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『徐々にヒビ割れるロゴ』AfterEffectsで作成します!(No Plugin)

こんにちは、リースケと申します。
今回は時間の経過とともにヒビ割れて朽ちていくタイトル
、ロゴを作成します。

コンポジションの中身を入れ替えることで、色々なタイトル・ロゴに応用できますし、徐々にヒビ割れるという経年劣化をアニメーションでき、見た目もカッコいいと思います。
もしよろしければお試しください。

また、ボクのYouTubeチャンネルでも解説していますので併せてご覧ください。



タイトル、ロゴ入れ替え用のコンポジション作成


新規コンポジションを作成します。
1920×1080
29.97fps
10秒
名前は『cracked_logo』(廃れたロゴ)としました。

このコンポジションにテキストレイヤーを作成します。
ボクは『CRACK』(ヒビ割れ)としました。

このテキストレイヤーを中央へ配置し、プリコンポーズをします。
設定を"すべての属性を新規コンポジションに移動"とし、名前を『logo_edit』とします。
このコンポジションの中身を入れ替える事で、様々な素材にヒビ割れを適用できます。

形状を変化させる基本のコンポジション作成

この『logo_edit』を⌘+Dで複製し、上のレイヤーの『logo_edit』をさらにプリコンポーズします。
名前を『logo_bevel』(ロゴのエッジ、傾斜)とし、"すべての属性を新規コンポジションに移動"にチェックを入れます。

『logo_bevel』を開き、レイヤースタイルから光彩(内側)を適用します。
☆光彩(内側)
モード:通常
不透明度:100%
カラー:黒
テクニック:精細
サイズ:20くらい(この値を調整しエッジの見た目を変化させます)

『logo_bevel』へ調整レイヤーを作成し、エフェクトを適用します。
チャンネルから単色合成を適用します。
☆チャンネル合成
カラー:黒

ブラー &シャープから高速ボックスブラーを適用します。
☆高速ボックスブラー
半径:1.0
繰り返し:1
エッジピクセルを繰り返すにチェックを入れます。
あまり変化は見られませんが、形状を少し整えるために適用しました。

テクスチャを使い大まかな見た目の決定

メインコンプ『cracked_title』へ戻り、最上部へテクスチャ(石やコンクリート系などなんでも大丈夫です)を配置します。
※ボクのBOOTHのお店にて自作のテクスチャもご用意しています。もしよろしければお使いください
そのテクスチャをあとから他のものに簡単に置き換えられるようプリコンポーズします。
名前を『texture_edit』とし、"すべての属性を新規コンポジションに移動"にチェックを入れます。

この『texture_edit』へエフェクトを追加します。
スタイライズからCC Glassを適用します。
☆CC Glass
Bump Map:logo_bevel
Softness:0.0
Displacement:0.0

さらにエフェクトを追加します。
チャンネルからマット設定を適用します。
☆マット設定
レイヤーからマットを取り込む:logo_edit

この後の設定をしやすくするため、一度『logo_edit』『logo_bevel』の表示を切っておきます。

CC Glassへ戻り、少しだけ調整します。
Light:AE Lights(新規ライトを追加できるようにするため)

新規ライトをとりあえず3つ追加します。
平行ライトとアンビエントライトとポイントライトを追加します。
平行ライト:250%(目安1500,200,-500)
アンビエントライト:50%
ポイントライト:50%(目安120,800,-60)(カラーを青系やオレンジ系にすると見栄えが良いかも)

各ライトをお好みで移動し、なるべくカッコよくエッジが照らされるよう配置します。
後から調整できるので位置は大体で大丈夫です。

エッジ・見た目の調整

『logo_bevel』を開き、見た目の調整を部分ごとに行います。
新規平面を最上部へ追加し、名前を『bevel_edit』とします。
モードを加算へ変更します。
このレイヤーを調整する事で、これから適用するエフェクトがおもにエッジへ反映されることになります。

『bevel_edit』に対し、エフェクトのフラクタルノイズを適用します。
☆フラクタルノイズ
フラクタルの種類:最大
反転:オン
コントラスト:85.0くらい(上げるほどエッジが削れる表現となります)
明るさ:-20くらい(コントラストと一緒に使うことでエッジの形状を変化させる)
スケールの調整で見た目を変えることもできますが、あまり小さくしすぎるとリアル感が無くなります。
レイヤー自体の不透明度を変えることでエッジの有無を調整可能です。

『logo_bevel』の中にある『logo_edit』を複製し、最上部へ配置し、エフェクトを追加します。
あとから分かりやすいように名前を『appearance_edit』(見た目の調整)としておきます。
チャンネルから反転を、ブラー &シャープから高速ボックスブラーを適用します。
☆高速ボックスブラー
半径:12.0(見た目がくぼんだ形状となる)
レイヤー自体の不透明度をとりあえず80%にしておきます。
このレイヤーの不透明度を下げると見た目もだいぶ変わると思います。
(不透明度100%で全体がくぼんだ見た目、0%でくっきり浮き出た見た目となります)

凹み・立体感の作成

もう一つ新規平面を追加します。
名前を『dents_edit』(凹みの調整)とし、モードを乗算にし、ノイズ &グレインからフラクタルノイズを適用します。
☆フラクタルノイズ
コントラスト:80.0(明るさと一緒に調整すると、凹みの深さを調整)
明るさ:50.0(マイナスにするとボコッと突き出た表面となる)
トランスフォーム:スケールをだいたい50.0くらい(凹みの大きさの調整)
複雑度:7.0(少し上げておくとリアル感が増す)
※このフラクタルノイズの効果により、表面のくぼみの形状変化が再現可能です

さらにエフェクトのブラー&シャープからアンシャープマスクを適用します。
☆アンシャープマスク
量を上下させ、くぼみの見た目をよりリアルに見せることができる
また、『dents_edit』の不透明度を上下させ、くぼみの有無を変更可能です(とりあえず70%くらいが良いかと思います)

次に立体感を追加します。
メインコンポジションの『cracked_logo』へ戻り『texture_edit』を複製します。
下へ配置されている『texture_edit』を調整し、奥行き感を出します。
この『texture_edit』を選択し、名前を『depth_edit』(立体感の調整)と変更しておきます。

エフェクトのブラー &シャープからCC Radial Blurを適用します。
☆CC Radial Blur
Type:Fading Zoom
Amount:-5〜-10くらい(この値で奥行き感が決まります)

さらにエフェクトのカラー補正からトーンカーブを追加します。
☆トーンカーブ
チャンネル:アルファ
グラフの右上を掴み、左上へ移動させるとアルファ(透明な部分)が消え奥行きを演出できる
そのあと、チャンネルをRGBへ切り替え明るさを絞り影を作成する

補足で、『texture_edit』へカラー補正からトーンカーブを追加し、
色の調整もできます。

ヒビ割れの作成

次にタイトルに亀裂が入る演出を付けます。
『logo_bevel』に対し、新規平面を追加し、名前を『cracks_edit』(ヒビの調整)とし、モードを乗算へ変えておきます。
エフェクトの描画からセルパターンを適用します。
☆セルパターン
セルパターン:結晶高品質(ヒビの形状の調整)
コントラスト:1,800くらい(ヒビの深さの調整)
サイズ:100〜120くらい(ヒビの数を調整)

続いてディストーションからタービュレントディスプレイスを追加し、ヒビを少し歪ませリアル感を出します。
☆タービュレントディスプレイス
サイズ:5〜8くらい(この値でヒビ割れのリアル感がより増します)
複雑度:3.0
※この『cracks_edit』のレイヤーの不透明度の変化により、亀裂の有無、深さを変えられます。

経年劣化により徐々にヒビ割れるアニメーションを付けてみます。
『logo_bevel』の中にある上4つのレイヤーの不透明度にキーフレームを打ちます。
レイヤーを選択し、ショートカットキーTを押して不透明度を表示させます。
アニメーションを終わらせたい位置までタイムラインを進め、それぞれのストップウォッチを押しキーフレームを追加します。
あとは0秒地点まで戻りそれぞれのレイヤーの不透明度を0%にします。

すると徐々に朽ちていく演出となりました。
これで基本的な設定は終了です。
プラスで光や影を追加する方法は別の機会にご紹介します。

まとめ

今回は経年劣化によって徐々にヒビ割れ朽ちていくタイトルを作成しました。

各項目を調整することで様々な演出が再現可能ですし、不透明度を逆にアニメーションさせ、徐々に元に戻るような演出も可能です。
アイデア次第でリアルさを高めることもできます。

この演出の中で個人的に気に入っているポイントは、ほぼ不透明度のキーフレームだけで経年劣化が再現できるところです。

よろしければ違う記事、動画も見ていただければ幸いです。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!

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