『この星にさよならを』感想。

滑川さんがご出演されるということで観劇してきました。とても良かった。
備忘録です。

舞台の両側に客席があるタイプの公演は初めてでした。
1公演しか観られなかったので反対側の客席からの景色も見てみたかったなとも思いますが
どんな表情をしてるのかな、とか想像する楽しみもあってそれはそれで良かったかも。

みんなだいたい一度や二度くらい
もう死んじゃおうかなって思ったことがあると思うんですけど。
自分がそんな状態だった時のことが蘇ってきて少しざわざわしたり
なんだかんだであれから随分生きてきたんだなーって驚いたりしながら観てました。

たった一人でも声を掛けてくれれば踏みとどまれることもある。
けど、生と死の境界線ってそれだけ曖昧で
逆にちょっとしたきっかけで簡単に踏み越えてしまえるものでもあるなと思いました。

木崎役の菅野さんはヨルハで拝見していたのですが
全く雰囲気が違っていてほんとにすごかった…。
そして怖かった!w
でも怖さ以上に色気と魅力に溢れてて…あーこれは、自己肯定感の低さとか共依存とか抜きにしても
離れられないかもって思ってしまった…。

人によって特にフォーカスする人とか組み合わせがあるんじゃないかなと思うんですが
わたしは圧倒的に美穂木崎でした。
悲しいことにバッドエンドな気がしますけども。
酒やめるよ、って言ったあたりではちょっと信じたいなとも思ったんですけどね…。

でも美穂ちゃんが酔って記憶なくすのを木崎は知ってて美穂ちゃんは知らなかったじゃないですか。
悪意というか、確信犯的なものを感じる。
ほんとに100%元カレの子供かな?
あれだけ暴力ふるってお金もせびって、そういうことしてないなんてこと、ある…????

まあこれは完全に妄想。

滑川さんはTRUMPも今作も死に関わるお話だからっていうのはあるんですけど
孤独とか絶望とかそういうものをとても美しく見せてくれる方だなあと思いました。

一人は嫌だと泣く姿が本当に美しくて惹き込まれました。

松木さんはつい先日ラススマで拝見したばかりだったので
わたしがまだラススマを引きずっていてシャオロウ様がふわふわニコニコしているだけで胸熱でした。
ムーンは本当に死んだのか、わたしはもしかしたら生きてるんじゃないかとも思っているのですが
どのみちもうサイトに現れなければどちらでも違いはないのかもしれない。

観測されない事象はないのと同じだし、舞台の反対側の景色を同時に見ることができないように
自分に見えるもの、自分が感じたことが自分の世界の全てなんだから。

今は息子が成人するまでは死ねないかなって感じだし
TRUMPシリーズ完結までも10年ぐらいかかりそうなので
あと十数年は生きようかな、生きたいなと思っているんですが
結局選べるのは行動であって結果じゃないんですよね。
屋上から飛び降りても骨折と打撲程度で済んじゃうこともあるし。

死との距離感を測ることで安心して
もう少しだけ生きてみようか、死にたくなったら死ねそうだし
って思ってたあの頃のわたしに寄り添ってもらえたような素敵な作品でした。

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