平瀬美里 舞台 アリスインデッドリースクール 邂逅 観賞記(前編)

昨年4月、主役の墨尾優として2公演を務め上げたところで、新コロ禍により中止となってしまい、役者としてのデビュー公演を全うすることが出来なかった、元3Bjuniorかつロッカジャポニカ・B.O.L.Tの平瀬美里・みぃちゃんが、今度は同じ作品の別のキャラクターとして出演した舞台 アリスインデッドリースクール 邂逅が、ここ、

新宿村LIVEにて上演され、まずは先ほど12:00開演の7公演目が終わり、今、大千秋楽の8公演目がまさに上演開始。その模様を、今公演は千秋楽含めて5回ながら、アリスインスクールとしては7回しか観劇していないという、お話にもならない低レベルの小生が、我らがみぃちゃんと、その他素晴らしい役者さんの熱演に触れながらトーシロならではの感想を垂れ流すが、先にトーシロと逃げ道を用意しているところを、もしもこれをたまたま目にしてしまった熟練ないしコアなファンの方にはご容赦いただければ幸いです。


1 あらすじ

 ある日の放課後の愛心学園の校舎屋上に、ひとり上がってきた墨尾優(蛭田愛梨)。いじめられて傷心のところ、彼女を探していたクラスメイトの百村信子(桜井美里)は、入学以来ずっと優のことを見ていて、その良さを活かせるのは自分しかいないと告げ、漫才コンビの結成を申し込む。突然のことにも、笑えたと癒えたような優は信子に、今日はどこに行こうかな?と聞いてみると、信子は、(私の)家に来るんでしょ!と明るく迎える。

進級し二年生となったある夏休みの朝。あの時同様、誰もいない屋上に上がった優だが、今日は登校日で、映画研究会の同学年である橙沼霧子(稲岡志織)がすぐに上がって、三脚にデジタルカメラを装着して登校日の撮影の準備。そこに、優とはいろんな場所で出くわすという辻井水貴(谷口彩菜)が上がってくるが、言葉を交わすでもなくひとりで、持参の分厚い本を読むため端に佇む。さらに、他校平泉高校の新聞部員だという堂本千十合(ちづえ。二瓶有加)が、霧子の属する映画研究会の監督の取材でやってくるが、ほどなく上がってきた、その監督・界原依鳴(草場愛)は、取材を断るために呼び出した、とそっけなく取材を拒否する。溜息の堂本に対して、元気出してと励ます優だが、今度はその優を探すために漫画研究会の1年・黄市恵美(岡田佑里乃)が、2年・志倉夏樹(羽野花奏)に付き添われ優に、去年の文化祭で優が客席に投げた「ゲロたん」のぬいぐるみを返して、いつか私の漫画のモデルになってほしいと声を掛け、屋上はますます賑わう。そこに金属バットとタバコを手にした3年の紅島弓矢(ゆめ真音)と彼女を追う保健委員の宍戸舞(東城咲耶子)。タバコを取り上げようとする舞から逃れるため再び階下にゆく紅島。その両者と入れかわるようにやってきた2名は、生徒会長青池和磨(平瀬美里)と書記の村崎静香(山﨑悠稀)で、登校日の屋上の騒がしさを調べにきたところ、彼女を和磨姉ちゃん!と親しみで呼ぶ優が、掃除中の信子を見つけて、私たち漫才コンビを組む、文化祭で観てもらいたいと談判。門前払いと思われたが、やってみよ!和磨は認め、優と信子はさっそく持ちネタを披露しようとしたその時、世界が一変する!遠くで飛行機の墜落音と地響きにしゃがみこむ屋上の彼女たち。黒煙が流れ来るなか階下の校庭校舎から聞こえる悲鳴、いったい何が起こったのか?興味本位でカメラを向けて覗き込み実況を開始した霧子が、やがて恐れおののく。そこでは、人が、人を食べていた!?

 

数十分後の屋上には、避難してきたのか人が増えていた。舞と、同じく保健委員の巣宮春菜に手当されるソフトボール部員の高森朝代(長谷川麻由)、と同部員の猪狩薫(荒井杏子)、緑浜塔蘭(下村星奈)。高森は左のシャツの肩口に大きな血痕がある。そして科学部の氷鏡庵(ひかみいおり。久代梨奈)はひとりで、ここに逃げた選択を分析している。唯一の出入口の扉を叩くのは紅島で、職員室で被説教中にこの現象に出くわし、決断は早いから、と血まみれの金属バットを示し、何をしたかを物語る。人を食べる人、それは突然吸血鬼?ゾンビ?のように人を噛んでは同類に変えてゆく者たちで、堂本が持参してきたパソコンのネットでは、頭を撃ち抜くくらいの強力な致命傷を負わせないと倒れないことが確認される。張り詰めた空気がたちこめるが、優は信子を誘い漫才で和らげようと試み信子も応じる。多少とも緊張がほぐれたか、それぞれ自己紹介を始め隔意を外し、さらに校内放送から和磨から1階は危険の旨、上級生が下級生を監護し皆信頼しあうよう呼び掛け、放送室に乱闘気配が伝わるまで放送を続け、やがて屋上に戻ってくるがその左腕には血の痕。静香は会長は無事であることを強調する。一方、体育館で、その、人が突然襲う様を目撃していた高森が、仕方なく体育館の出入口を封鎖して人を襲う者を隔離したことを告げ、水貴は、そんな高森を自分の生存ありきだと非難。ますます険悪な空気が強まるが、優と信子は漫才で再び和らげてゆく。その笑いが皆の思考を柔軟にかえたのだろう、危険な1階の購買部から飲食物を調達するべく、上階からロープ等で伝うという方法を思いつき、紅島を先頭のもと、優、信子、水貴、春菜、塔蘭、夏樹と恵美が向かう。

和磨以下残った者達は、霧子の文化祭用インタビューとして、おのおのこれまでを語ってゆく。氷鏡は優秀な科学部員のことと紅茶を上手く立てる顧問が死んだことを、彼女だけは霧子のカメラを拒絶して語る。一方困っている人を助けたい一心で保健委員となった舞は、霧子を逆取材。写真撮影にこだわる端緒となった、一枚も自らの写真を残さないまま行方不明となった兄のことを吐露。すると取材拒否を一転、和磨も人助けで生徒会長となるが、上手く笑えないという悩みを語る。そしてカメラは界原へと続き、かつて一番の仲間が共作だった作品を界原一人の作品であるとして自らの名を消し、その真意を明かさぬまま死んだことを語り、堂本の取材の核心でもあった突然映画作りを止めた真相が明らかになったが、見せる相手がいなければ意味がない、という言葉から、やがて自身の平泉高校と自宅のカメラの様子から「見せる相手」が誰も居なくなったことを知ってしまう堂本。その堂本や界原に対して氷鏡は、この出来事がかつて起こった出来事の繰り返しであると疑問を感じていて、あらゆる記憶から現実を変える可能性を探るべき言い、忘れたい記憶を持つ二人を詰る。

そこに購買部へ向かっていた一行が戻るが、その後ろから見慣れない大人が2名入ってきて、ひとりは銃を構え緊迫感が漂うが、もうひとり、その上官らしき者が銃下を命じ、自衛官の竹内珠子(白石まゆみ)と、その部下の柏村香(高宗歩未)と名乗り、紅島からここまで護衛してもらった旨を残留組は聞く。しかし柏村も負傷しており舞と春菜の手当てを受ける中で、ゾンビと化した者の「破壊」の凄まじさを聞かされて一堂は息を吞むが、一方優達から無事な教室の話も聞き、体育館でも未だ襲われずに生存する者の存在も確認されて高森も安堵する。水貴から食料を分配するよう提案されそれぞれが飲食したいものを口にして、束の間の安息が保たれるるとなれば、そこは優と信子の出番。得意のひとネタで座がますます弛緩してゆくと、春菜が介護職を目指したい、塔蘭がもっと強くなりたいと、願いを話す。そして和磨までが、竹内らを前にしても紅島に煙草を吸えばよいと勧め、竹内も健康管理が職務ではないと微笑めば、水貴とその和磨まで煙に咽せながらの初喫煙。さらに、本当はアイドルになりたかったと吐露すれば、堂本が水貴と誘い3人で歌いましょうと提案。いよいよその雰囲気が全員に波及し、漫画家を目指す恵美が、夏樹の実演の元、すでに書き上げた作品を紹介。その夏樹は声色鮮やかに登場人物を描写すれば夢は声優。塔蘭も世界で活躍する選手になると言えば、高森は誰かを助けられればそれでいいと言い、同じ思いの静香に紅島は、単なる和磨会長のマネージャーだろと弄る。

その紅島には、この雰囲気に至るまで、ただ一人敵意を向けていた薫が、あなたもソフトボールをしにグラウンドへ戻りたいのでしょ、と挑発的に言うと、遠い眼に戻る紅島。高森が止めるのも聞かずに、昨年紅島の喫煙停学事件で部も連帯的に活動停止で迷惑を被り、戻る資格は無いとさらに責める薫。その時意を決したように表情を変えた高森を見て、今度は紅島が彼女を止めるが時遅く、薫に、その時の喫煙者は自分で紅島がかばう方で名乗り出て退部したことを明かす。呆然とする薫。元々潮時で止めるとつもりだと取り成すような紅島に、水貴はまたも高森に、そこでも自己中心、残るのはクズばかりと蔑む。見かねた竹内が水貴の愛読書を奪い「行動生物学」という書物であると暴露して座の空気を戻すと、霧子も改めてすごい奇跡の映画を作った界原を称えると、氷鏡が「奇跡は二度起きれば奇跡じゃない」と、ついにアルゴリズムの解明に至ったかのように、記憶は死の連鎖によって繰り返されていて、それが次のことの既知感を生んでいる。だから可能性を前後だけに求めずに、全方位に向けて見出せばよい、と陶酔したように言い、そこには、寿命ではない不慮の死までを当然受け入れよというような危険を感じ、いち早く銃口を氷鏡に向ける柏村。とほぼ同時に間に分け入り防護壁となる優。柏村が優に微笑み、氷鏡に、怖い時に素直に怖がることが生への近道と諭す。その柏村に、かつて入隊のころ同じ言葉で指導を受けた竹内が謝意を示せば、次は撃って私を止めよと銃を渡す柏村。お詫びの印として竹内が声を張り上げて、将来、何になるか大会!の開催を告げ、防衛大臣を目指すと宣言。以下先ほどの夢を叫ぶ生徒たち。必ず助けに来るからここで待ってと、同学の先輩として竹内は優と約束して再び階下に戻る。
だが、時はすでに遅かったというべきか。和磨は放送室で襲われた時から己のその後を理解していたのだろう、自分が自分であるうちに決めるべく、共にしたいという静香に生徒達を託して焼却炉の中に身を投じる。そして屋上もまた、再び階下に出向いていた紅島、信子、氷鏡、水貴、霧子、舞、恵美、夏樹、塔蘭のうち、舞、恵美、夏樹、塔蘭の姿が見えず、信子はシャツを大きく血で染めている。舞が襲われて、笑顔のまま最期を迎え、恵美、夏樹、塔蘭を助けようとした信子だったがやはり傷を負ったことを知る残っていた6人。どうやら氷鏡が持っている爆弾を取りに向かったようだが、科学部も製造物のみ残して作り上げた部員の姿は無かったようだ。夜から荒天で竹内らの救助も待てない中、自分たちで脱出を決行してのことだが、優は信子を置いてはいけないため、皆が意を決して階下に向かうが、信子と共に屋上に残る優。

1階の西側の柵と周囲のゾンビを、半径10mは灰と化す強力な爆弾で爆破し突破、車で駅の方へ向かうという作戦だが着火を間違うと全滅するところ、その役を買って出たのは高森。爆破地点まで来たのだが着火するものを忘れている。紅島のライターは和磨が持っていて他に方法を模索する前に、すっと水貴が自分のライターを出す。高森は、紅島にキャッチャーらしく構えて投げろと命じ、紅島の一投に、ナイスピー!と高森。実はもう噛まれていると、和磨同様に、その後のことを理解していた者がいたのである。水貴に、生き残るのはクズばかりじゃないよ、紅島にはソフトボール続けろと告げ、最期じは自らに歯を食いしばれ!と奮起。さらに、私は・・・と言いかけるが、無常にもその時間は残されておらず、爆音とともに形も遺せなかった高森。言葉を少なに紅島や薫、その他の者がその「地点」を超えて、何度もひどい言葉を掛けた水貴に、言動は生き残って責任をとれ、と手を差し出し続いた堂本であった。

屋上では、意識の戻らない信子に、コンビは二人だからと一緒に居ると呟く優だが一人ではネタも浮かばない。ようやく意識を戻した信子がなんとか起きあがると、無免許のUFOのネタを始めるが、オチでは突っ込みも「もういいよ」も返せない信子。優を食べてしまわないうちに行かないとと、こちらもその後を悟り、どこへ行くとも知らずにひとり出てゆく信子。ついに独りになった優の携帯が突然なり、その音が連鎖したように鳴り渡り、紅島以下、信子と和磨と静香を除く全員が、まるで文化祭当日の楽しさ忙しさを語るように電話で話している。最後氷鏡が科学部員への指示を終え優に首肯くと、静香が、会長がお成りです!と迎えれば、ピンク柄のフリルついた華やかな衣装の和磨が、似合うかな?と笑顔。さらには柏村が、諸君元気だな!と竹内を後に入れば、竹内は優に、間に合わなかった、ごめんなさいと謝られる。どうやら氷鏡の言う「別の可能性のひとつ」だと気付いた優に、和磨と水貴、そして堂本が、念願だったアイドルとして歌を聞かせる。


世界が生まれ変わるとき

はじまりのあの言葉

また二人いえるかな

答えを求めさまよえば

悲しみを分けあって

同じ夜に溶けてゆくのだろう


それぞれと、ハグをしたり拳を合わせたり、襟を正してもらったりと、ひとつの可能性でも別れを交わし、氷鏡から可能性は無数、和磨から自分で決めるんだ、とそれぞれに教示されるのだが、独りでは決められない優。そんな優のために信子がやってきて、最初の乱入して怒られた文化祭の時を思い出させ励まし、もしあの日信子の家に行かずコンビ組むこともなければ、あの屋上に来ることもなかったかな?と問う優に、優の面白さを伝えられなかったよと、あの選択に間違いなかった旨を説く。そんな信子に、なにかを決めたのだろうか、優は、生きている人がいたら、一人でもノビューンの優だと挨拶して笑ってもらうからと告げ、最後に、どうする?と尋ねられたその答えには、翌朝、穏やかながらも確かな口調で、さてと、今日はどこへ行こうかな?と返した。


2 作品について

約1時間40分の、屋上のワンセットだけで繰り広げられる女生徒達が、得体の知れない現象に死を意識させられる極限の中で、生きる意味やその意欲、一方死を受け入れる姿を描いた群像劇。ホラーや困難克服ロールプレイング的冒険要素は無くて、その若さでも死ぬべき時があることが描かれているのは好戦的とも言えるのかもしれないが、水貴の「意味なく人間同士は殺し合う・自然淘汰は、厳しい環境からずる賢く生き延びることが真の意味」などのセリフを否定するようなフォローもあるので、そう一面的ではないと思う。

ただ、この初演は2010年10月ということで、これはあの東日本大震災の5か月前ということで、震災の後にこうした不可抗力的な事象による生死を描く戯曲が書けたか、書けたとしてそれは震災後どれくらいだったかは、原作の麻草郁さんに聞いてみたいね。当時の自粛ムードもまた、今の新コロ禍下以上に覆っていたからね。もっとも麻草さんは、今作演出の細川博司さんと「麻細」というコンビで配信などされているらしいから、この辺語られているかもしれないけどね。それと、アリスインスクール作品がこれ以後も一部改訂されながらも大筋は変えずに、死を表現し続けていることも、その答えのひとつと言えるかな。

30分前に開場してすぐに、小生は目に付くより先に耳に付いたのがBGMならぬ、放課後らしい音が聞こえてきて、モノノフとしてももクロの「幕があがる」を見た身としては、


0場で演技あるのか!?


なんてなってしまったがそれは無くてwww、でも吹奏楽や合唱の音、スポーツ系部活の笛の音が、早く客席も屋上へ、と誘う雰囲気で良かった。諸注意影ナレはノビューンの二人が5分前くらいに録音で。蛭田さんは現役の、虹のコンキスタドールのアイドルだし、桜井さんも元ukka、ライブでの影ナレは経験済みだろうね。鼻だけマスクから出してる君、鼻だけもらう怪人鼻取り女!的なボケとツッコミで開演前を和ませてくれました。

二つのシーンを除き、すべてが屋上でのワンシチュエーションってやつで、基本的にはセリフを発する演者が注目を浴びるけど、筋が分かる複数回観賞者や対象ファンをしっかり見たい人には、割りと広い舞台なので小芝居を見せたりしている推しを楽しめやすいと思った。役柄からだろう全員が本筋と離れた小芝居をできたわけではないが、優の蛭田さん、紅島のゆめさんや氷鏡の久代さんは自由度高かったね。中で優が水貴をアイドル、信子をファンに見立てて、


握手券は1秒につき1枚です!


って言うんだけど、そこは台本になくて初日から最後まで採用されたアドリブらしい。これを蛭田さんが自ら発したのだとしたら、初舞台とは思えない堂々とした姿だと思う。彼女の優自体が素敵だったこともあり、これは彼女の技だろうと言って過言じゃないだろうね。

10日の金曜日には、夏樹役の羽野さんが、恵美の紹介セリフが飛んだのかな、ってところを紅島のゆめさんがしっかりフォローした部分を観られて、ああ、こうしたチームワークが機能しているんだって素人には貴重だった。でも羽野さんは後編に書くけど、これも素晴らしい姿を見せてくれているのね。

また、これは細川さんが7月に、葉月智子・ちょも出演舞台(アンダーグラウンドアンソロジー)の一作の中で、本物のサンドイッチか何かを演者に本当に食べさせた演出があったんだけど、今回も購買部から調達した菓子パンなどをみんなが実際に食べていたの。前作のカーテンコールで、出演者の土矢兼久さんが、細川さんの使者的に「新コロから少しずつでも以前に戻ろうという願いもあり、(業界でいう)きえものをエアでなくリアルに食べた」と解説していたことをここでも実践したんだね。しかもさりげなく保健委員の朝日奈さんにしっかり手の消毒を劇中でも施したのも見事。2010年では新コロは無いだけに、不自然さを出来る限りの知恵で解消していた。だだ、


いくら会長を慕うからって、

山﨑さんがみぃちゃんの消毒で、

ミニスプレーかけたのは、

なかなかやりすぎだろwww


あと、こちらも今作

だけでなく前作「デッドリー永遠」の台本も買っていたので、セリフの増減を見てみたんだが、細川さんがツイートしていたように、本当に減っておらず、多くは無いが微増で麻草さんも喜んでいたね。しかも増えた中でも、最後の信子との別れのシーンでの「もしもあの日ノブちゃんの家にいかず、コンビになってなかったら、屋上に行くこともないし、こんなことにならなかったかな?」というくだりは、劇中氷鏡が言ってた可能性のひとつの具体的な問いかけとして、感想戦の素材としても素晴らしいなと思えたね。

惜しいのは、新コロ対策ということで、21:00には人は館内から出なければいけないらしく、各日のソワレでは演者の感想が聞けなかったこと。たまたま小生は10日、11日とついさっき12日楽日のカテコで、それぞれ谷口さん・二瓶さん、そして長谷川さんのそれらを聞けたけど、三者ともに、無事に誰も欠けることなく公演も続けられたことを第一に喜んでいたね。その中で長谷川さんが、自身二年半におよぶアリスインプロジェクトとの中で、劇中の「奇跡は二度起きれば奇跡でなくなる」を引用し、


また、

次のアリスインプロジェクトの作品への、

軌跡として繋げたい


と、ゆめさんや草場さんに、涙早いぞ、と弄られながら、万感の笑顔で締めたことを書き残しておきます。こうした歴史ある長寿作品に呼ばれる・参加できることを、みぃちゃんや、今回初出演の桜井さん、下村さん、朝日奈さんのスタダチームはもとより、蛭田さんや羽野さんなどの初舞台組、そして座組では大物だろう、ゆめさんや久代さんも、それぞれ楽しみながら、真摯に取り組まれたことが素人目にも分かる姿で誇っていたことが素敵でした。


 さて、時刻9月12日の16:00、やっぱり書き続けてしまうから、一向に通算三作目の我がみぃちゃんのことにたどり着かないし、他の素敵な役者さんのあのことも残したい。ということで、今宵最後の、あの屋上に昇ってからにしよう。


みぃちゃんも悔いなく、

最後の最期、

盛大に燃え尽きてくれ!

 

 

 

 

 

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