見出し画像

ポケットのひみつ

オーダー記録でご紹介した「ひざ掛け」には、裏地付きのパッチポケットがついています。
筋緊張などで手が動かしにくいことがある方でも、ポケットから出し入れしやすいように...と工夫したものです。

どんなポケット?

画像1

こちらがその見本です。
白い生地がひざ掛け本体、紫の柄生地がポケット、グレーの生地がポケット内部の裏地です。

ポケットに手を入れたとき、手の甲側も手のひら側も、滑らかさを感じられます。

裏地ってなに...?

コートやジャケットの裏、スカートやパンツの裏に、薄い生地がついていることがありますよね。これが「裏地」です。ポリエステルやキュプラで織られた、とても滑らかな生地です。

裏地にはいくつかの役割がありますが、今回は、そのひとつ、「すべりをよくして、動いたり脱ぎ着しやすい」という特徴に注目をして、ポケットに用いました。

裏地なしだと使いにくいの?

「ポケット入れたハンカチが出しやすいかどうか」を簡単なモデルを作って、実験してみました。

動画配置図


図のように、ポケットからハンカチを糸で引き出します。右側のポケットが「裏地なし」、左側のポケットが「裏地付き」です。

まず、裏地なしのほうで試してみます。

スムーズに引き出せず、しわができてしまいます。こんな感じでしたね。


動画配置図_pocket1


この実験を繰り返していると、こんなふうに全く引き出せないこともありました。
ひざ掛けなら、ポケットが動いているだけで、中身は取り出せませんね。

ポケットとハンカチの摩擦が、取り出す動きを邪魔しているのでしょう。力の入れ方を変えたり、ハンカチの持ち方を変えたりすれば、取り出せるかもしれません。けれど、手が不自由だったら、それは簡単なことではないでしょう。

裏地をつけると...?

さて、では次は裏地つきのポケットをみてみましょう。

どうでしょう、スムーズに取り出せますね。裏地つきのポケットでは、何度実験を繰り返しても、ひっかっかったりシワができたりすることなく、スムーズに取り出すことができました。
実は、私もとても驚きました。「違いがでるかどうかわからないけれど、試しにやってみよう」と始めてみたときには、こんなに違うとは思っていなかったのです。
目の当たりにして、裏地をもっと活用しなくては!と思いました。

まとめ

すべりを良くする「裏地」を活用して、取り出しやすいポケットを作りましょう!
他にも、裏地を活用できる場面があるかもしれませんね。良いアイディアがあったら是非教えてください。私も探します。

#筋緊張 #ポケット #裏地 #ひざかけ #おしゃれを楽しむ #知恵袋

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?