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これからの「木造」の話をしよう

ご安全に。@koyoarchiです。

 最近ずっと、空前絶後のハイテンションボルト不足に見舞われています。

 深刻なボルト不足の影響は、もう本当に他人事ではありません。

 声をかけていただいていた鉄骨造の案件が、最近一向に音沙汰がないな?と思って電話をかけてみると、やけに沈んだ声が。

「ボルト不足で計画すら危ういです…」

 な、なんだってー!


木造は“最終手段”なのか?

 結局この案件は、木造で作り直してみます、とのことでいったんまた基本設計に戻ったようです。

その際に、この方(意匠設計をされてます)が特に懸念されていたのが

『…木造だと部屋内に柱をたくさん入れないといけない』

『…プランを鉄骨のままに近づけようとすると、材料費や設計費用で結局コストデメリットがかさんでしまう』

ということでした。

やはり木造は部材がかなり多くなる分、プランへの影響やコスト負担が気がかりになるようですね。

低層建築物なら木造のほうがコストメリットが大きいかも

 そこで、既に建っている鉄骨造が、もし木造だったらどれくらい工事費が安くなっていたんだろう?ということで

一般社団法人 木を活かす建築推進協議会」というところが、山梨県韮崎市の鉄骨造の実在する保育園を、木造で設計・施工した場合の総工費を試算したようです!(すごい)

(↑クリックで試算結果の報告書PDFが開きます)

この報告書のまとめ(p.18)を見ると、

・…スパンが、6~7m程度であれば木造が安くなる。
・…内装を木質化するなどして、木材の質感が求められる建物は、木造が安く建設できる。
・…木造の場合、建物に利用する木材量が多ければ、建設費は高くなる。

木造だからってスパンとばすのをあきらめないで!

 ずばり、ポイントは“スパンが、6~7m程度であれば木造が安くなる”というところでしょうか!

 ただし材長が6mを超える木材の用意は難しいので、流通材を使ったトラスなどを使うことも視野に入れたほうがよいでしょう。

 あまりトラスに慣れていない施工会社の人でも、標準的な仕様を組み合わせることで比較的容易に作ることが出来るのです。

鉄骨造⇒木造で基礎工事も安くなる

 最も大きいコストメリットは、実は基礎躯体にあります。

木造は鉄骨造に比べて重量が軽いため、同じ規模であっても基礎を小さくすることが可能なのです。聞いたところによると、鉄骨造と木造とで、基礎工事費用の坪単価は2倍違うんだとか…オソロシヤ。


木造部材が増えても実は怖くない

 ただ、どうやら木造、特に中大規模なものは、部材が増えたり納まりが複雑になったりするので、木造設計アレルギーな人も意外に多くいるようです(私見)

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