動に移した 結果の産物だからだ。 最初の感情を動かす起爆剤がうまい例えだからだ。 丁寧に説明しよう ではなく うまい例えを探そう 教える側の意識がかわれば結果も自然とついてくる。 「記:根本」

          うまい例えは丁寧な説明にまさる

          僕が上達できた理由はシンプル

          僕は今仕事にしている囲碁を大学のサークルではじめました。 「仕事にできるほど、よく強くなれましたね。」と言われることも多いのですが、その理由は至ってシンプルで 「囲碁を楽しんでいたから」だと思っています。 対局、問題集、棋譜並べなど、囲碁の勉強が楽しいから、触れる時間も増えていく。やればやった分だけ身につく。上達すると楽しみ方が増えて、また一層励むようになる。大学時代はこの繰り返しでした。 もちろん最初から囲碁のゲーム性にとことんハマっていたわけではありません。楽しいと

          僕が上達できた理由はシンプル

          ドッジボールになっていないか

          教えるときに気をつけていることがある。 教える側は知識・経験が豊富なため、つい、教えたいことを 相手にそのまま投げてしまう。 投げるのはいいとして、問題は、相手にとれるように投げているかどうかだ。 自分が投げたいことがあればあるほど、(教えたいことがあればあるほど) 相手がとれるとれない関係なく「投げる」に重きがおかれる。 気づくと、相手が取れないレベルにまで「投げる」に夢中になってしまう。 こうして現場では、しばしば、本人はキャッチボールをしているつもりが、 実際

          ドッジボールになっていないか