アイドルのセカンドキャリアを考える

2015.11.24 放送の日本テレビ系 『ベストアーティスト2015』内で、突如KAT-TUNの田口淳之介が来春を以て、グループから脱退することを発表した。
今回の脱退の理由等々はファンではないため全くわからないが、今回の出来事とは関係なく、ふとアイドルのセカンドキャリアについて考えてしまった。

■セカンドキャリアとは?
最近、プロスポーツ選手の「セカンドキャリア」のための環境整備がさかんに叫ばれている。
たまたま見たTV番組では、プロ野球の平均引退年齢は約29歳だとか。私が想像していたよりずっと若かった。普通の29歳ならまだまだこれからステップアップして行くというとき。彼らは引退し、第二の職業=セカンドキャリアを模索しなくてはならないのだ。

■女性アイドルのセカンドキャリア
元々プロアスリートの世界で多用されていたセカンドキャリアという言葉。アイドルも例外ではないと考える。
例えば、AKB48。彼女たちの中には、女優を目指している者も少なからずいるだろう。これは、「アイドルを引退していずれは女優に転身します」=「アイドルを引退し、女優というセカンドキャリアを模索したい」ということではないのか?
AKB48のすごいところは、同じグループで活動を続けながらも、徐々に各々の方向性に合った事務所に移籍する点にある。要は、アイドル現役時代から既に、セカンドキャリアを見据えて着々と準備をしているのだ。
今も昔も変わらず、大半の女性アイドルは20代のうちに、アイドルを引退する。だからこそ、こうしたシステムが構築されたのだろう。

■ジャニーズのセカンドキャリア
じゃあジャニーズはどうか?
ここ20年近く、ジャニーズのグループは解散ということがない。昔は男性アイドルも20代のうちになんらかの決断をしていた。
しかしSMAP以降、男性アイドルは長寿命化し、終わりというものを感じさせなくなった。現に、「デビューすれば、ずっと応援できるんだ」ということを思ったことはないだろうか。
デビュー=安定という式が構築されているが、そこに至るまでにジャニーズアイドルの在り方は、
アイドルはキラキラした一瞬の幻(80年代)→アイドルも普通の人間(90年代中盤)→アイドル終身雇用制(00年代)
と、時代と共に微妙に変化していると考える。
そして今回の脱退……「→セカンドキャリアをタレント自身が見据える」という新たなステージに、アイドルの在り方が進んだことを強く感じさせた。

■ファンの在り方
ジャニーズだって一人の人間である。アイドル人生に寿命がなくなったことは、同時に職の安定に繋がったが、自分で声を上げなければ、永遠にアイドルでいなくてはならなくなったとも言える。以前はアイドルを続けたくても続けられなかったが、今は恵まれているからこそ、あえてセカンドキャリアを考えたくなるのではないだろうか。
私は、これからは「ずっと応援できる」ことが当たり前ではない時代が来ると感じている。
「彼は、いつかいなくなってしまうかもしれない。」このことを頭の片隅に置いて応援できるよう、ファン側も新たなステージに進むべき時が来ているのではないのだろうか。
#ジャニーズ #アイドル

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