『スターウォーズ 最後のジェダイ』 感想

ディズニー資本によって制作されたSW三作目。

観てる間はそれなりに楽しいし、スターウォーズらしさを発見するたびに幸せを感じたりすんだけど、終わってからどんな映画だったのかを思い出したりしていると、なんだかなあ、みたいなシーンの連続だったりしてイマイチを感じるのですが、じゃあ面白くなかったかと言われれば充分面白かったし、まあいいんじゃないの、て気持ちになります。

観ながら思ったのは、スターウォーズっぽいシーンを観るたびに、観客はこういうのこそを求めているのだろう、という作り手の意図が透けて見え、そしてそれはその通りなのでその時点では大変楽しいのですが、観終わって思い出してみるとなんか掌の上で転がされていたような、なんならちょっとバカにさえされたような気持ちになるということです。

で、それに近い感覚を俺は知っていて、それはなんだったかと思い出すと、ああ、あれだ、どんどんバージョンアップされていくブラウザゲームとかオンラインゲームとかに近いんじゃないか、と気づきました。
ゲームのファンやヘビーユーザーは、艦これだとかドラクエ10だとかの楽しさをいつまでも味わいたいし、しばらくして新たなストーリーがバージョンアップで配布され、またそれを楽しむファンたち。

しかしながら、外から見ているとそれは延々と同じゲームをしている姿しか見えず、他のゲームはいいの? とか、もっと新しいゲームに興味ないの? みたいな感想も出てきます。
しかし! ファンやヘビーユーザーにしてみれば、俺はこれが好きでやってるんだから他のゲームなんかいらないし新しいゲームなんか興味ないんだよ! て事なわけで、それは俺も延々とグラブルや城プロ:Reやってるから解りを得ます。

とどのつまり、スターウォーズは既に、枠が完成されきったコンテンツであり、後は、その中をどうバージョンアップしていくのか、という作業に終始されることとなった運命なわけです。
新たな三部作の計画が上がったり、ハンソロのスピンオフが出来たりとか、それですね。
ルーカスだって『エンドア』とか作ってたし、それは間違った方向性ではないと思いますが、これは終わりのない電車ですよ。どんどんとレールが継ぎ足されていくので、恐らく俺が死んだ後もスターウォーズは続いていくのだと思います。後は、どこで途中下車するのか? という見極めレースに近くなるような気がします。

と、ここまで書いて思いついたのですが、レールは継ぎ足されていくのではなく、円環になっているのではないか?
そして、その円環の中にスターウォーズ、というテーマパークがあり、その中の色んなアトラクションは月日を追うごとに細かくバージョンアップされていき、パークを訪れた人たちは幸福で何も不満はなく楽しい非日常を過ごし、パークを訪れてない人たちは外からあんな細かなバージョンアップ何が楽しいのかね、と首をひねる……これってそのままディズニーランドの事じゃないか!

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