子育てにはたくさんの学びがある

子育てで学んだことはたくさんありますが、今になってシンプルに考えると、目的は自立させることで、親としてしてあげられる最も大事なことは、何があっても信頼すること、これに尽きると思います。

僕はラッキーなことに、二十代後半から音楽アーティストの発掘や育成に関わってこれたので、アドバイスしたり時に厳しく指導したりしながら、「育てる」ということを仕事を通して学ぶことができました。
そのおかげで、子育てをする時にその経験が随分と役に立ったのです。

もちろん個性というものがあるので、みんな同じようなやり方で導いていくことは難しいですが、根本的なところで、人と人してどういうふうにお付き合いしていき、何が大事なのかみたいなことは自然に身についていったのだろうと思います。
まぁ音楽やる人は特に個性的な人が多いし(笑)、大変なこともたくさんありましたけどね。

人と接する時には年齢や立場とか関係なく、対等な立場でいることが重要で、特に子育ての場合は決して子供扱いしないということ。
親子であっても対等な人間と人間であるという前提で接することですね。
それからなるべくこちらから指図せず、自分で考え行動するように導くこと、個性や得意とすることを伸ばしてあげること、決して他人と比較しないこと、何か話をする時に否定から入らないこと。
これができていれば、とてもいい親子関係が作れるし、伸び伸びと育ってくれるはずです。

子供が生まれたばかりの頃は、ほぼ24時間体制で完全介護のような状態ですが、年をとった親の介護というのは、立場が逆転するじゃないですか。
離乳食を与えていた親の立場だったのに、子供からやわらかい食べ物を口元に運んでもらったりしますよね。

親子という最も親密な人間関係であっても、やはりそこは一人の人間同士であり、大切なパートナーでもあります。
そこに立場の上下は存在しません。
だから、いつになっても子供は親のいうことを聞けというのは、偏った解釈だと思いますね。

現実的には仲のいい親子もあれば、反対に断絶してしまうようなこともありますが、どちらにしてもその体験から何を学んでいくのかということなのだろうと思います。
一番近い人間関係だからこそ濃密で影響し合うことになるので、お互いが学び会うためにその関係を選択したということなのでしょうね。






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