HTD-02. Songrium

 「Songrium(ソングリウム)」は音楽視聴を支援するサービスです。これは産業技術総合研究所のメディアインタラクション研究グループが研究開発したもので、無償で利用することができます。以下にSongriumの概要を引用します。

  Songrium(ソングリウム)は楽曲やミュージックビデオ等の音楽コンテンツ間の多様な関係性を意識しながら、 Web上で新たな音楽コンテンツに出会うことができる音楽視聴支援サービスです。 Webマイニング技術、音楽理解技術、さらにユーザの参加によって見つけ出された様々な「音楽のつながり」から 楽曲を楽しむことができます。まだ知らない音楽コンテンツを見つけにでかけましょう。
出典:https://docs.songrium.jp/

 Songriumには多くの機能があります。ここですべてを紹介するのは難しいので、いくつかの機能をピックアップして紹介します。

音楽星図

 まずは「音楽星図」です。音楽星図はnico nicoに投稿されたボーカロイド音楽を、満点の星空をながめるように楽しむ機能です。ボーカロイド作品のひとつひとつが星として表されており、それらをクリックすることで視聴することができます。人気がある作品ほど手前に大きく表示されており、似た雰囲気の曲同士が近くに配置されるようになっています。

 作品をクリックすると、その作品からいくつかの矢印が伸びています。この矢印は、その作品の制作者(ボカロP)が発表した前後の作品や、その作品に関連する他の作品につながっています。1曲を起点としてそれに関連する作品へ、さらにその先で繋がっている作品へ、というようにどんどん掘り進めながら聴くとこができます。

キャプチャ

 対象とする作品を絞り込みたい際は、フィルター機能を使います。投稿時期や再生数、マイリスト数などで絞り込むことができ、検索結果に出てきた作品をクリックすると音楽星図のマップ側に反映されます。はじめはプリセットにある設定で試してみて、その後に条件を好みにカスタマイズしていくと簡単に使えるかもしれません。

 また、さらに作品に注目してみると、その作品の周りにいくつかのカラフルな円がまわっています。これらは、その作品の派生作品(二次創作作品)を表しており、「歌ってみた」や「演奏してみた」、「PV・描いてみた」などがあります。円の大きさは再生数の多さを表しており、派生作品を時系列で並べ替える機能もあるので、派生作品がどの時点でどのように生まれていったかを分析したい際に重宝します。

バブルプレーヤ

 つぎに「バブルプレーヤ」です。バブルプレーヤはこれまでに投稿されたボーカロイド作品を時系列に沿って鑑賞する機能です。画面中の円形図(バブル)はボーカロイド作品を表しており、多くの作品が日々投稿されている様子がアニメーションで表示されます。

 バブルプレーヤを起動すると、あらかじめ設定された条件にあった作品が連続的に自動再生されます。初期設定では「対象期間が2007年8月から2019年9月」で「再生数が2,500,000以上」の作品を「15秒間だけ」再生する設定になっており(2019年9月11日現在)、ヒット曲を振り替えるような設定になっています。

キャプチャ

 対象期間や再生数の条件、再生時間などは任意に設定することができるので、視聴したい条件に合わせて変更しましょう。ただ、プレビュー再生をしてくれる曲数の上限が200曲までのようなので、それ以上の曲数が該当する条件の場合は対象期間ごとに区切るのが良いかもしれません。

 また、アニメーションと同時にその当時のボーカロイドに関する出来事が表示されます。この情報はボーカロイド関連イベントを掲載している「VOCALENDAR」から提供されています。

Songrium Smart Player

 つぎに「Songrium Smart Player」です。Songrium Smart Playerはボーカロイド作品をさまざまな条件でリストアップして連続再生することができる機能です。各曲のサビを自動的に検出してくれるので、サビだけを次々と聴くことができます。

 作品をリストアップする条件には投稿時期、再生数、コメント数、マイリスト数、音楽ジャンルタグを設定することができ、またソートで並び替えることもできます。再生する条件には再生時間、サビからの再生の可否などが設定できます。

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 各作品には作品ページのリンクやニコニコのマイリスト登録ボタン、Twitterのシェアボタンが表示されていますので、気になった作品があれば作品ページを開いてフルで聴いたりシェアしたりすることができます。

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