うわさのエレベータ、宇宙へと向かう
たいせつな思い出は、肝心なときに出てこない。
たいせつな思い出が、ある。 思い出は大抵、一人のときの記憶じゃない。だれかと一緒にいる。その相手が一人きりだったら、今だってちょっとは実現可能なんじゃない? 会えればいいわけだし。それが、大勢となると、その同じメンバーなんか絶対集められないし、そもそも、その故意的な感じ、最初に集まったときとはもう動機がちがって、再現不可。人だって、変わっていないわけじゃない。
つまり、もう記憶の奥底にしか存在しない、いつかどこかで見た、四方を