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【映画】ひと昔前の映画にはエンドロールなんてなかった問題

やたらと長いエンドロールに辟易しているのならば、明転を待たずにそそくさと席を立ってしまえば良いのであって、こんなの観てられないよぉ。
とか言うつもりは全くありません。
「このひとつの作品に関わった全ての人たちへの感謝を込めて」
とか、
「エンドロールまで静かに鑑賞してこその、映画体験だ」
とか、
「感動の余韻でまったく席を立てなくて放心してしまいました」

みたいな事はありもしない、思いもしないのですが、古い映画を観ていると、タイトルの前後に主要スタッフ・キャストだけでなく、全てのスタッフ・キャストが網羅されていて、映画自体のケツには『終』とか『完』とか『Fin』とかが、デーンと出てお終い。

これはこれで、非常に踏ん切りがいい。
爽やかですらあります。

しかし、最もエンドロールの有益性を認められるのは、
「あの役者なんて名前だろう?」
みたいな局面ですね。

往時の映画に対して鹿島茂杉作J太郎が提示してくれた、コクのある脇役達を楽しむ。という映画の観方をほどこす際には、大変有用です。
東映映画を観ていて、「アレ?この顔、前も見たな...」みたいな事で映画が連なっていく楽しさはJ先生に教わったように思います。

ハリウッドでいえば例えば『ダイ・ハード』とか『リーサル・ウェポン』に出とった東洋系の悪役ばっかやっているあの人...。

この人です。
頭の片隅には引っかかっているけれど、名前とかわかんない系の役者さんです。
この方は、Al Leong アル・レオンさんです。
wikiの出演作品における役柄が
「凶悪犯役」
「農民に化けた殺し屋役」
「チェーン使いの囚人・ブルース役」
「酒場で瓶を持って襲ってくる男役」
「VIPルームへの階段の見張りをするチャイニーズ・マフィア役」
「格闘場で2階から転落する客役」
「アイスクリームが刺さって死ぬ悪人役」
と、偏った方向でバラエティに飛んでいます。
ま、おおむね「殺される犯人役」という事でいいんだと思います。
みんなの味方IMDbでの出演作品が2013年でストップしているので、少し心配しましたが、元気にtweetしてらっしゃるので安心しました。
近影はだいぶ渋さが増していて、『天までとどけ』に出た頃の綿引勝彦を想起させます。

もう、覚えましたね「アル・レオン」。
こういう出会いの端緒になってくれるからエンドロールが長くても観ましょう!

ちょっと、話の入り口と出口が違ってしまった気もしますけれど、アル・レオンさんに、これからも注目です!

それと、ジョン・ヒューズの映画は、エンドロールの後に、お楽しみとかオマケ以上の情報が潜んでいますので、絶対に最後まで観ないといけません。
ジャッキーの映画だって、むしろあのNGシーンにこそ、その醍醐味や本質があるように思わせられます。

という訳で、最近の映画はエンドロールがやたら長いのは事実だけど、エンドロールをしっかり最後まで観る価値はある。
という結論です。
あと、アル・レオン。

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