最高に熱くて、最高にロックな男達を浴びてきた

こんばんは。5月31日、本日「BACKBEAT」の
大千秋楽が終わってしまいました。

なんかもぬけの殻。令和のビートルズが終わっちゃったんだという喪失感がすごいです。

今回は石丸さち子演出、戸塚祥太主演の「BACK BEAT」を観劇してまいりました。4/23のプレビュー公演、5/27Brillia HALLで2回観てきました。自分解釈なのでちょっとでも解釈違いだと思ったらブラウザバックしてください。

舞台はドイツのハンブルク。ビートルズがまだビートルズになる前のお話です。物語は2部構成となっており、1幕は5人のビートルズとして成長していく話、2幕はそれぞれ自分の夢を追っていくお話です。

1幕はまぁほんとーーーに楽しかった。ただただ楽しかった。プレビュー公演を観に行った時はビートルズのことなんてこれっぽっちも知らなかったんです。ビートルズ?すこジャニのサントラで流れるHello,Goodbye歌ってる人達でしょ?くらいの認識だったんです。(すこジャニ大好き芸人の人)だから楽しめるか不安だったんですけど、まぁーーーー楽しかった。ガチの生演奏、生歌、そしてよく響く劇場。曲を知らなくてもビートルズを知らなくても勝手に手拍子したくなるような空間でした。2回目を観た時は内容がなんとなく入っていたので内容の方もより楽しむことができました。

イギリスにいたビートルズメンバーはドイツのハンブルクに行き、劣悪な環境ながらもバンドを成長させていきます。6時間ぶっ通しの演奏を強いられ、ジョン(加藤)とスチュ(戸塚)がやってられるかと抜け出し女の子とイチャイチャしてる間、ジョージ(辰巳)はギターソロを張るんです。

バカかっこいいんだこれが

なーんでそんなにカッコイイんだい?漫画みたいにぴょんぴょん飛ながらギター弾く辰巳雄大がかっこよくて仕方がなかった。

映画館の裏の小屋で5人がひとつのベッドで狭そうにパンイチで寝るシーンがあるんですけど、ジョージがお母さーんって叫ぶんです。末っ子ジョージかわいすぎる。

ハンブルクでこんなに劣悪な環境で危ないことやってないわけないんです。クスリを飲んで一緒にビール飲んでキマりながらギターを弾く。初日はヘラって眠そうにギターを弾くジョージが刺さりまくりました。2回目はキマりまくって目バキバキのジョージにこちらも刺さりました。

過酷な環境ながらも一心不乱に演奏を続ける彼らのステージはやがて評判となり、多くの聴衆を集めるようになった夜、画家のクラウスが女性写真家のアストリッドを連れてやってきます。互いに運命的な出会いを感じたスチュとアストリッド。互いに恋に落ちていきます。その頃からスチュはアストリッドを優先し、ビートルズをおざなりにしていくのです。

ドイツの最低労働年齢は18歳から。この時ジョージは17歳でした。このことがバレてしまい、再びイギリスに戻ることとなるのです。ジョージは周りのメンバーに18歳って言えって言われてたからなーんにも悪くないのにイギリスに帰る時、1番荷物持たされててめちゃめちゃ不憫だし、可愛かったな。アストリッドとスチュは離れ離れになってしまうけれどまた戻ると約束します。

2幕。2幕はとにかく辛かった。苦しかった。

スチュはアストリッドの出会いをきっかけに大学で学んでいた絵を再び始めることとなります。
それがジョンは嫌なんです。天才的な才能を持つスチュをジョンは敬愛していた。だからビートルズにいて欲しかったし、絵を描くことを完全に止めることはしたくなかった。

ジョージが18歳になり、再びハンブルクに戻ることとなったビートルズは売れるようになってきて、有名な人の耳にも入るようになりました。明日にでも演奏を聞かせて欲しいと言われ、メンバーはもちろんと喜びます。しかし、スチュはアストリッドとの約束があり演奏に行かないのです。メンバーが怒りスチュを降板させようとしますが、ジョンはそうはさせなかった。スチュの才能に惚れているから。

スチュはベースを弾いているのですが、ある日歌わせて欲しいと言います。あまり歌うのが上手ではないのでみんなにバカにされながら演奏もしてくれず1人でベースを弾きながら「Love me
tender」を歌うのです。スチュが唯一歌った曲でした。

スチュが絵の大学を受け、居なくなってしまいます。アストリッドとジョンが海へ駆けつけるとスチュは灯台を見ていました。そこでスチュは夢を語ります。ビートルズから居なくなってほしくない、けどスチュの才能を壊したくない。ジョンはスチュを手放さないために時には荒い言葉を、時には暴力でその場を収めようとしてきました。しかし、スチュの夢を聞き、ジョンもここで夢を語ります。

お互いが自分の夢を叶えたい。ジョンのスチュの才能への敬愛が痛いほど伝わるシーンでした。ビートルズはこれ以上ビックになる。スチュアート・サトクリフはもう少しでビートルズになれたのに。そう言われてもスチュはやっぱり画家になる夢をジョンに語りました。みんながスチュを愛している。ジョンのその言葉に私は涙ボロボロ。2幕始まって30分ほどしか経っていないのにマスクがびっちょびちょでした(最悪)

絵を描くスチュは病に侵されていきます。脳が肥大化し恋人のアストリッドを殴るまでになってしまいました。医者に行き薬を貰ってきたとアストリッドに袋を渡すとそこには指輪が。そこでも号泣。もう長くないとスチュは悟るような顔をしている対称にアストリッドはとても嬉しそうな顔。その対比に私は耐えられませんでした。

また、ビートルズメンバー内でも動きが出ていました。ドラム担当だったピートが降ろされてしまうのです。誰よりも真剣に誰よりもビートルズを守ってきたピートは悔しくてめちゃくちゃにドラムを叩くシーンがしんどくてたまらなかった。

ビートルズの1枚目のシングル「Love me do」が発売され、スチュの手にも届きます。聞かずに抱きしめてるだけの方がいいんじゃないかとスチュは考えますが、アストリッドが特別な日だからといつもと違う格好をしてレコードを聞かせようとしてくれます。しかし、スチュは病で死んでしまうのです。

訃報を聞いたビートルズメンバーはアストリッドのもとに訪れます。悲しみにくれている中、ジョンは笑い飛ばしてやってきます。しかし、死ぬのは俺だった、あいつこそ世界を取るはずだったのにとあんなに笑い飛ばしていたジョンが壊れたように泣き始めます。それは違うとアストリッド。それはあなたたち2人だと。ジョンはスチュはここにいると胸を押さえながらスチュが唯一歌った「Love me tender」を歌うのです。スチュが座っていた椅子に座りながら。

もう無理だったよね

ジョンがLove me tender歌ったあとは涙腺崩壊。ずっと泣いてたからもう出ないだろうと思ってたけどまた泣きました。だってジョンあんなに痛いほど愛していたスチュが死んでしまって、唯一スチュが歌ったLove me tenderをスチュの手に渡ったレコードを抱きしめながら歌う。恋愛にも近い痛い愛をひしひしと感じました。

総評言わせていただくと、言葉にできません(なんやねん)ジョンのスチュへの痛いほどの愛をどのように伝えればいいかわからない。語彙力がないのをここまで恨んだことがない。世界に名を残すビートルズの歴史、ジョンとスチュが刻んだ歴史の1部に立ち会えたことが、心から誇りに感じます。最高に熱いロックンロールがそこにはあった。若く熱く、でも若くないそんな舞台でした。

ビーバッパルーラ!また令和のビートルズに会えるよね!?

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