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【MLB】大谷翔平 2024年シーズンの注目データ:走塁編

by 黒澤 敏文(Stats Performデータ編集者)

一昔前には想像できなかった光景だ。指名打者(DH)に入った選手が、躍動感溢れる走りを見せる。昔の指名打者のイメージといえば、打撃面では優れているが守備面は難がある。重量感がある。あるいは野手として常時出場するのは難しくなったベテラン選手。求められているのは長打で、本塁打や打点を挙げてチームの得点に貢献すること。DHは打席での結果が全てで、出塁後の役割は期待されていなかった。この分野に大谷翔平は新たな風を吹き込んでいる。

指名打者の盗塁。野球ファンがまず期待しないシーンの一つではなかろうか。大谷翔平を除けば。大谷が2023年にDH出場時に記録した盗塁数は20。これ以前に同状況で20盗塁以上を記録したのは、本人を除けば、2007年のゲイリー・シェフィールド(20、当時タイガース)で、20世紀以降のMLBでは2人しかいない。ちなみに指名打者のシーズン最多盗塁記録は2021年に大谷が樹立した25回である。

今季同記録更新なるかも注目だが、もし20盗塁以上を決めると、もう一つのメジャー記録に並ぶことになる。それは指名打者出場選手による、シーズン20盗塁以上3回達成。MLB史上、この成績を記録しているのは1978年から1998年までプレーした、殿堂入り選手のポール・モリターだけ(1987年:23、1992年:24、1993年:20年)。

ちなみに、P.モリターがDH出場時の自身3度目となるシーズン20盗塁を記録したのは、ブルージェイズ移籍1年目の1993年で、この年に自身初のワールドシリーズ制覇も達成。これらの記録に大谷翔平も続けるか、2024年シーズンの活躍に期待は高まるばかりだ。


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