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臨時列車に乗って3時間かけて越後湯沢に紅葉シーズンを満喫しにいく

大宮から越後湯沢まで、今日11月3日(金・祝)は臨時特急「谷川岳もぐら」号が運転されます。普段特急列車の走ることのない上越線をすでに引退した列車が使われるということで鉄道マニアがたくさん集まっています。


出発、とその前に

大宮は鉄道の街。と関係があるのかはわかりませんが、大宮駅の出札(「改札」に対して、きっぷを売る場所のこと。要はみどりの窓口です)は鉄道マニアに妙に親切なようで、きっぷが発売となる、乗車日の1か月前の午前10時ぴったりにきっぷを書いたいというニーズに対応してくれています。

整理券方式という神対応。
上野駅は発売までずっと並んでいなければなりません。

余談はこれくらいにして、まずはお昼ご飯を調達。大宮を10時37分に出て、終点の越後湯沢の到着は13時38分。途中まともに食料を調達できる駅はありません。

大宮駅で列車の写真を撮っていたら、ベビーカーを押したお母さんに「この列車はなんですか」と聞かれ、「年に数回しか走らない珍しい列車ですよ」とお答えしておきました。

また、列車に乗り込もうとしたら、鉄道系YouTuberの大隈さんをお見かけしました。もしかしたら人違いかもしれませんが、普通にしれっと立っていらっしゃいました。

大宮駅を定刻で発車。同時刻に鬼怒川温泉行きのスペーシアきぬがわ号が発車していて、少しばかり並走することに。車内は「お〜」とばかりに小さく歓声が上がっていました。

車内放送を録音するためにガンマイクを取り出すマニア。あ、知らない方です。

車内では先ほど大宮で買ったお昼ご飯を食べることに。

きのこのおこわ。200gで544円。

日本一の”もぐら駅”、土合駅を見物

大宮を出て2時間ほどで、山間の無人駅・土合駅に到着。列車名にもなっている通り、ここは日本一深い場所に位置する駅で、地上に出るには階段を486段も登らなければなりません。

462段の階段。とにかく果てしない。

「もぐら駅」といえば、都営大江戸線の六本木駅が思い浮かびます。

ちなみに土合駅は谷川岳の登山口の最寄駅としても知られ、年に一度、夜行の特急「谷川岳山開き」号が上野を始発として運転され、多くの登山客と鉄道マニアをのせて走っています。

湯沢の街をぶらぶら

翌日の「谷川岳もぐら」号は人身事故のため1時間以上遅れて走行していたようですが、私は無事に終点の越後湯沢に到着。新幹線ですと1時間ほどの区間を3時間かけてきたことになります。のんびりした旅もいいものです。

帰りの列車までは2時間ほどありますので、街に繰り出すことにします。駅前の観光案内所では、湯沢高原ロープウェイのチケットが400円の割引で販売されていましたので、思い切って2,200円で購入。

ちょっと愚痴をこぼしておきますと、VISAとMastercardは使える一方、JCBなどは使えないという、中途半端さにやられました。私はJCBのViewカードしか持っていません。仕方なくなけなしの5,000円札で支払うことに。
さらに余談ですが、5,000円札って入手することが少ないように思います。1万円札でも1,000円札でもなく、ちょうどいい感じのお札なのですが、なかなか惜しいものです。

ロープウェイの中から温泉街湯沢町を一望。
湯沢温泉は平安時代に発見されたそう。

7分ほどで山頂駅に着きます。紅葉のシーズンということもあり、景色は超一流です。

新潟方面を望む。赤く染まった山々が美しいですね。

ここ湯沢温泉はひとつの大きな公園のようになっていて、レストランやジップライン、サマーボブスレーなどがあります。この広ーい敷地の中を移動するのに便利なのが、リフト。冬季はもちろんスキー用ですが、夏季は無料開放しています。無料とはいっても、ここまでくるのにロープウェイ代がだいぶかかっていますが。

リフトでくだっていきます。
ワイヤーがきしむ「ぎゅっぎゅっ」の音だけが響く静かな空間です。

その後もしばらく散策。おいしそうなスイーツも売っていましたが、ここはスルー。

そしてこちらは高山植物園。このエリアの石は、上越新幹線の大清水トンネル掘削工事の際に出たものだそうです。

植物にはあまり詳しくありませんので、「なんかきれいな花が咲いてるなー」程度です。
天気にも恵まれ、いい時間でした。

帰りも同じ列車で

公園をふらふらしていていたらあっという間に帰りの列車の時間になってしまいました。かなりぎりぎりになりつつもおやつの調達だけは怠りません。駅前の商店街にある老舗で笹団子とおまんじゅうを購入。

笹団子(200円)とおまんじゅう(150円)。

笹団子は買ったときに店の奥から持ってきていただき、まだあたたかかったです。ところが。

笹にもちがくっつき、あんこが見えてしまいました。

いろいろありましたが、15時19分、復路「谷川岳ループ」号は越後湯沢駅を発車。

ほどなくして往路にも立ち寄った土合駅に再びやってきました。

土合駅の駅舎内には、かつて出札があった(と思われる)スペースを活用したカフェがあります。コーヒーのほかに、サンドイッチやカレー、ご当地クラフトビールまであります。私は往路にメニューの写真を撮り、品定めをしておきました。

水出しブレンドコーヒー。

この上越線の上り線には2か所のループ線があり、土合駅を出ると2か所目のループ線に入ります。鉄道という乗り物は勾配に非常に弱く、距離をぐるぐると回って距離を稼ぐことで、勾配を緩和しているというわけです。そのおかげでこれから走行する線路を眼下にみることができます。
この区間には何度か乗車していますが、車掌さんの丁寧な放送のおかげで、はじめて線路をこの目でとらえることができました。

ちなみに写真の中央やや左上に移っているのが今向かっている湯檜曽駅。「ゆびそ」。読めるわけがありません。イントネーションは「ゆびそ↘」だと思います。

湯檜曾ループ線を通り、中央やや左上のホームが湯檜曾駅。写真が下手。

久しぶりに鉄道マニア満載の列車に乗りました。あの殺伐とした独特の空気感、そこまで嫌いではありません。また機会があれば乗りに行こうかと思います。


今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
それでは。

〈執筆:R〉

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