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オーバーインフ

オーバーインフという言葉、写真を撮る人なら一度くらい聞いたことがあると思います。オーバーインフィニティの略称で、無限を越えるという意味です。今どきのカメラやレンズはほとんどがオートフォーカスですが、雷や花火など、マニュアルでピントを合わせることも少なくありません。その時にオーバーインフをわかっていないと、ピンぼけ写真のオンパレードになってしまいます。

そもそもAFレンズがオーバーインフなのは、AFを駆動するモーターの負荷を軽減するため、稼働幅に余裕をもたせていることがあります。私が愛用しているSIGMAの10-20mmも、距離指標の無限を超える位置までピントリングが回ります(写真1)。ここまで回してしまうとピントは全く合っておらず、ボケボケの写真になってしまいます。

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では、距離指標の無限マークに合わせてみたらどうでしょう、ここでもピントが外れてしまいます(写真2)。これって不良品なんじゃない?と思うかもしれませんが、安心してください、これで正常です。

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ではどこで無限が出るのか、距離指標の無限一歩手前なんです(写真3)。過去に使った他のメーカー製レンズでも、無限一歩手前で合うようになっています。夜間MFで遠景のフォーカスを合わせるのは慣れが必要なため、つい指標通りに合わせてしまいがちですが、それだと失敗写真の山を重ねることになるため、事前に自分のレンズがどの位置で無限を出しているのか、把握しておくと良いでしょう。

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明るいうちに、数100m先の鉄塔などにAFで合わせてみて、距離指標のどの位置で止まっているのかを見れば、無限の位置がわかります。わかったらパーマセルなどでマーキングしておくと失敗も減ると思います。

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