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新規出店成功の鍵!商圏調査・立地・物件・競合の視点で物件選びのポイントを解説します

店舗ビジネスの経営者や店舗開発担当者にとって、新規出店時の物件選びは重要な業務の一つです。しかし、忙しい店舗経営の中で十分な調査や検討を行えない方や独学や、なんとなくの直観で店舗物件を選び、店舗づくりを進めてしまう方も多いのではないでしょうか。
店舗選びは一度おこなってしまうとそう頻繁には変更できないため、十分な調査や検討を行うことが必要です。

そこで今回は、「新規出店時の物件の選び方」をご紹介します。

選ぶべき立地条件は業種・業態ごとに異なる

良い立地は業種・業態で異なる

新規出店するにあたって物件の選択は最重要課題と言っても過言ではありません。物件のスペックも含めた立地が大きく売り上げ、収益を左右するからです。

それでは、良い立地とは何でしょうか?
実は、「良い立地」というのは、業種・業態によって異なります。なぜならば、そのお店を使う客層や利用動機がそれぞれ異なるからです。

コンビニを一例に挙げます。ペンを一本買いに行く場合、目の前にコンビニがあれば迷わずその店舗で購入すると思います。同じ商品を買い求めるのであれば目の前のコンビニではなく、わざわざ100m先のコンビニに行く人はいないと思います。

一方、ミシュランで星を獲っているようなレストランの立地は駅前やオフィスビルに近いといった便利な立地である必要はありません。むしろ、駅や大通りから少し離れていたり裏路地などの隠れ家的な立地の方が魅力的であったりします。

お客様の来店には大きく2つの動機があります。1つめは「衝動来店」です。「たまたま」「通りすがり」で来店することを衝動来店といいます。コンビニなどは「駅に近い」とか「オフィスビルに近い」といった衝動来店で利用されるお客様が多いのでお客様にとってアクセスしやすい立地が適しており、立地要因が売り上げを大きく左右します。
もう1つの来店動機は「目的来店」です。目的来店とはクチコミや下調べによる来店や再来店など、最初からそのお店を目的として来店することです。前述したミシュランの隠れ家レストランへの来店は、この「目的来店」にあたります。

このように店舗の利用動機によって、適した立地・物件というものがあるのです。

さらに、店舗の売り上げを左右する要因は、①商圏、②立地、③物件、④競合店の4つに分類されます。

では、それぞれの要素について紹介していきます。

店舗選びの重要な4つの要素 その1「商圏」

商圏とは「顧客が存在する範囲」

まず最初に、物件を選ぶにあたってもっとも重要視しなければならないのが「商圏」です。商圏とは店舗に足を運んでくれる顧客が存在する範囲を言います。
基本的に都心型の店舗でお客様が徒歩で利用される店舗の場合はおおむね半径500mが商圏の目安です。

つまり、ターゲットとなる客層が店舗の半径500mにどれだけ存在するのかが店舗の売り上げを大きく左右するのです。

居酒屋を例にして考えてみましょう。メインの客層はサラリーマンです。彼らが居酒屋を使う場面といえば上司・同僚・仲間との仕事帰りの一杯や会社の歓送迎会などです。店舗の周囲にどれだけサラリーマンがいるのかで売り上げが左右されます。つまり、「半径500m以内にオフィスビルが多数存在し、多くのサラリーマンが集まるエリア」を狙い、出店する必要があります。

「自社の顧客が存在するエリア」を選ぶ

客層というのはエリアによっても異なります。たとえば同じ都心で考えてみても、新宿なら「オフィス通いのサラリーマンが多い」、渋谷なら「トレンドに敏感な若い世代が多い」、池袋は「サブカルチャーの中心地かつ埼玉からの流入も多い」…など、一口に都心といっても商圏によって客層はさまざまです。

また23区内と23区外(市部)、都心と郊外とでも客層は異なります。自分たちのターゲットとなる客層が存在する商圏に出店することで、はじめてターゲットとの接点を持つことができるのです。

ターゲットとなる客層がいない商圏においては、たとえ駅の目の前の目立つ物件であっても繁盛店を作ることができません。たとえば、若者の多い渋谷のスクランブル交差点の前に高齢者向けの高価な骨とう品を扱うお店を開いてもターゲットとなるお客様を得ることは難しいでしょう。

店舗を出店するにあたっては商圏を特定し、その中に自社の顧客がどれだけいるかを把握することが最も大事なのです。

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