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サービス精神

ふぁい!

サービス精神が旺盛な人はすごいな〜と思う。大人数で食事をしている時に積極的に話題を出したり、お店での激しめのセールストークにノリよく相槌を打ったり。そういう人を素敵だなと思うので、あえて頑張ろうとしたりしなかったりする。

“義務じゃないけど、やったらみんなが心地いいし楽しいよね”という言動をサービス精神とすると、女性らしい言動もこれにあたるのではないかと思い始めた。女性としての言動を強制することはダメだよね〜という風潮だけど、結局は求められているというか、なにより需要がある。私の偏見だけど、相手への興味に関係なく、女性から女性らしい言動をされることで、自尊心を育んでいる男性は少なくない気がする。反対も然り。女性らしい言動と言ってもまあ色々あるけども。

最近新しく入ってきたバイトの女の子が、まさにそんな感じだった。お嬢様っぽくて可愛らしい子で、冴えない先輩のことを男の子扱いして、可愛い声と可愛い発言など女性としてのサービス精神を発揮していた。言うなれば、感じの良い店員を超えた範囲のサービス。女性としてのサービス精神とその恩恵と自分のあれやこれやで頭が埋め尽くされ、夜中の2時までファーマーズスープを作ってしまった。

需要があることも供給があることも否定はできないし、別に否定をしたい訳でもないんだけど、そのサービス精神はなんか素敵だとは思えなかった。むしろダサいとも思ってしまった。そんな風に感じてしまう理由は、自分のプライドの高さなのか、行き過ぎたジェンダー観なのか、親の影響なのか、恋愛経験がないというコンプレックスのせいなのか。そういうサービス精神を求めてる人なんてしょーもねぇと感じてしまうし、でも発揮できない自分を情けなく思ってしまうし、容姿を含め今の自分の装備だとその精神なしではやっていけないのかなと考えることもある。

こうやってサービス精神といっても、結局はエゴというか見返りを求めていることが多い。食事会を盛り上げて気になる人を落としたいのかもしれないし、初対面の店員とハキハキ話せる自分に満足したいのかもしれないし、冴えない先輩に好かれたいのかもしれない。私も誰かに好かれたいし。

結局どこに向かって行くべきなのかは分からないが、そのチワワみたいな女の子に嫌な顔をせずめっちゃ優しくすることが、とりあえずの私が発揮するべきサービス精神だと思う。

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