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コジコジ万博に行ったよ!

私が初めて買ってもらったコミックはちびまる子ちゃんで、初めて自分のお金で買ったハードカバーの本は"ももこのあっちこっちめぐり"でした。

この本はさくらさんの旅エッセイで、いわゆる一般的なキラキラした旅とは違うのですが、さくらさんの目を通してみた世界の色んな国を訪れた旅日記が書かれていて、笑いながら読んでしまいます。子ども心に色んな国に行ってみたいと思わせてくれるものでした。

思春期にはもものかんづめから、ももこの話までを読み、大人になっても読み続けました。おすすめはたくさんありますが、泣いてしまうのはさくらさんの自伝エッセイ "ひとりずもう" です。こちらは漫画版と文章版があります。そして、良く読み返すのはコジコジです。

コジコジは宇宙生命体で、メルヘンの国に住んでいます。メルヘンの国にはキャラクターや妖精、王様が住んでいて、日々暮らしています。
コジコジは毎日、自由に楽しく遊んで食べて寝て暮らしていて、みんなに対して少し言い得て妙な哲学的で面白いことを言います。

2018年にさくらさんは永眠されましたが、こうして作品が残り偲ぶことができるのは喜ばしいことですね。

先日、コジコジ万博が開かれている立川のプレイミュージアムにも行ってみました。人気の企画展で平日なのに、すごい人で溢れかえっていました。

入口を入ると、コジコジどうやって生まれたかと初期の落書きが飾ってあり、門を入ると

テーマパークのようにコジコジの世界観が表現されていて、




奥には登場人物の紹介とともに生原稿、そして奥の部屋に扉絵の原画が飾られていました。

この人形↓を使ったアニメーションムービーが上映されていました。

登場人物紹介と生原稿のスペース




物知りじいさんを表現笑




電気グルーヴの歌うエンディング曲
ポケットカウボーイ


さくらさんは、イギリスのエロールルカインという挿絵画家に高校生の時に魅せられ、弟子入りしたいと願い、その方の土地を訪ねるエッセイ、"憧れのまほうつかい"を書かれていて、その後、まるちゃんやコジコジの扉絵に度々その作風が登場するようになります。エロールルカインは、グリムやアンデルセン童話の挿画を描いた作家で、ヨーロッパ風のシックな絵柄からアジアのオリエンタルなもの、中近東風、アメリカ風、南米風などさまざまなパターンを描きます。この方が47歳で亡くなった時さくらさんはショックを受けますが、その後、原画を見に行きます。私も見たい!

ルカインは才能に溢れていたにも関わらず、貧しい生活をしていて、彼の死後、家にあった原画を奥さんが、二束三文で画商に売り捌いてしまいます。それを見て日本人のある方がそれを止めて全て買取り、奥さんに毎月の生活費をおくってあげていたそうです。

そんなエロールルカインの影響を受けて描かれたさくらさんのコジコジ扉絵。コミックスの中では、白黒になってしまっているのでカラーで見れるのは嬉しかったです。表面が荒めの画用紙の上に色鉛筆で色塗られたコジコジの扉絵。
それが掲載されているファンブックも購入してしまいました。


立川プレイミュージアムは、二度めでしたが、とても好きな場所となりました。自然がたくさん施されて素敵なコンプレックスです。紫陽花がたくさん咲いていて、美味しいレストランやお土産物屋さんが隣接しています。


NYでフリーランスのライターと日本語の先生をしています。どこまでも自由になるため、どこにいても稼げるようなシステムを構築しようと奮闘中。