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『神の一手』 感想 ※ネタバレあり。

賭け囲碁によって殺された兄と己自身の復讐をする映画。

バイオレンス囲碁アクション!
こんなジャンル初めてだし、恐らくこの映画以外ないのでは。

その時点で観るべき価値は絶対にあるのですが、その面白アイデアにあぐらをかくことなく、お話自体も滅茶糞面白い最高の映画。

主人公のテソクはプロの囲碁棋士だけど、心が弱く、土壇場で勝てない。

今日も試合で自ら負けを認めてしまい、どん底の気分でいる。
そこに遊び人の兄が訪れ、囲碁を打てという。
テソクはとてもそんな気分じゃないので断るのだけど、兄にしてみれば弟の力が必要なのらしい。

で、連れてこられた先は賭け囲碁の場。
兄は小型カメラとワイヤレスイヤホンで弟テソクの指示を受けてこの賭け囲碁に勝とうと目論んだのだ。

だが、相手のヤクザも小型カメラとワイヤレスイヤホンを仕込んでおり、その先にはとても強くて可愛い棋士〈へそ〉ペッコプが控えていた。
更に運の悪いことに天候の悪さからワイヤレスの調子が狂い、焦った兄は悪手を指してしまい、そこを突かれて負けてしまう。

兄が用意していた賭け金は全て偽札で、兄と弟はヤクザの報復をたっぷりと受けた挙げ句、兄は碁石を食わされるというフレッシュな拷問を受け、ヤクザの親分でナイフ使いの〈殺手〉サルスに、サクッと殺されるばかりか、その兄殺しの罪をテソクはおっ被されてしまう。

ヤクザによる暴力で左目を失ったテソクは監獄内で、囲碁の腕を見初められ、牢名主の大物や署長に気に入られ信頼を得ていく。

そしてテソクは牢名主に喧嘩の仕方を教わり、また、独房に入れられた際に、隣の独房の謎の囚人と壁越しに囲碁をすることにより、棋力もレベルアップしていく。

そして釈放されたテソクは牢名主にお金を借り、己の復讐のために行動を始める。

かつての兄の相棒、コンスと再会し、囲碁を習った謎の独房囚人から、ジーザスに会え、というメッセージを受け取ったテソクは、サルスに因縁のある全盲の囲碁の達人ジーザスと会合し、義手のメカニック、〈木手〉モクスも仲間にし、いざ、サルス率いるヤクザ軍団に復讐だ!

でもサルス側も天才囲碁少女を仲間に引き入れており、果たして「神の一手」はどちらに訪れるのか⁉︎

ていう話なんですが、これがもう面白いのなんのって、ほとんど漫画!

敵キャラも味方キャラも見た目からもう漫画だし、お話も複雑なんだけどわかりやすくて、その上残酷アクションまで盛り込んでいて、娯楽要素のサービス定食! て感じでした。

エロがないじゃないか!
と怒る皆さんもいるかもしれませんが、女優のエロこそない代わりに、男前男優は軒並み全裸もしくは半裸になってただろうが!
どこ観てんだ!

ということで、素晴らしく行き届いた作品でありました。

特にラストバトル、ラスボスとの戦いの中、ほぼ互角な感じで戦ってる中、効果音が打撃音からいつの間にかサクッ、サクサクサクッて刺殺音に代わり、あれよあれよと言う間に勝負がつくあの感じが、すごく新鮮で感動しました。

マジであそこはマジックかかってた。何度でも見たい殺陣の一つと思う!

で、ラストは一つだけ残しといた伏線を回収していくようなシーンで終わるので、もしかしたら続編があるのかもしれない!
あるなら観たいぞ!

ぜひみんなも観よう!
あ! あと、デコピン10発最強説!

#映画 #映画レビュー

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