【イベントレポ】過去ログ~SaaS~CS LightningTalks #4

(溜まった過去ログを書き出していくシリーズ)
Reproさんが定期的に実施してるLTイベントに今回も行ってきました。
今回一番感じたのは「ユーザーの意志によるアクションを促す」だったんじゃないかなと。やっぱりサービスは楽しんで使ってもらいたいですよねー。
今回も明日から使えるリアルな話がたくさんでした!

~SaaS~CS LightningTalks #4
■テーマ:CS業務でのリアルな工夫、成功談、失敗談

・日時:2018年10月9日19:30~22:00
・LT紹介 ※敬称略:
 ①Repro株式会社(CustomerSuccessManager 駒谷徹)
 ②株式会社BEDORE(コンサルタント 遠藤功一郎)
 ③株式会社アクシバース(代表取締役 能塚正基)
 ④Classi株式会社(企画部 小坂井聖也)
 ⑤株式会社ビズリーチ(カスタマーサクセスコンサルタント 原山拓)

①Repro株式会社
■テーマ:オンボーディングトレーニングとしてのワークをやってみた話

■登壇者紹介
ずっとマーケティングツールのCSをやっております。
今年カスタマーサクセスを極めたいとおもいReproに転職しました。
CS世界一を本気で目指しています。
「LTやりたいです」「経験あります?あー、ないんですね。却下。」という悲しみをなくしたいです。

<ワーク実施までの課題背景>
・ハイタッチサポート内容をロータッチに移行しないとスケールしない
 →クライアントの個別事情に入らなくても支援できる手法が必要
・クライアント自身で考えた施策でないとパワーがでない
 →クライアント自身で考える土壌を作る必要がある
 ▼
他前提として、
Reproはマーケツールなので設定諸々で導入までに1ヶ月近くかかる
 ▼
契約~運用開始までの間で熱が冷めてしまう前に
トレーニング目的のワークショップを実施

<ワーク概要>
・自社サービスのユーザセグメント毎に課題仮説を挙げ施策を立案
アウトプット例:
 ○○なユーザーに
 ○○なタイミングで
 ○○な訴求を
 プッシュ通知で送る

<ワークのステップ>
1.課題を定める
 └まずは付箋でブレスト
 └意見が被ったら「わかるぅー」と言う
  ↑これすごく大事。共感によって仲良くなれる
2.ユーザーの具体的な行動(=ロイヤル化までのステップ)を描く
3.2.に対する歩留まり箇所を定量レポートから特定する
4.歩留まり解消のための施策を決定する!

<ワークの結果>
導入完了前に100件以上の施策を準備
 →導入後、すぐに走り出せる状態に!

<ワークのポイント>
・課題は優先度付けする
 └対象ユーザーボリューム×重要度で判断
 └「重要度」は「できない/難しい/気持ち悪い」で切り分け
・CSからはクライアントに考えてもらうための材料を出す
 └他社のクリエイティブ事例
 └データ分析事例
 └対象自社サービスのエゴサーチ等でユーザーボイスを調査
 └おすすめの社内用研修資料を紹介(場合により事前宿題にする)
・クライアント自身でワークができるようサポートする
 └「研修」っぽく実施したら「Reproがいれば新卒でもできそう」と
 キーマンが運用から外れてしまった。。→キーマンのコミットは必ず握る
※ワークを「レクチャー」にしてしまうとReproがいないとワークできない状態になってしまう。。
 ▼
ワークのやり方を含めたナレッジシェアでクライアントが自走できるように仕立てるのがポイント

★始まる前にやりたいことがありすぎてワクワクする!っていうのは最高な状態だなと。エゴサーチで自社サービスの評判を調べるのも(マーケターには当たり前かもですが)新鮮。あと個人的にワーク中に「わかるぅ~」というグランドルールはすごくいい!

②株式会社BEDORE
■テーマ:ハイタッチがメインのCSで問い合わせを自動化した話

■登壇者紹介
株式会社日立製作所に新卒入社し、エンジニアとしてsuicaの発券システムを担当。その後、ベンチャー企業でUI/UXデザイナーとWebディレクターを経て、2017年より株式会社BEDOREに入社。現在は、コンサルタントとして、大企業向けのハイタッチなエンゲージメントを担当。

<課題>
・CSオペレーションが非効率
 └機械学習系のサービスなので問い合わせ内容が複雑
 └Gmailの問い合わせをSlackに転記するなど工数が多い

<施策>
・問い合わせはすべてZendeskからSlackへ転送
 →CSに限らず問い合わせを確認できる体制へ

<結果>
・プロアクティブ回答率30%(Slackでメンションつける前に回答が!)
・問い合わせから回答まで5分以内を達成

<成果プラスα>
・自動応答窓口(チャットボット)を自社開発で導入
 →問い合わせの半分を自動応答に!
※自動応答の最後に解決したかどうかのアンケートをつけ満足度を測定
 ▼
それまで問い合わせ窓口はGmailのみだったが
クライアントが重要度と優先度に合わせて問い合わせチャネルを使い分けられるようになった

★ハイタッチメインの複雑なサービスで半分を自動応答にできたのはすごい!あと、ここでもクライアントが「自身で」適切なチャネルを選択できるっていうクライアント起点のアクションの視点があるなと思ったり

③株式会社アクシバース
■テーマ:UXデザインに活用するカスタマーサクセス

■登壇者紹介
東京大学法学部卒業後、NTTドコモ入社。新宿・池袋エリアの店舗統括、本社マーケティング戦略を担当。その後、医療機関の経営管理を経て株式会社アクシバース創業。専門職・夜勤の複雑な組み合わせにも対応した勤務シフト自動作成サービス「Shiftmation」を運営。

<課題と背景>
・シフト作成をアルゴリズムで自動化するサービス
 →病院、介護施設など複雑なシフトの現場で活用
・離脱ポイントが多数!
 →初期設定、シフト自動作成、自動チューニングなど
・ユーザーが3層(店舗スタッフ/店舗管理者/統括管理者)
 →各層で温度感・情報量の差が発生しうまく活用が進まない。。
 ▼
サービスの中だけで閉じない工夫が必要
 →オンライン/オフライン両面からユーザー体験の分断を防ぐ

<施策>
・オンライン:チャットサポート/ログイン後のセットアップウィザード
・オフライン:チラシでアナログフォロー(システム導入のお知らせ等)
 →主に店舗管理者・スタッフ向け施策
 店舗スタッフが一番使いやすいツールを検討した結果、休憩室に貼るチラシが効果的だった
 ▼
手段にとらわれずユーザー体験にとって最も適したフォローは何かを考える

★導入者と使用者が離れるほど活用が進まない事例はあるあるだけど、ユーザー体験を考慮してあえてチラシを使うっていうのは斬新。質疑応答でも出てたけど、ユーザーのリアルを深く知っているからこその発想だなと

④Classi株式会社
テーマ:Tableau x BigQueryを使った、ユーザー行動の可視化と改善

■登壇者紹介
株式会社ベネッセコーポレーションに新卒入社し、進研ゼミのアプリ開発ディレクターを経て、2017年よりClassi株式会社 企画部に出向(ベネッセのデジタル事業開発本部兼務)。現在は、企画としてClassiの新規アプリ開発のリーダーと、社内のデータ活用の推進を務める。

<課題と背景>
・学校向けSaaSサービス
 └高校の40%で導入
 └主機能は学習支援/生徒と教師のコミュニケーション/生徒のポートフォリオ
・データだけではユーザーの行動までわからない
 └SaaSの場合、同一セッションでページ移動がない中でもユーザーは動いている
 └GAではイベントの突き合わせができない(tableauは画面が変わらなくても遷移がわかる)

<施策と結果>
・tableauでセッション内の行動パターンを可視化
 └SQLでセッションの各行動にアクセス番号を付与
 └離脱画面を割り出せるように!
 ※その他デバイス毎、目的別の行動パターン毎などでイベントを作成

<ポイント>
・定量と定性両面を見る
 └データからわかること→心理を想像→仮説を立てる→施策アイデア
 ↑ここまでやってはじめて改善につながる
 (定性的な仮説を以って定量データを見るほうがやりやすいかも?)

★欲しいデータが取れないのもあるある!各行動にアクセス番号を付与とか言葉でいうのは簡単ですが、きっと大変だったんじゃないかなと。その後の施策と成果まで聞きたかったなー

⑤株式会社ビズリーチ
■テーマ:CSの僕が開発に半出向して見えてきたこと

■登壇者紹介
株式会社サイダスに新卒入社後、タレントマネジメントシステムの営業および導入コンサルを経験。2017年より、株式会社ビズリーチに入社し、HRMOS採用管理のカスタマーサクセスチームにジョイン。現在はCSと開発チームの二足のわらじを履いている。

<課題と背景>
・開発チームにお客様の声を届けるため開発へ出向
・開発はもともとスプレッドシートで要望をまとめ優先度づけしていたが、
 本質的な課題、優先順位、温度感が伝わりづらい。。

<施策>
・ステコミ前の企画MTGからCSが入ってディスカッション
 (これまではステコミ後の報告を受けていた)
・PDMとCSで施策検討 ※PDMとのコミュニケーションは超重要!
・プロダクトのWILLをCSも一緒に考える
・仕様検討からCSとして開発に意見
・開発メンバーによるクライアントの業務フロー洗い出し

<結果>
・開発とCSが同じKPIを設定→共通目標で話せるように!

★CSと開発の連携もわかるぅー。CSがプロダクトのWILLを考え、開発はクライアントの業務フローから考えるっていう交換留学的な取り組みはどのサービスでもやれそうな施策ではあるしやってみたいなー(数値的効果が見えづらい?のか優先度は低くなりがちな気もするけど)

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