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月曜マガジン 肱川街道写真紀行

肱川あらし-秋冬の風物詩Ⅰ

 四国西南の入り口付近に位置する愛媛県大洲市。
 すり鉢の底に位置するこの街に流れ込む肱川は、源流から大洲市内中心部まで約18km、河口の長浜港までの距離も約20km。全長も103kmしかないが、支流の数だけは470本を超えており全国の河川の中でもその数の多さは5番目であると言われている。
 この河川の最大の特色は、大洲盆地から河口までは見事に北西に向かって流れ出ていると言うことだ。これにより、秋冬になると北西の季節風が肱川を遡り大洲盆地に冷気を溜め込む。そして、明け方にかけて氷点下の冷気を伴った放射霧は河口へと流れ、風速20m前後の冷風が河面からの蒸気霧を巻き上げて伊予灘へ扇状に吐き出していくことを繰り返していく。この自然現象を「肱川あらし」と言う。
 国の重要文化財に指定されている日本最古の開閉橋「長浜大橋=通称”赤橋”」を、地元小学校の子どもたちが元気に通学する様子などは、シーズンともなれば必ずメディアから紹介されている。撮影の被写体としては撮影の難易度が高く、多くの写真愛好家が秋冬ともなれば現地を訪れる。

雰囲気満点の城下町大洲、
鉄橋を渡る一両列車の音が胸に響く。
飛び交う冬の野鳥たちを見守る大洲城、
ふるさとを感じさせてくれる朝の風景。

愛媛県大洲市の肱川流域から皆様方へ。
街づくり写真家 河野達郎
daisukioozu.com/

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