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浮かれている。

11月25日、櫻坂46 3rd YEAR ANNIVERSARY ライブ 兼 土生瑞穂卒業コンサート。現地で見てきました。

ワンマンライブの現地での観戦はなんだかんだで一年前の2ndツアー東京ドーム公演以来。

3時間もあったとは思えないほどに一瞬で、でも中身の濃さはとてつもなくて。バカみたいに寒かったけど、でも会場の熱量や卒コンの優しさ溢れる雰囲気も相まって寒さを忘れてしまうほどに暖かみでいっぱいだった今回のライブ。とりあえず、個人的にグッときたポイントを断片的に振り返っていくーーー感じを想定していたのですが、公演を見ることができなかったアニラ2日目で様々な情報解禁があり、アニラを終えて間も無くAAAの驚異的な盛り上がりがあり、小林由依の卒業発表があり、新参者の衝撃的な千秋楽があり、、、といった感じで情報量の多さに溺れていると、書きかけのまま気づけば一週間以上が経過。

ライターさんの記事を読めばライブの概要は細かい描写含めてありありとわかるでしょうし、noteでも鮮度の高いライブレポートを他の方々が投稿しているでしょうし。ライブの概要は一応ライブ直後の書きかけの続きという形で書きはしますが、はっきり言って長々と書く余裕がない中でもこの記事を下書きに眠らせておくわけには行かないので、そこらは本当に断片的に、短めに済ませるつもりです。序盤は全部すっ飛ばして、末尾に書く、櫻坂の現状に対する私の個人的な気持ちにだけでも目を通していただけると幸いです。


三期生の持つ力

まず初めに、今回披露された三期生楽曲としては、『夏の近道』とそれに続いた『Anthem time』に加えて終盤に披露された『静寂の暴力』の計3曲。

MVの制服姿で披露された『夏の近道』。野外かつあのキャパで満員の会場であっても、谷口愛季を筆頭に一息に会場全体にあれだけの熱量を伝播させる三期生の力はやはり半端じゃありません。いち参加者としても、あの現場は純粋に楽しすぎる。『Anthem time』も然り。

そして当然語るべきは『静寂の暴力』の威力。
こちらも夏近同様MVの衣装で披露されたわけですが、条件反射に続いてのBANで夏の近道の時とはまた違った種類の熱を帯びた会場に、音一つ発させずに山下を一人歩かせる演出には、寒さ関係なくとんでもなくゾクゾクしました。

ラスサビ前、本来であればスムーズに繋がってゆくはずの「喋りたい願望を捨てて 沈黙を愛せるか?」のセリフまでの間が無音で長尺だった演出も含めて、一歩間違えれば途端に崩れ落ちてしまいそうな危うさと、そんな状態でも信念を貫き通そうとする確固たる意志、力強さを持ち合わせたあのパフォーマンスには、その場に自分の体が打ち込まれたかのようにただひたすらに突っ立って見入ってしまいます。

三期生の”集団”としてあれだけ広い会場をも巻き込んでしまう力。やはり、外目でも十二分に伝わってくるその仲の良さから来るものなのでしょう。三期生一人一人の普段のブログを見ていても、書いている本人以外の三期生メンバーが出てこないなんてことは限りなくゼロに近い気がする。
とは言っても櫻坂というグループ内で三期生だけをずっと別扱いするわけにもいかないので、(もうすでに7thシングルでは選抜四人が多方面で活躍を見せ始め、新参者ではセンターという目に見える形で11人全員がそれぞれの輝きを放ち始めているが、)これからどのように”自分らしさ”を出していくのか。個人的には、櫻坂三期生は初めてデビュー当時から追っているアイドルなので、行く末を見届けるのが楽しみで仕方ありません。

Start over! ・ 承認欲求

まず一つ言いたいこととして、小田倉さん風に言えば、、、衣装大優勝。
トレンチコートのような丈長めの戦闘服にレザーっぽい長手袋。極めつきは首元に存在感を放つネクタイ。その完璧な装備を身に纏った藤吉夏鈴のアップがスクリーンに映し出された時、「最高…」の心の声が漏れ出てしまいました。(この件についてはもう散々言われ尽くしましたよね。)

パフォーマンスは言うまでもありません。鮮度が落ちてもなおその凄みを伝えられる言語化能力は持ち合わせていないので、次。

土生瑞穂、卒業。

まず、土生に向けて期別代表として言葉を紡いだ増本と向井。

増本綺良の言葉には時に舌を巻きます。

向井の言葉は増本とはまた違うベクトルで、感情に素直な印象の強い彼女らしいといえば彼女らしいのですが、先輩の懐にもすぐに入って行けるその人懐っこさから生まれるたくさんのエピソードに、グループ内で一緒だった期間の短さを感じさせないほどに結びつきの強く、微笑ましい二人の関係性が顕著に現れていて、素敵でした。

そしてこの日の主役、土生瑞穂。当日他の一期生から贈られる言葉や、休養中のメンバーも含め一人一人へ丁寧に言葉を紡ぐ様子とそこに起因する彼女の視野の広さをを踏まえても、外見だけでなく、グループの貢献度など目には見えない部分でも大きすぎる存在感を放っていたように思えます。改名以降ファンになった身としてはその功労は想像もつかないけれども、最後の最後まで”櫻坂46の土生瑞穂"としてのある種役割みたいなものを全うするその姿は、見ている者の期待を決して裏切らず、良い意味で相も変わらず最高にかっこよく、美しかったです。


私の中での欅坂46、櫻坂46。

ここからは少し毛色を変えて、私自身の今の櫻坂に対する勝手な姿勢を少々。

何気に大学に入ってから一番頑張っている!と胸を張って言えるくらいには日々奮闘していて(今までが酷すぎただけなんだけども)、そんな毎日の動力源になっていて、こんなにも待ち遠しかったライブは生まれて初めてで。

それと同時に、それだけ待ち望んでいたからこそ、このイベントが終わってしまうこと、一つの大きなモチベーションが消化されてしまうことにはひどく寂しさを覚えていて。のちの櫻坂における土生瑞穂不在を考えると尚更。

そんな私自身の状況と最近のものすごい勢いをまとった櫻坂の現状が合わさってとてつもない期待値を持ってして迎えた11月25日だったわけですが、終わった後の心配なんてまるで無かったかの如く、アニラが櫻坂が私に与えてくれたモノは、ZOZOマリンスタジアムをあとにする際噛み締めていた幸福感だけにはとどまらなかった。

アニラ2日目は都合が合わず配信も見ることができなかったのですが、セトリやライブレポートの文字面を見ただけで鳥肌が立ちました。遠藤光莉復帰やBACKS LIVEなどの情報解禁ももちろんのこと、三期合わせてのBANやBACKSメンで井上がリードする形の条件反射に加えて、スタオバ前には観客のジャンプを煽る三期生の掛け声があったとか。何でしょう。実物は見ていないのに、欅曲を披露する可能性の高い卒コンに匹敵する、いや、それをも超える内容の濃さが容易に想像できて、最寄駅の誰もいない駐輪場で思わず一人ガッツポーズをしてしまいました。

ここで少しだけ、私の過去の話を。

実は今まで、欅坂46を推していなかった、欅坂46に目を向けることすらしなかった過去を激しく後悔していて。と言うのも、半年ほど前の記事にも書いたように、当時中学・高校生だった自分はアイドルに対する穿った見方から、アイドル全般を忌み嫌い、何かと斜に構えて目を背けていました。過去に見た紅白の記憶を遡ってみると唯一鮮明に覚えているのが平手友梨奈センターの『不協和音』であるほどに、欅坂46というアイドルグループには強烈に印象づけられていたにもかかわらず。

アイドル嫌いの自分が生まれた原因はまたどこかで書くことにして、私が櫻坂のことを気になり始めたのは、今からちょうど二年前。一人寂しく受験勉強をこなす日々に溜め込んでいたとてつもない負の感情に伴う現実逃避として、深夜ラジオを発端に様々なことに手を出し始めていたときでした。(「受験直前期に何してんだよ!」という至極真っ当なご指摘はこの記事では一旦しまっておいてください…。)

異常な体感速度で迫ってくる共通テストと二次試験の存在に急かされながら受験勉強と向き合う苦しさを少しでも忘れるための悪あがきでしかないですから、正直なところ、逃避の行先は何でも良かったのでしょう。とはいえ、この悪あがきの中で私のアイドルに対する偏見がぶち壊されたのは確かなのです。具体的な過程はここでは省略しますが、あまりにあっけなく崩されたその壁の向こうにいた彼女たちは、それはそれは光り輝いて見えました。

そして大学生になると同時に、まだまだ自分の固定観念との葛藤がありながらも少しづつ広がり始めた視野の中で櫻坂の歴史を遡り、初めて欅坂のMVやライブ映像と向き合った大学一年時。入学以降もなお思春期を拗らせていたその神経質な性格や未だ私の中で燻り続けている痛手の存在からして、中学高校時代に少しでもアイドルに対する偏見を取っ払って欅坂に目を向けていれば、紅白の無断転載でも構わないからYouTubeで「欅坂46」と調べて再度パフォーマンスを見ていれば、それはもう尋常じゃなくのめり込み、ライブに行けば狂気の沙汰でペンライトを振りかざし、『エキセントリック』に救われていたことを確信しました。

しかしその時にはもう、アイドルの平手友梨奈も、欅坂46も、この世には存在しない。そのグループは私の知らないうちに”櫻坂46”へと名前を変えていた。

「中高生のうちに欅坂46を推しておけば良かった」

「リアルタイムで『二人セゾン』や『避雷針』、『アンビバレント』に熱狂していたかった」

今でもこれらの後悔が消えることはありません。

もちろん、"櫻坂"のMVが好きで、そこさくの雰囲気が好きで、ライブの演出が好きで応援しているのですが、その行為も、大学に入って以降もなお燻り続けている大きな後悔の反動であることは正直否めません。2ndツアー東京ドーム公演での欅overtureにはとんでもなくゾクゾクさせられました。今思い出すだけでも少々。

でも、でもでも、今の櫻坂46に対する気持ちを少し考えてみなさいよ。

浮かれているんです。それはもう半端じゃなく。

何に浮かれているかって?

欅坂では叶わなかった、いつの日か「あのころのグループはやばかった」と懐古できるような、そんな瞬間に立ち会えているという当事者的感覚。

推し活が楽しいってそういうことで、推しや好きなアーティスト補正という色眼鏡を通して見て抱いたただの信仰でしかなくて、過大評価でしかないのかもしれないけど、今はそんなことどうだっていい。



冒頭に書いた通り、アニラののちに小林由依の卒業が発表され、その週末には新参者の千秋楽にて大トリで『語るなら未来を…』が披露されたようですね。

自分は欅坂時代の”当事者”ではなく、特段当時の事情に詳しいわけではないので、欅坂からの小林由依の功績だとか、三期生が欅坂の楽曲を披露することに対する考えだとかはここでは一旦置いといて。

今、櫻坂46は、欅坂からの移行段階を完全に終了し、確固たる櫻坂46として進化を遂げる、いわば”第二章”の過渡期にあると私は感じています。

そんな進化の過程を間近で、リアルタイムで見届けられる。
こんなにも幸せなことがありますでしょうか。

これから櫻坂46が描いていく景色、この目にしかと焼き付けてやります。
この二日間を経て感じたまだ見ぬ櫻坂46の無限の可能性に、半端じゃない期待を抱きながら。


かかってこい、櫻坂。


今後誰が表題のセンターを務めようと、櫻坂として筋を通そうと、欅坂との融合を試みようと…臨むところです。




そんなひどく調子に乗った決意表明で締めさせていただきます。アニラの鮮度が落ちる前に、放置して下書きに眠ってしまう前にと、さっさと公開してしまおうと短く済ますつもりで書いた記事が5,000字にも及ぶとはとは思いもしませんでした。

最後まで長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。
是非一緒に櫻坂の描く景色に浮かれようじゃありませんか。

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