見出し画像

MEATS Cafeレポート〜海外のSTEM玩具で遊びまくった大人たち〜

7月9日に開催したMEATS Cafeレポート!前半は株式会社トラーナの代表:志田典道さんをお迎えして、参加者全員で海外のSTEM玩具で遊びまくりましたよ^^

後半は、6月に発表された『教育委員会等における小学校プログラミング教育に関する取組状況等』をもとに、野村教授から問題提起があり、参加者みんなで意見交換をしました。

前半:大人も子どももSTEM玩具で遊びまくろう!

すでにご存知の方もいると思いますが、株式会社トラーナは「トイサブ!」という0歳~3歳のお子さんを対象者とした月額の玩具レンタルサービスを行っています。今回は、もう少し上の年齢(4歳〜8歳を想定)を対象にしたSTEM+E教育玩具のレンタルサービスを近々開始予定ということで、そちらのサービスで楽しめる玩具をお持ち頂きました。

小学生の場合、理数好きと理数嫌いは、顕著に別れているそうなんです。ちなみにわたしは、嫌いでした…。わたしが個人的に思っていることとして、苦手意識って一度持っちゃうと、取り除くのはしごくやっかい。興味を失ったこと(面白さを見いだせなかったもの)を頭ごなしにやらされても、そりゃあ頭にも入ってきませんよね。

トラーナの代表、志田さん曰く「理数系は体験が大事!小学校から突然"教科"として出会わせるんじゃなくて、小さい頃、こんな感じの遊びでやったわ!っていう楽しかった原体験を作ってあげたらいいのではないか?」と。

遊びながら、自然とSTEM(科学・技術・工学・数学)の分野に触れて、なんとなくでも、その仕組みや原理が面白いな〜と感じた体験を持っていれば、学校の授業で習った時も「あ、なんか、あの玩具が動いた理由と似てるな!」「あ〜、あの玩具の仕組みはこういうことだったのね!」と、自分の体験とリンクして確認できたり、学びを深められたりするのではないでしょうか。

さて、実際に遊んでいる様子はこちら。写真ごと、簡単な紹介だけつけますね^^

これは、パーツを組み合わせて自分だけのお花畑を作るキットなんですが、実は、パーツが全て歯車型になっていて、1つのお花や葉っぱを回すと全体がクルクル回る仕組みになっているんですね!

これは、キッズ顕微鏡!わたしも見ましたが、かなり鮮明に見えます。もとから数十種類のスライドガラスが付属されていて、見ているものに合わせて音声解説を加えてくれます。クイズモードにすると、聞いたばかりの説明をクイズ形式で出題してくれる優れものです。※ただし言語は英語です。リスニングの訓練にも?!

これは、猫型と犬型のロボットをつくるキットです。かなりのパーツ量!分解したり、繋げてみたり、ちゃんと猫や犬の形にできるかな…笑

この男の子は、電気回路を組み立てようとしていますね!チャレンジシート通りに繋ぐことができれば、スイッチを入れると音が鳴ったりプロペラが回転したりする仕組みになっています。1つのセットで何十種類もの異なる回路をつくれる仕様になっていました。

これは、磁力を使って遊ぶキットですね。プラス極/マイナス極の性質で、引きつけあったり、反発しあったりする動きに、子ども達は不思議な顔をしていました。クエッションカードが付いていたので、問題を自分で実験、確認しながら紐解いていく楽しみ方ができそうです。

これは、車のコマを1つずつ移動させて、赤い車をボードの出口に導ければクリアというボードゲーム。シンプルながら、論理的思考や計画立案能力、我慢強さが試されますね。2歳の息子はさすがにちんぷんかんぷんで、ただ車がいっぱいある!ということに食いついて自己流で遊んでいる様子でした(笑)

とにかく、みなさん予定の時間を越えても遊ぶ遊ぶ、、、。この他にも20種類以上の玩具を広げ、子どもより大人の方が夢中になってあれこれ試していたように思います。

STEM玩具の面白いところは、大人もハマってしまうところかもしれませんね。今回お持ち頂いた玩具の中でも、レベルがビギナーからエキスパートまで分かれているものがあり、エキスパートともなると大人でもなかなか解けなくて、凝り固まった頭のいい運動になっていた様です。

共通して魅力に感じたのは、子ども騙しじゃなく、親子で一緒になって取り組みながら子どもの可能性を育める玩具が多いことですね^^ 

後半:プログラミング教育への取り組みについて

『未来の学びコンソーシアム』は、2018年6月22日に『教育委員会等における小学校プログラミング教育に関する取組状況等』についての発表会を実施しました。

そこで、全国の教育委員会1,780団体に、2018年2月~3月にかけて実施された「プログラミング教育に関しての取り組み状況」調査結果の報告がありました。

プログラミング教育に関しての取り組み状況をステージ0~3の4段階に分けでヒアリングを実施、回答があったのは755団体。それによると、ステージ0の『特に取組をしていない』という回答が全体の57%を占め、ステージ3の『学校で授業を実施している』という回答はわずか16%だったとのこと。

地域別に見て見るとこんな感じ。「関東」「近畿」などの都市部において『ステージ3』の比率が高く、北海道・東北・九州沖縄では『ステージ0』の比率が目立っていますね。

現場の先生達も、みんながみんな上から突如降ってきた「プログラミング教育」に、そんなにすぐ対応できるはずもないので、まぁ、そういう結果だろうなぁ…とうのが個人的な感想です。

先生方もわたわたしているので、親御さんがもっと情報不足なのは当然かもしれませんが、2020年から始まるプログラミング教育について、多くの親御さんが勘違いしていることがあります。それは、小学校で始まる教育は、プログラミング用語を覚えてプログラムを組む、といった、いわゆる"プログラマー"を連想するような内容ではないということ。

指導要領として掲げられているのは「プログラミング的思考」を育てることで、しばらくは、多くの自治体が総合授業の中で、アンプラグドな形での授業を行うんじゃないかな、と予想されています。

必修化に向けているとはいえ、授業内容の明確なガイドラインがまだ設定されていないので、導入後しばらくは、担当する先生によってプログラミング教育の質に差が出るのは必至だろうな、と思います。

ただ、これは先生が責められても可哀想だな…と感じる面も多々あって、現役の先生の声を聞くと、英語教育が増え、プログラミング教育が増え、我々もあっぷあっぷです、と。

野村教授は、「増えたら何か減らさないと。質を変えることで、量を減らすとかね。1回あらゆる行事とか伝統でやってきたこと全部やめて、断捨離しないといけない。その上で、本当に必要なものをもっかい見極めていく必要があるよね。これからの学校は、家で勉強できないことをやらないと、学校に来る子いなくなっちゃうよ…。」とボヤいていました、が核心だと思います。

つい言葉に踊らされてしまいますが、プログラミング的思考についても、プログラミング以外でも十分に学べますからね!学校の先生に限らず、家庭でも出来ることはありそうですね^^

補足:「プログラミング的思考」とは、「物事の本質を捉え・自分なりに考えて解決を導く・解決できない場合は工夫を施す」といった、人間本来が持ち合わせる論理的・創造的思考力・問題解決能力などとよく言われています。

今回のレポートはこのへんで。次回の開催日内容は決まり次第UPします!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?