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クレカで改札を通過、新たな問題とビジネスチャンスを両にらみ

5分で読める、最新の経営ヒントを毎朝お届け。日経新聞の記事の中から、マーケッター視点で「今、知っておくべきデータ」をピックアップ。ビジネスマンの「やりたい」の成功確率をアップしてもらいたい!そのために、必要な視点やマーケティング戦略立案のノウハウを紹介しています。

新聞記事の要約

鉄道各社がクレジットカードを使って改札機を通過できる仕組みを導入する動きが広がっています。東京地下鉄(東京メトロ)が2024年度にサービスを始め、東急電鉄も導入を計画しています。海外では公共交通のクレジットカード決済が浸透しており、交通系ICカードを持たない訪日外国人を取り込む狙いがあります。東京メトロは、三井住友カードが手がける公共交通向けの決済プラットフォーム「stera transit(ステラ トランジット)」を活用し、専用サイトで「企画乗車券」を購入すると、クレジットカードを改札機にかざすだけで通過できます。また、デビットカードやプリペイドカードでも支払いができるようにし、スマートフォンのQRコードを改札機にかざすと通過できるサービスも始めます。国内では「Suica(スイカ)」や「PASMO(パスモ)」といった交通系ICカードが普及していますが、これまで訪日客はICカードを持っておらず、切符や周遊券を購入する必要がありました。鉄道会社にとっても券売機などの設置にかかるコストの削減を見込めます。しかし、クレジットカードをタッチして改札を通過するのにかかる時間は、交通系ICカードに比べて大人1歩分ほど遅いとされています。



クレジットカードでの改札通過、新たなトラブルの予兆?

都会のサラリーマンにとって、自動改札機でのICカード利用は100%の常識行動となっています。しかし、プリペイドの性質上、残高不足で通過できず、後ろの人に「ちっ」と舌打ちされるシーンをなん度も目にすることがあります。改札でのクレカ利用が可能になることで、そんなシーンが消失するかと思いきや、クレジットカードを使った改札通過には別のトラブルが潜んでいることが、この記事から見えてきました。

技術の違いが生む新たな問題

交通系ICカードの基礎技術はソニーが開発したフェリカです。その通信スピードの速さが、都会の自動改札機での人さばきを実現しています。しかし、クレジットカードを使った改札通過の技術はフェリカではないため、通過時間が大人1歩分ほど遅いとされています。地下鉄でのクレジットカード利用がどれほど普及するかは未知数ですが、この新たな問題をどう解決していくのか、見守っていきたいと思います。

ちなみにフェリカって、Edyにも使われている技術って、ご存知でしたか?Edyが市場導入された頃、博報堂で担当していたことを懐かしく思い出しました。

新たなチャンスを生むダイナミックプライシング

生活者の行動様式が変わるタイミングに、新たなビジネスチャンスを産もうとする動きが見えてきます。それが、駅周辺での商業施設利用によって、運賃を割引するダイナミックプライシングの導入です。原資は誰が負担するのか、という点は交通整理が必要ですが、購買行動データの取得もできるため、新たなマーケティングの可能性が広がりそうです。


今日の問い

  1. クレジットカードを使った改札通過が普及した場合、あなたのビジネスにどのような影響を与えると思いますか?

  2. 通過時間の遅さという新たな問題を解決するために、あなたならどのようなアプローチをとりますか?

  3. 駅周辺での商業施設利用による運賃割引というダイナミックプライシングが導入された場合、あなたのビジネスはどのように対応しますか?

  4. 購買行動データの取得が可能になるという新たな状況下で、あなたのマーケティング戦略はどのように変わりますか?

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