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もやし見て、我がふり直せ、人間諸君! (’22/11/11)

11月11日は「もやし」の日
という日経新聞の全面広告が掲載されていた。

もやしで全面広告とは、なかなかだなあと思って読んでみると、
「もやし生産者の窮状をご理解ください」
という内容。 
原料種子価格は3倍になり、賃金も上がっている中で、もやしの価格は変わらない。
というか、「変えられない」状況が、もやし生産者を追い詰めているという内容だ。
発信者は、「工業組合もやし生産者協会」。

確かに、もやしは昔から家計の強い味方だ。
もやしの将来について、持続可能性を考えると、消費者も考え方を変えないといけない。

今、欧米ではインフレでモノの値段が上がっている。
ただ、モノの値段が上がっていると同時に、労働者の賃金も上がっている。
ある人に聞いたら、アメリカでは平均賃金が20ドルにもなっているらしい。
日本円で換算すると、1時間あたり約3000円、ということになる。
1ヵ月間で140時間働くと、1ヵ月間で42万円となる。
だから、日本の会社に就職して、初任給が20万円程度と考えると、
ワークビザで海外で働いた方が、ずっと手取りもいい、
と割り切る若者も多いようだ。

このままだと、日本から優秀な若者がどんどん外に出て行ってしまう。
そこで、今政府が声高に宣伝しているのが、
 「リスキリング」
労働者ひとりひとりの付加価値を上げ、それで賃金も上げていこうというストーリーだ。
そんなに簡単にスルスル進む話ではないが、日本も避けて通れない道であることは確かだ。

もやしの話に戻るが・・・
もやしには、カリウムやカルシウム、ビタミンBやビタミンCも含まれている。
実は、食生活の中で偏りがちな栄養素を多く含む野菜で、
食卓の主役に躍り出てもいいような優等生だ。
だから、もやしさんには、今更リスキリングなど必要ない。
(敬意をこめて「さん」を付けさせて頂いた)
もともと十分な才能に恵まれているのだから、
あとはそれを堂々と前面に押し出して胸を張ればいいのだ。

リスキリングが必要だと騒いでジタバタするのは、私たち人間。
もやしさんの心配より、我がふり直せ、人間諸君、かな。

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