下積み時代は宝石のような貴重な時間


私の音楽業界での仕事は、「ボーヤ」と呼ばれるバンドボーイからスタートしたのですが、機材車を運転して音響機材や楽器のセッティングをし、メンバーの衣装を出して靴を並べてという毎日でした。
その後、そのバンドのメンバーにもなるのですが、一番年下だったので、相変わらず「ボーヤ」と変わらない日々でした。

おかげで音楽の仕事の現場は、全てと言っていいくらい経験できました。
いわゆる叩き上げってヤツですね。

もちろん辛いこともたくさんありましたが、今はそうやって経験を積んでこれたことに感謝です。
キャバレーのドサ回りからテレビ出演、ホテルなどの営業、ビアガーデンや深夜の箱バンドなど、なかなか経験できるものではありません。

もう知っている人も少ないと思いますが、そのバンドとは「ダニー飯田とパラダイスキング」とう古いグループで、坂本九さんや九重佑三子さんが過去在籍していたので、その当時はご一緒させていただく歌手やミュージシャンは、子供の頃にテレビで見ていた有名人ばっかりでした。
今考えると本当に貴重過ぎる経験でしたね。

その当時はただただ一生懸命に毎日の仕事をこなすだけでしたが、おかげでステージマナーや音楽ビジネスの基本はこの時期に覚えることができたので、その後に指導する立場になったときには、その経験がずいぶん役に立ちました。

いつも言っていますが、経験通して学ぶことは本当に身につくものです。
他人から教えてもらうのとは雲泥の差があります。

そして経験したことは、直接やりたいことと関係ないことだったしても、必ず役に立つときがきます。
目の前にあることを一生懸命にやることが、全て将来につながっていきます。
だから何事も絶対に手を抜いてはいけないのです。

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