木枯らし

季節は秋
寒いのは 冷たい風のせいだけじゃない…
体も寒い
だけど それ以上に 心が寒い
心の中に ポッカリ穴があいているから…

一人で見る秋晴れの空も
セピアに染まる景色も
沈んでいく夕陽も
今の私には 寂しく映えるだけ…

その私に 木枯らしが吹きつける
ひとときだけ優しく 私を包むようにして…
そして 心の穴を通り抜け
寂しさだけを残していく…

私の心の穴がふさがらないまま
もうすぐ木枯らしの吹く秋が終わる…


※1987年12月8日、北海タイムス『うら表紙』掲載
(当時、『Felar-Ruw』のペンネームで投稿)

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